Author Archives: osouji

天井からの雨漏りは放置NG!雨漏りの原因や修理費用などを徹底解説

日本の住宅はしっかりとした構造で作られているものの、人の手で作られた以上は劣化して何らかのトラブルが発生する可能性は十分にあります。
「天井からの雨漏り」もその1つであり、これを放置すると生活の中でさまざまなデメリットをもたらすことになるでしょう。
そこでこの記事では、以下の内容について解説します。

  • 天井からの雨漏りの原因
  • 天井からの雨漏りを放置するデメリット
  • 天井からの雨漏りを確認したらするべきこと
  • 天井からの雨漏りの修理費用について

この記事を読んでいただくことによって、天井からの雨漏りの原因から対処法までをしっかりと把握することができます。
天井からの雨漏りを確認した時に慌てずに済むように、ぜひ最後までお読みください。

天井から雨漏りがする4つの原因

住宅の天井から雨漏りが発生しているとき、考えられる原因としては主に以下の4種類の原因が考えられます。

  • 屋根の破損
  • 外壁周辺の問題
  • ベランダからの浸水
  • 上階からの浸水

1-1原因① 屋根の破損

雨漏りが発生する原因で特に多く見られるのは「屋根の破損」です。

<屋根瓦に問題が発生している>
雨風の影響で屋根瓦が「割れている」「ずれている」といった問題が発生していると、天井からの雨漏りの原因になります。

<漆喰に問題が発生してる>
瓦の取り合い部分を埋めたり補強したりするために「漆喰」を使用しています。
経年劣化や台風などの影響で漆喰に亀裂や崩れが発生すると、そこから雨水が侵入して天井からの雨漏りの原因になります。

<防水層に問題が発生している>
屋根瓦や漆喰の下には「防水層」があります。
瓦や漆喰に問題が生じると防水層にもトラブルが発生する可能性があり、防水層が傷んでいるとそこから雨水が侵入して天井からの雨漏りの原因になります。

<棟瓦や板金に問題が発生している>
屋根の頂点にある棟には「棟瓦」「板金」が施工されています。
棟瓦や板金が割れていたり錆びていたりするとそこから雨水が入り込み、天井からの雨漏りの原因になります。

<谷樋に問題が発生している>
屋根の斜面が合流している部分が「谷樋」です。
谷樋にごみが詰まって雨水があふれたり、谷樋自体が酸性雨などの影響で破損すると雨水が入り込み、天井からの雨漏りの原因になります。

<天窓に問題が生じている>
天井に「天窓」が設置されている場合、天窓の接合部が劣化したり、枠に落ち葉などの異物が溜まって雨水をせき止めたりすることで雨水が入り込み、天井からの雨漏りの原因になります。

1-2原因② 外壁周辺の問題

建物が2階以上の場合、外壁に問題が生じていることが原因で天井から雨漏りが発生する可能性があります。

<外壁のひび割れ>
通常、経年劣化や自然災害などの影響で外壁にひび割れが発生することはよくあります。
軽度のひび割れであれば雨漏りの原因にならないケースが多いのですが、ひび割れが深い場合や、外壁内部の構造によっては外壁のひび割れから雨水が侵入し、天井からの雨漏りの原因になる可能性があるのです。

<コーキングの割れ>
外壁のサッシの周辺などに「コーキング」が使用されているケースがありますが、コーキングが経年劣化等の原因で割れているとそこから雨水が侵入して天井からの雨漏りの原因になります。

特にサッシのように外壁から出っ張っている構造の場合、それが雨水を受け止める役割をしてしまい、雨水が侵入するのを助長する可能性があるのです。

1-3原因③ ベランダからの浸水

住宅に「ベランダ・バルコニー」といった構造物がある場合、天井からの雨漏りの原因になる可能性があります。

<防水層が割れている>
雨水が入り込みやすいベランダには「防水層」がありますが、防水層が割れているとそこから雨水が入り込み、天井からの雨漏りの原因になります。

<排水管に問題が発生している>
ベランダには、入り込んだ雨水を排水するための「排水管」が設置されています。
排水管にごみなどが詰まっていると雨水をきちんと排水できなくなり、雨水が溜まって逆流を起こし、天井からの水漏れの原因になる可能性があるのです。

<コーキングの割れ>
ベランダにも各所にコーキングが施されていますが、コーキングが割れていると雨水が入り込んで雨漏りの原因になります。

1-4原因④ 上階からの浸水

お住いが2階以上の建物(戸建て・マンション問わず)の場合、上の階から水が入り込んで天井から雨漏りする原因になっている可能性があります。

<配管の損傷>
通常、上階の部屋にも水道設備があります。
上階の給水管や排水管が破損していると、そこから水が漏れ出てしまい、階下の天井の雨漏りの原因になる可能性があるのです。

<防水加工していない箇所での散水等>
上階で、床の中でも「防水加工されていない床」に水をまくなどした場合、床に水が侵入して階下の天井の雨漏りの原因になります。

<上階のベランダからの浸水>
上階にベランダやバルコニーが設置されている場合、前述の原因によりベランダから雨水が入り込み、階下の天井の雨漏りの原因になります。

「プロの一言アドバイス」

建物の構造によって発生しやすい雨漏りの原因はさまざまです。原因を特定しないと応急処置もできないため、雨漏りを確認したらその雨漏りの原因を特定するところからスタートします。

2.天井からの雨漏りを放置するデメリット

一般的に「雨漏り=命の危険がない=緊急性がない」と思われることがあります。
しかしながら、安全な生活を送るためには、天井からの雨漏りを放置することは危険だということを理解する必要があるのです。

  • 屋内のダメージ
  • 家具家電へのダメージ
  • 健康被害

2-1デメリット① 屋内のダメージ

天井からの雨漏りを放置すると、建物内にさまざまなダメージを与えることを許してしまいます。

<天井へのダメージ>
天井からの雨漏りは、雨漏りしている天井自体にダメージを与え続けます。
例えば天井にクロスを貼っている場合、クロスがふやけて剥がれ落ちてしまうでしょう。
また、木製や石膏ボード天井は基本的に水分に弱く、最悪の場合は建材の劣化や吸収した水分の影響により、天井の一部が落ちてくる可能性もあるのです。

<床へのダメージ>
天井から雨漏りがしている場合、その真下にある床にも雨水が及ぶことになります。
基本的に日本の住宅に使用されている建材の多くは水分に弱いため、雨水によるシミや、建材の腐食などの悪影響を及ぼすことになるのです。

<壁や柱へのダメージ>
天井からの雨漏りは、場合によっては建物の「壁」や「柱」といった箇所にも悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、建物の中でも重要な部分に雨水が入り込んでしまうと、最悪の場合は高額な修理費用が発生し、実質的に修理不可能な状態になってしまう可能性があるのです。

<シロアリの発生>
天井からの雨漏りを放置すると「シロアリ」が発生する可能性があります。
シロアリという生き物は基本的に湿気が多い環境を好むため、雨漏りによる湿度の上昇によりシロアリにとって都合の良い環境になると、外部からの侵入・建物内での繁殖により建材を食い荒らされてしまうでしょう。

2-2デメリット② 家具家電へのダメージ

天井からの雨漏りは、「家具」や「家電」にも悪影響を及ぼす可能性があります。
木製や布製の家具は雨漏りにより濡れてしまうと劣化を起こし、最悪の場合には買い替えなければならなくなります。
特に問題なのは「家電への影響」や「電気配線への影響」です。
家電類や電気配線に雨漏りの水が及んでしまうと、漏電・ショートのリスクが高まります。
買い替えや修理が必要になるだけでなく、最悪の場合はショート・漏電の影響で火災が発生する可能性もあるのです。

2-3デメリット③ 健康被害

天井からの雨漏りを放置すると、建物や家具家電だけでなく、住人にも「健康被害」という形でダメージが及ぶ可能性があります。
その最大の原因は「カビ」です。
湿気を好むのはシロアリだけでなく、カビもその繁殖条件として湿度の高さが挙げられます(カビは湿度60%以上で活動)。
室内で増殖したカビを吸い込んでしまうと、アレルギー性疾患などの原因になるのです。

「プロの一言アドバイス」
天井からの雨漏りを放置しても良いことはありません。直近の天気予報を確認し、次に雨が降る予報の日の前までに対処する必要があります。

3.天井からの雨漏りの対処法

天井からの雨漏りを放置しても良いことは1つもなく、さまざまなデメリットが発生する前に対処する必要があります。

3-1DIY可能で安全な応急処置

天井からの雨漏りを確認したら、いくつか「応急処置」を施しておくと良いでしょう。

<雨水をバケツ等で受け止める>
天井から雨漏りした水が床を濡らすと、天井だけでなく床にもダメージが加算され続けますので、これを食い止める必要があります。
古典的な方法ではありますが、バケツを使って天井から落ちてくる水を受け止めるだけでも、応急処置としてはそれなりに活躍してくれるでしょう。

<濡れている箇所を拭き取る>
すでに雨漏りの水により濡れている箇所があれば、雑巾等で拭き取っておきましょう。
濡れている箇所をそのままにしていると、シミや建材の劣化を進めることになります。

<安全な箇所のコーキング処理などを行う>
天井からの雨漏りの原因がコーキングの劣化であれば、応急的にコーキング剤を充てんすることで雨漏りを防ぐことができます。
ベランダなど、安全な場所で作業できる場合であれば、コーキング剤を使用して該当箇所の修繕を行うことも、この手の作業に慣れていない方でも十分に可能です。

3-2高所作業は素人には危険!

天井からの雨漏りの原因の大半は、屋根の上など高所にある場合が多いです。
必然的に、その修繕は高所作業になるケースが多く見られます。
場合によっては「ずれている瓦をずらす」「ちょっとコーキング剤を充てんすればOK」といった軽度の作業で済む場合もありますが、問題は「作業場所が高所である」ことです。
高所での作業は、慣れていない方ほど転倒・落下によるケガのリスクが高まります。場合によっては屋根から落ちて骨折など重傷を負うケースもありますので、高所作業を伴う修繕作業が必要な場合は、DIYでの修理はおすすめできません。

3-3早めに業者を呼んで対応してもらおう

高所作業が素人には危険であるとはいえ、天井からの雨漏りを修理せずに放置することは、前述のデメリットがあるためおすすめできません。
また、「安全な場所で修理できる」「高所での作業は慣れている」といった場合でも、修理しようとして逆に破損個所を広げてしまう可能性もあります。
これらの理由から、天井から雨漏りがしていることを確認したら、可能な応急処置を施してから速やかに業者に連絡し、修理してもらうことおすすめします。

「プロの一言アドバイス」
応急処置する場合においても、作業する内容は「安全に作業できる内容」に留めておきましょう。ケガのリスクや破損個所拡大のリスクを考慮すると、何もしない方が逆に被害を最小限に食い止められるケースも少なくありません。

4.天井からの雨漏りを業者に修理してもらう場合の費用

業者に何かを依頼するにあたっては、どのようなケースにおいても「費用が発生する」ことは避けられないでしょう。
では、天井からの水漏れを業者に修理してもらうにあたっては、どの程度の費用が発生するのでしょうか?

4-1修理費用の相場

天井からの雨漏りの修理にかかる費用は、被害状況の程度により相場が大きく異なります。

<おおまかな修理費用の相場>
雨漏りの被害状況の大きさによって、発生するであろう費用は大まかに以下のような内容になることが多いです。

  • 被害状況が軽度:10~30万円
  • 被害状況が中程度:40~80万円
  • 被害状況が重度:80~200万円

軽度の場合は数十万円で済む(場合によっては10万円かからないかも)ケースが多いのですが、被害が重度で修理作業が難航する場合には100万円を超える費用総額になるケースもあります。

<作業内容ごとの費用相場>
具体的にどのような修理作業を行ったかによって、発生する費用の相場にも違いがあります。
屋根の修理には、以下の費用相場を把握しておきましょう。

  • 屋根瓦のズレを直す:2~5万円
  • 屋根瓦の交換:5~10万円
  • 漆喰の打ち直し:20~50万円
  • 棟板金の交換:5~20万円
  • 谷樋の部分修理:3~5万円
  • 谷樋の全交換:10~20万円
  • 屋根の全交換:80~200万円
  • 天窓のコーキング補修:5~20万円
  • 天窓の撤去交換:20~100万円

その他の箇所の修理であれば、以下の費用が考えられます。

  • 外壁のコーキング補修(部分):5~10万円
  • 外壁のコーキング補修(広範囲):10~50万円
  • 外壁塗装:数十万円~100万円以上(使用する塗料や塗装面積により変動)
  • ベランダの防水補修:10~20万円
  • 天井の張り替え+下地の石膏ボード交換:20㎡あたり10~15万円
  • 作業用の足場の費用:1m²あたり1,000円前後

「部分修理」よりも「全体の交換」のほうがコストはかかりますが、修理の原因となっている劣化は全体に及んでいる可能性が高いため、破損の再発リスクを考えると全体を交換したほうが安く済む可能性があります。

4-2修理費用を抑える方法

場合によっては100万円を超える可能性がある天井の雨漏りの修理費用ですが、少しでも安く抑えたいのであればいくつか実践しやすいテクニックがあります。

<技術の伴わない修理は試そうとしない>
業者が必要とする作業内容を減らせば、必然的に修理費用も抑えられます。
とはいえ、そのために素人技術でDIY修理を行おうとすることはおすすめできません。
修理に成功すれば費用も抑えられる可能性がありますが、修理に失敗すると業者を呼んだ際の修理作業が増えてしまい、修理費用もかさんでしまう可能性が高いのです。

技術をお持ちであれば別ですが、そうでない方は下手にいじって修理箇所を増やすことはおすすめできません。

<相場を知り、悪徳業者を避ける>
先ほど、雨漏りの修理費用の相場についてお話しましたが、相場を知っておくことは「悪徳業者を避ける」ために役立ちます。
悲しいことではありますが、どんな業界にも良からぬ考えを持つ人たちはいるもので、悪徳業者は費用面で以下のような特徴を持っているのです。

  • 見積もりは安めに抑え、修理後に追加料金で高額請求をする
  • 見積もりの段階で相場よりもはるかに高額な料金を提示する
  • そもそも真っ当に見積もりをしようとしない

いずれにしても、真っ当な優良業者と比較して高額な費用を請求するケースが多く見られます。
相場を知ることで相場よりもはるかに安い、または高い金額を提示する業者を見極め、悪徳業者と契約することを避けることが可能です。
優良業者は適正な価格を提示するので、悪徳業者と契約してしまう場合よりも費用を抑えることになります。

4-3天井雨漏りの修理費用と保険の適用

安く抑えるテクニックがあるといっても、やはり数十万円クラスになる(場合によっては100万円を超えるケースもある)修理費用を全額負担することは、できるだけ避けたいでしょう。
ひょっとしたら、ご契約中の「火災保険」が役に立つかもしれません。
火災保険の中には「自然災害による被害を補償する」といった内容の契約・特約が含まれていることがあります。
雨漏りの原因が契約中の火災保険の補償内容に合う場合、修理費用に対して保険が適用される可能性があるのです。

ただし、明らかに経年劣化が原因で雨漏りしている場合には、火災保険は適用されません。
ご自身ではその判断が難しいでしょうから、雨漏りを修理する際には加入中の保険契約の内容を確認し、保険会社に問い合わせて対応を確認しましょう。

 

「プロの一言アドバイス」
雨漏りを修理する際の費用は、基本的に「作業に手間がかかる」場合に高額になりやすいです。なお、複数の修理が必要な場合、一括で修理を依頼したほうが個別に修理する場合よりも相場が安くなります。

5.まとめ

この記事では、天井からの雨漏りの修理に関して、以下の内容について解説しました。

◎天井からの雨漏りの原因

  • 多くの場合は「屋根の破損」が原因
  • 「外壁の損傷」が原因である可能性もある
  • 「ベランダ」「上階」からの浸水も疑う必要がある

◎天井からの雨漏りを放置するデメリット

  • 建材が水で劣化して危険な状態になる
  • 家電や配線がショートすれば火災の原因にもなる
  • カビやシロアリの増殖を許せば建物も住人も健康を奪われる

◎天井からの雨漏りを確認したらするべきこと

  • 応急処置は安全に実施できる範囲に留める
  • 高所作業は転倒や落下の危険性がある
  • 雨漏りは放置できないので早めに業者を呼ぶ

◎天井からの雨漏りの修理費用について

  • 安ければ30万円までで済み、重度の場合は100万円を超えることもある
  • 相場を知ることで「悪徳業者」を避けることができる
  • 条件次第では「火災保険」によって修理費用を補償してもらえる可能性がある

築10年も経過すれば、天井からの雨漏りの原因となるような破損等が起きるリスクは十分にあるといえます。

天井からの雨漏りを確認したら、早めに業者を呼んで修理してもらいましょう。

屋根被災に「火災保険」は使える?屋根の修理費用を火災保険で補償

台風や地震などの自然災害は、お住いの住宅にも被害を及ぼす可能性があります。

被災により屋根が破損してしまったら、修理しなければなりませんが、修理するには費用がかかるものです。

もしかしたら、ご加入中の「火災保険」によって、被災した屋根の修理費用を補償してもらえるかもしれません。

そこでこの記事では、以下の内容について解説します。

  • 火災保険で「火事以外」にどんな条件で修理費用を補償してもらえるのか?
  • 屋根修理に火災保険が使えないのはどんな場合か?
  • 屋根の修理費用の他にも補償してもらえる費用はあるのか?
  • 屋根被災で火災保険を申請する際の流れや注意点は?

台風などで屋根が被災した際に、修理費用を抑えるための方法について知ることができますので、ぜひ最後までお読みください。

1.火災保険により補償してもらえる屋根被災

一般的に、火災保険で補償してもらえる被害は「火事」だけだというイメージがあります。

しかし、実際には火災による被害の他にも、さまざまな影響により発生した被害を補償してもらえる可能性があるのです。

契約内容次第ではありますが、以下の被害による損失を補償してもらえる可能性があります。

  • 火災
  • 破裂、爆発
  • 風災
  • 雹災、雪災
  • 落雷
  • 水災、水濡れ

上記のうち、「屋根だけを修理する状況」となると、考えられる原因は以下の3種類に絞られるのではないでしょうか。

1-1風災

「風災」とは、暴風・強風により発生する被害のことです。

通常、日常生活の中で感じる風の影響で屋根が破損してしまうことは滅多にありませんが、日本には「台風」や、気象条件の影響により台風並みの暴風が吹く日もあります。

日本は台風の多い土地であるため、台風の規模や進路によっては甚大な被害をもたらす可能性があります。

屋根被災の場合であれば「強風で屋根瓦や板金が剥がれてしまった」「強風で飛んできた物体が屋根に激突して屋根に穴が開いた」といった状況が考えられるでしょう。

火災保険は、暴風や強風の影響で発生した屋根被災に対して適用できる可能性があります。

1-2雹災・雪災

「雹災」とは、空から降ってくる雹の影響により発生する被害のことで、「雪災」とは、空から降ってくる雪の影響により発生する被害のことです。

日本の気候では降雹はそれほど発生するものではありませんが、たまにニュースで「大きな雹が降ってきた」という内容を目にすることもあるでしょう。

雹は小型であれば大きな被害を出しませんが、大型の雹が屋根に落ちてくると穴を開けたりして被害をもたらします。

どちらかといえば「降雪」のほうが馴染みがあるでしょうか。

豪雪地帯ともなれば、屋根に数十センチ単位で積雪することもあり、その重み(1㎡に1cmの雪が積もった際の重さは3~5kg)により屋根が破損する可能性が高いです。

火災保険は、雹や雪により発生した屋根被災に対して適用できる可能性があります。

1-3落雷

「落雷」とは、文字通り雷が落ちてくることにより発生する被害です。

日本の建物の場合「避雷針」の影響により一般家屋の屋根に雷が落ちてくることは滅多にありませんが、条件としては十分に考えられる被害といえます。

落雷は、屋根瓦を割る程度の破壊力は持ち合わせていますし、落雷の影響により発火して屋根が焼けてしまうこともあるでしょう。

火災保険は、落雷により発生した屋根被災に対して適用できる可能性があります。

「プロの一言アドバイス」

上記の中で特に多いと考えられるのは「風災」でしょう。風自体の影響による破損だけでなく、強風で飛んできた物体で屋根が破損するというケースもよくありますので、実際に火災保険で風災による屋根被災をカバーできたという方も少なくありません。

2.屋根修理で火災保険が使えない原因

風雪などの自然災害による屋根被災は、火災保険によって修理費用を補償してもらえる可能性があります。

しかし、仮に火災保険でカバーできる屋根被災であっても、以下のような事情がある場合は火災保険を使えない可能性があるので注意が必要です。

2-1経年劣化による破損

修理が必要な屋根の破損が「経年劣化」によるものであると判断された場合は、火災保険が使えません。

築年数が経過している建物の屋根の場合、屋根被災による破損ではなく、経年劣化による耐久性の問題であるとして、火災保険の補償範囲から外れる可能性があるのです。

具体的に「築何年で経年劣化であると判断されるのか?」は保険会社ごとに異なります。

なお、経年劣化による屋根の破損を「自然災害による損害である」として保険金の申請をした場合、それは虚偽の申請に該当するため、最悪の場合は「保険金詐欺」として訴えられる可能性があるので注意しましょう。

2-2人為的な原因による破損

修理が必要な屋根の破損において「人為的なミス・当事者の故意過失・重大な法令違反」といった事情がある場合には、火災保険が使えません。

例えば「台風に備えて屋根の上で作業していたら、誤って屋根材を壊してしまった」という場合には、当事者の過失が認められて火災保険が使えない可能性があります。

この事例に該当する事情が風雪等の自然災害に関連する場合であっても、直接的な屋根の破損の原因が当事者にある場合には、火災保険の補償範囲から外れる可能性があるのです。

具体的に何が人為的なミス等に含まれるかについては、ご加入中の保険契約の規約などで説明されているはずなので確認しておきましょう。

2-3素材や工法に問題がある

修理が必要な屋根の破損について、その屋根の「素材・工法」に問題がある場合には、火災保険が使えません。

例えば「屋根材が耐久性に問題があり、もともと破損しやすい状態だった」という場合には、火災保険が使えない可能性があります。

仮に風雪等の自然災害で修理が必要なレベルの屋根被災が発生した場合でも、自然災害に耐えられないような耐久性の素材・工法で作られた屋根の場合、火災保険の補償範囲から外れる可能性があるのです。

ただし、その素材の使用・工法の採用において合理的な理由が認められた場合など、一部のケースにおいては火災保険が使える可能性もあります。

「プロの一言アドバイス」

屋根被災に火災保険が使える条件・使えない条件については、ご加入中の保険契約の内容・特約等によって異なります。不明な点があれば、保険会社に問い合わせて確認しておきましょう。

3.屋根の修理費用の他に補償してもらえる費用

火災保険により屋根被災の修理費用を補償してもらうことができますが、契約内容次第ではありますが「屋根の修理」の他にも以下の費用を補償してもらえる可能性があります。

  • 屋根修理のための諸費用
  • 屋根以外の被災による修理費用
  • 建物付属物の修理費用

3-1屋根修理のための諸費用

屋根被災の修理には、さまざまな作業が伴います。

これらの作業に必要な費用についても、火災保険により補償してもらえる可能性があるのです。

例えば、以下の作業が含まれます。

  • 被災屋根の修理範囲を確定するための調査
  • 応急修理、仮修理のための費用
  • 屋根修理により発生した残存物の撤去、処理費用

3-2屋根以外の被災による修理費用

屋根被災が発生するほどの自然災害が発生した場合、建物には屋根以外の箇所にも破損が発生している可能性があります。

風災等により必要になった、屋根以外の箇所の修理費用についても、火災保険で補償してもらえる可能性があるのです。

例えば、以下の箇所にも修理が必要なレベルの損害が発生していないかどうか確認しておきましょう。

  • 窓、天窓
  • 外壁
  • 雨樋
  • ひさし
  • 軒天
  • アンテナ
  • 雨戸
  • シャッター
  • 破風板

3-3建物付属物の修理費用

屋根被災が発生するほどの自然災害が発生した場合、屋根や外壁など建物自体だけでなく、建物に付属している物にも破損が発生してる可能性があります。

風災等により必要になった、建物付属物の修理費用についても、火災保険で補償してもらえる可能性があるのです。

建物付属物とは、以下の物を指します。

  • バルコニー
  • 物置
  • 室外機
  • カーポート

「プロの一言アドバイス」

どの程度まで屋根被災以外の修理費用を補償してくれるかについては、ご加入中の火災保険の契約内容により異なります。「これも修理費用を補償してくれるかな?」と不明な点があれば、被災後できるだけ早めに保険会社に問い合わせておくことをおすすめします。

4.屋根被災での火災保険の申請方法

屋根被災の発生後、保険会社の方から「保険を使う必要がありますか?」と連絡が来ることは滅多にありません。

保険を使う必要があるレベルの屋根被災が発生したら、こちらから保険会社に対して「火災保険適用の申請」をする必要があるのです。

4-1火災保険の申請の流れ

屋根被災時の火災保険の申請手続きの流れは、保険会社により異なりますがおおむね以下のような流れになります。

①保険会社に連絡して必要書類を入手する

②修理業者に連絡し、修理工事の見積もりを依頼する

③申請書類に必要事項を記入して保険会社に送付する

④申請の承認を受ける

⑤修理業者と打ち合わせし、修理工事を行う

<ステップ① 保険会社に連絡して必要書類を入手する>

屋根被災の発生後、状況が落ち着いたら手元に「保険証書」など保険契約を確認できる書類を用意して、保険会社に連絡します。

屋根被災の保険適用の申請のためには、以下の内容を聞かれます。

・いつ屋根被災が発生したのか?

・どこで被害が発生したのか?

・どのような被害が発生したのか?

慌てずに伝えられるように、保険会社に連絡する前の段階で簡単なメモを用意しておくことをおすすめします。

保険会社は、聞き取りした内容に従って、保険金の申請に必要な書類を用意してくれますので、受け取ってください。

<ステップ② 修理業者に連絡し、修理工事の見積もりを依頼する>

火災保険の申請に必要な資料として「屋根の修理見積書」と「被害状況がわかる写真等の証拠」が必要です。

これらの資料は工事会社に準備を依頼することができますので、屋根の修理工事会社に連絡し「火災保険を使う」ことを伝えた上で、見積もりの依頼をしましょう。

<ステップ③ 申請書類に必要事項を記入して保険会社に送付する>

工事会社が用意してくれる資料が揃ったら、ステップ①で入手した必要書類に、必要事項を記入してください。

必要書類と一緒に「記入例」が郵送されているはずなので、記入例を確認しながら、不備なく書類を作成しましょう。

必要書類がすべて揃ったら、保険会社(送られた書類に記載されている住所宛)に、過不足なく必要書類を送付してください。

<ステップ④ 申請の承認を受ける>

申請書類の送付後、数週間で保険会社から申請内容の承認についての連絡がきますので、応対してください。

なお、台風被害のように複数箇所で同様の被害が発生し、保険会社への連絡が集中している状況の場合、保険会社からの連絡が遅れる可能性もありますので注意しましょう。

<ステップ⑤ 修理業者と打ち合わせし、修理工事を行う>

保険金申請の承認の連絡を受けたら、見積もりを依頼した工事会社に連絡して、工事着工についての打ち合わせを行います。

4-2火災保険の申請時の注意点

屋根被災の修理のために火災保険を使うにあたっては、以下の2点に注意が必要です。

<3年以内に申請する>

火災保険の申請は、法律で「3年の時効」で請求権が消滅してしまいます。

逆に言えば、被災直後でなくても、被災後3年以内の屋根被災であれば、火災保険を申請できるということです。

ただし、屋根被災から時間が経過してしまうと、現場の調査が難航する可能性が高くなりますので、できるかぎり屋根被災の発生から時間をおかずに火災保険を申請することをおすすめします。

<できるだけ自分自身で申請する>

火災保険の申請について、代行会社など業者による申請代行を利用するという方法もありますが、できればご自身で申請することをおすすめします。

この手の業者の中には、火災保険の申請を悪用する業者も少なくありません。

火災保険の申請はそれほど簡単なことではありませんが、余計なトラブルの発生を避けるためには、契約者自身で申請を行う必要があるのです。

4-3適切な保険金の使い方

最後に、適切な「火災保険の保険金の使い方」について解説します。

<必ずしも工事しなければならないわけではない>

ご加入中の保険契約の内容次第ではありますが、保険金がおりたからといって必ずしも屋根被災の修理をしなければならないというわけではありません。

極端な話をすれば、屋根被災の名目で保険金を申請して承認を受けた場合であっても、それ以外のことにお金を使っても、保険会社から文句を言われることはないのです。

<必要な工事にお金をかける>

「保険金は好きに使える(契約内容次第)」とはいっても、保険金が認められるレベルの屋根被災が発生している状況のままでは、安心して日常生活を送ることはできません。

ここで問題になってくるのは「屋根の修理費用を全額、保険金で賄うことができるのか?」ということです。

通常、屋根被災の火災保険の保険金は「原状回復費用」として見積もられています。

つまり、修理を機に屋根をグレードアップするための費用については、保険金の範囲を超えている可能性が高いのです。

とはいえ、被災した屋根を修理するにあたって「屋根被災のリスクを抑えられる屋根にグレードアップする」ことは大きな意味を持ちます。

せっかく保険金がおりたのですから、必要な工事の費用の一部として活用し、不足分は必要な費用として支出して、屋根をグレードアップするという選択肢についても考慮するべきでしょう。

「プロの一言アドバイス」

申請内容に問題があると、申請が通るまでに時間がかかってしまいます。少しでも早く日常生活を取り戻すためには、申請書類を提出する前に不明な点があれば保険会社に問い合わせて、郵送での書類のやりとりの回数を少しでも減らすことが重要です。

5.まとめ

この記事では、以下の内容について解説しました。

◎火災保険で「火事以外」にどんな条件で修理費用を補償してもらえるのか?

  • 風災:暴風、強風による屋根被災
  • 雹災、雪災:雹や雪が屋根に降ってきたことによる屋根被災
  • 落雷:屋根に雷が落ちたことによる屋根被災

◎屋根修理に火災保険が使えないのはどんな場合か?

  • 屋根の破損が経年劣化によるものであると認められた場合
  • 屋根の破損について当事者の過失等が認められた場合
  • 屋根の破損が屋根の素材や工法に問題があると認められた場合

◎屋根の修理費用の他にも補償してもらえる費用はあるのか?

  • 屋根修理費用に付随する作業費
  • 外壁や雨樋などの修理費用
  • 門や塀などの修理費用

◎屋根被災で火災保険を申請する際の流れや注意点は?

  • 保険会社に連絡する際にはメモをとっておく
  • 屋根被災の発生後、3年以内に申請する
  • 保険金は好きに使えるが、必要な屋根修理の費用として使うのがおすすめ

必ずしも屋根被災を火災保険でカバーできるわけではありませんが、条件次第では修理費用を保険で賄うことができます。

屋根被災が発生したら、早めに保険会社や修理業者に連絡して、必要な手続きを進めてください。

トタン屋根を修理したい方必見!応急処置から修理費用まで徹底解説

「トタン屋根」は価格が安く、今となっては主流ではなくなったとはいえ既存の多くの建物にトタン屋根が使用されています。
しかし、トタン屋根は傷みやすく、雨漏りなどのトラブルを引き起こしやすいのです。
そこでこの記事では、以下の内容について解説します。

  • トタン屋根の基本的なこと
  • トタン屋根の応急処置の方法
  • トタン屋根の修理方法
  • トタン屋根を修理する際の費用

この記事を読んでいただくことで、トタン屋根の適切な修理方法について理解することができます。
ご自宅や保有する建物がトタン屋根の方は、ぜひ最後までお読みください。

1.トタン屋根の基本

まずは、そもそも「トタン屋根」がどのような特徴を有しているのかについて解説します。

1-1トタン屋根とは?

トタン屋根とは、「亜鉛めっき鋼板」という板材を使用した屋根のことです。
素材が安価で加工性が良かったため、屋根材や外壁材としての使用実績の多かった建材でしたが、現在では新築・改築用の建材としてはあまり使用されていません。
継ぎ目が少ないので、新品の状態であれば雨漏りしにくく、勾配も緩やかにできる特徴を有しているため工事がしやすいといった都合から、1980年代あたりまではよく使われていました。

1-2トタン屋根のメリット・デメリット

トタン屋根には、さまざまなメリット・デメリットがあります。

<トタン屋根のメリット>
トタン屋根には、以下のようなメリットがあります。

  • 素材が安価である
  • 加工性が高く、工事しやすい
  • 素材が軽い
  • 新品の状態であれば防水性が高い

トタン屋根がよく使われていたころは、いわゆる「高度経済成長期」と呼ばれている時代であり、安価であることや施工しやすいことが経済成長の真っただ中で建物が急速に増えた時代にマッチしていたのです。

<トタン屋根のデメリット>
一方でトタン屋根には、以下のようなデメリットがあります。

  • メンテナンスを怠るとすぐに錆びる
  • 傷や凹みができやすい
  • 断熱性が悪く夏場は暑い
  • 雨音がうるさい

基本構造が「鉄板の表面に薄い亜鉛の膜を付けた」ものであるトタンは錆びやすく、錆びてしまうと新品ほどの防水性を発揮することはできません。
そして、加工性の高さは一方で「脆い」という弱点があり、錆びたところから次々に穴が開いてしまい、そこから雨水が侵入することで雨漏りの原因になります。
このように、施工時点ではメリットの多かったトタン屋根ですが、耐久性の低さから生活するうえではさまざまなデメリットが生じやすいのです。

1-3トタン屋根の修理・交換タイミング

トタン屋根を修理・交換するタイミングですが、基本的に「トタン屋根に何かトラブルが発生したタイミング」は、築年数に関わらずトタン屋根を修理・交換するべきタイミングである
といえます。
また、トタン屋根の耐久年数はおおよそ7~10年くらいと短めなので、施工からそのくらいの年数が経過してトタン屋根の耐久性が気になったら修理・交換しても良い頃合いでしょう。
なお、トタン屋根自体に穴が開いているなどの問題がなければ、「塗装」することで継続して使用することは十分に可能です。
ただし、塗装を何度も繰り返すとトタン屋根にヒビや剥がれが発生しやすくなり、塗装ができなくなると鋼板がむき出しの状態になってしまいます。
トタン屋根を塗装できなくなったタイミングもまた、トタン屋根を修理・交換するべきタイミングです。

「プロの一言アドバイス」
トタン屋根は現代的な屋根用建材と比較して耐久性が低いため、メンテナンスの頻度や天候などの条件次第では7年を待たずにトラブルが発生する可能性があります。

2.トラブルが発生したトタン屋根の応急処置の方法

トタン屋根は耐久性が低く、何らかのトラブルが発生するリスクをゼロにすることはできません。
トタン屋根に限らず、屋根にトラブルが発生したら雨漏りなどのリスクを高めるため、安心して日常生活を送ることが難しくなります。
本格的な修理までに時間がかかるのであれば、以下のような応急処置を施すことをおすすめします。

  • ブルーシートで被う
  • 防水テープでふさぐ
  • コーキング剤でふさぐ

2-1方法① ブルーシートで被う

最も手軽で技術が必要ない方法といえば「破損個所をブルーシートで覆ってしまう」ことです。
破損個所にブルーシートを広げて覆い、ブルーシートの端に土のう袋などの重しを置いて周囲をテープで貼って固定しましょう。
ブルーシートを使用するメリットは、ブルーシートは常備しているご家庭が多いことと、具体的な破損個所を特定できない場合でも適用できることです。

例えば「雨漏りがしているけれど、具体的に屋根のどこに原因があるかわからない」という場合に、雨漏りしている部屋の上部を中心にブルーシートを広げれば、破損個所を覆える可能性が高くなります。
ただし、ブルーシートは大きくて目立つため、外部からの見栄えがが悪くなる点は注意が必要です。

2-2方法② 防水テープでふさぐ

修理するべき箇所が明確にわかっている場合には「破損個所に防水テープを貼る」という方法がおすすめです。
屋根の表面の汚れを雑巾で拭きとり、防水テープを貼りましょう。
防水テープはしっかりと貼り付けないと雨漏りを解消することはできませんので、外部から水が入り込まないように密着して貼り付けてください。

2-3方法③ コーキング剤でふさぐ

防水テープの他にも「コーキング剤でふさぐ」という方法もあります。
まず、トタン屋根の破損している箇所の周辺を、雑巾などを使ってきれいに拭きとりましょう(汚れが残っているとコーキング剤の接着力が弱まるので注意)。
次に、修理する箇所の周囲をマスキングテープで囲み、接着力を高めるために「プライマー」を塗ります。
プライマーが乾いたら、コーキング材(金属用)を塗り、コーキングが乾いてしまう前にマスキングテープをはがしましょう。

 

「プロの一言アドバイス」
トタン屋根に限らず、屋根の応急処置のためには高所作業が伴います。転倒・落下の危険性がありますので、安全性を第一に考えて、危険性が高いと判断したら無理をせずに業者に来てもらいましょう。

3.トタン屋根の修理方法

破損してしまったトタン屋根は、塗装による延命ができませんので、修理しなければなりません。
一口に「トタン屋根を修理する」といっても、さまざまな方法があります。

3-1部分的な修理

全体的な劣化がそれほど進んでおらず、破損個所が限定的であれば、その個所だけを修理することも可能です。
ただし、前述の通りトタン屋根は劣化しやすいため、破損するほど劣化が進んでいるのであれば後述する全体的な修理・交換をした方が良いでしょう。

「急には大掛かりな工事は手配できない」という場合に、応急処置的な修理として採用するのに適しています。

3-2カバー工法

「カバー工法」とは、既存のトタン屋根の屋根材の上に、新しい屋根材を被せて施工する修理方法です。
カバー工法の場合、既存のトタン屋根の屋根材を撤去する作業は行いません。
そのため、工事費用を後述の「葺き替え工事」よりも抑えることができますが、下地やルーフィングの状態をきちんと確認できないというデメリットがあるので注意が必要です。

築年数が長く、トタン屋根の表面以外の屋根材の劣化が進んでいる場合には、後述する葺き替え工事の方が良いでしょう。
ただ、カバー工法には費用面以外にもメリットがあります。
トタン屋根は垂木の部分が出っ張っているため、既存の屋根材と、被せる新しい屋根材の間に空気の層を作ることができます。
この空気の層は屋根の断熱性を高めることができ、夏に暑くなるというデメリットと、雨音が大きいというデメリットを軽減することができるのです。
トタン屋根の劣化がそれほど進んでおらず、工事費用を抑えたい場合におすすめの修理方法となります。

3-3葺き替え

「葺き替え(ふきかえ)」とは、既存の屋根材を取り除き、新しい屋根材に取り換える工事です。
トタン屋根の場合、トタンだけでなく垂木やルーフィングも劣化していることが多いため、業者に相談すると一般的に葺き替え工事を実施することを提案されます。

トタン屋根の工事には「ガルバリウム鋼板」という素材を使用することが多いです。
トタンよりも長持ちしやすい素材であり、きちんとメンテナンスしていれば20~30年ほど使い続けることができます。
ただし、葺き替え工事にはいくつかデメリットがあります。
1つは、コストの問題です。
屋根材をすべて交換するということは、既存の屋根材が廃材として発生するということになりますので、その処分費用が発生します。
2つ目は、手間の問題です。
カバー工法と比較すると、屋根材を交換する作業に手間がかかるため、コストも時間もかかってしまいます。
とはいえ、トタン屋根自体の耐久性を考慮すると、屋根の状態を正確に把握するために、よほど特別な理由がない限りは葺き替え工事がおすすめです。

「プロの一言アドバイス」
トタン屋根の修理工事において、勾配や建物の構造によっては特定の工事を実施できない場合があります。この点については実際に屋根や建物の状態を見てみないとわからない部分が多いため、信頼できる業者に現場を見てもらい、工事の方法について説明してもらいましょう。

4.トタン屋根の修理に必要な費用

屋根を修理するとなれば、費用の発生は避けられません。
しかしながら、前述の通りトタン屋根の修理にはいくつかの方法があり、それぞれ異なる工法であるため費用も変動します。

4-1修理内容ごとの費用相場

トタン屋根を修理する場合、一般的に以下の相場で修理費用が発生します。

  • 部分修理:1㎡あたり3,000円~4,000円
  • カバー工法:1㎡あたり7,000円~9,000円
  • 葺き替え:1㎡あたり10,000円~14,000円

カバー工法の場合でも葺き替え工事の場合でも、使用する素材によって費用相場も大きく異なり、トタンを使用する場合よりもガルバリウム鋼板を使用する場合の方がコストがかかります。
ただし、前述の通りトタンは耐久性に問題があるため、頻繁にメンテナンスを行う必要があり、そのたびにコストが発生するのです。
つまり、一時的な工事費用だけ見ればトタンを使用したほうがコストを抑えられますが、長期的に見るとメンテナンス費用を抑えられるガルバリウム鋼板を使用したほうがコストを抑えられる可能性が高くなります。

なお、上記の他にも「足場の設置費用」など、工事に付随する費用も発生しますので、詳しくは業者が出す「見積もり」の内容をチェックして、不明な点があれば質問してください。

4-2火災保険が使えるかも?

部分的な修理だけであれば数万円で済む可能性がありますが、大掛かりな工事になれば数十万円の修理費用が発生することも十分に考えられます。
一時的な出費であるとはいえ、高額な支出を行うことは、できれば避けたいところでしょう。
もしかしたら、ご加入中の「火災保険」で、修理費用の一部を補償してもらえる可能性があります。
「なぜ火災保険?」と思われるかもしれませんが、火災保険の中には「自然災害による被害」を補償する契約内容を含んでいるものがあるのです。
つまり、トタン屋根を修理する理由となった破損が、台風や積雪、地震などの影響によるものであると認められれば、修理費用を保険で賄うことができます。

ただし、火災保険を屋根の修理に適用できるのは、あくまでも契約内容に則って、保険会社に認められた場合のみです。
この手の契約は基本的に「経年劣化による破損の修理」や「施工不良による再工事」には適用されないため、場合によっては火災保険を適用することが難しいかもしれません。
詳しくは、ご加入中の火災保険の(特約も含めた)契約内容を確認し、保険会社の担当者に相談してください。

4-3自分で直した方が安上がり?

「数十万円の出費になる」「保険が使えない可能性がある」といった理由から、少しでも費用を節約しようとして「自力(DIY)で修理しよう!」と思われる方もおられるかもしれません。
部分的な修理・補修を行うのであれば、あるいは可能でしょうが、大掛かりな屋根の工事は技術の伴わない方にはおすすめできないのです。
理由はいくつかありますが、最大の理由は「完成時の品質に問題がある」ことです。
屋根は、住宅を風雨や日差しから守るために重要な役割を担っています。
そして、屋根はただ被せているだけの単純な構造ではなく、しっかりとした技術によって施工することで初めてその機能を十全に発揮するのです。
技術の伴わない方が、ネットや書籍の情報だけでDIYしようとしたところで、職人の技術による仕上がりとは程遠い結果に終わるでしょう。

結果、ちょっとした風雨の影響で破損して、雨漏りなどのトラブルを招くことになるのです。
他にも、資材の購入に手間がかかることや、高所作業ゆえの落下によるケガのリスクがあることなど、DIYでの屋根修理にはさまざまなデメリットがあります。
無理に自力でトタン屋根を修理しようとはせず、信頼できる、技術の伴った業者に修理を依頼することをおすすめします。

「プロの一言アドバイス」

2017年「事故の型別労働災害発生状況」では、全死者数の26%が「墜落・転落」によるものです(死傷者数の場合は40%に上る)。本職の方ですら転落による死傷のリスクがありますから、素人が屋根の上で作業することはできるだけ避けてもらいたいものです。

5.まとめ

この記事では、以下の内容について解説しました。

◎トタン屋根の基本的なこと

  • トタンや価格の安さや施工のしやすさなどのメリットがある
  • トタン屋根は耐久性に問題がある
  • 10年を超えたら修理や交換のタイミング

◎トタン屋根の応急処置の方法

  • ブルーシートは広範囲をカバーできる
  • 破損個所が特定できていれば防水テープやコーキングで修理可能
  • 高所での作業には要注意

◎トタン屋根の修理方法

  • 部分的な修理は応急処置としておすすめ
  • カバー工法は劣化していない場合におすすめ
  • 多くの場合は葺き替えを提案される

◎トタン屋根を修理する際の費用

  • ガルバリウム鋼板を使用したほうが工事費用がかかるが、トータルコストは安い
  • 契約内容によっては火災保険が使える
  • 仕上がりの品質を考えるとDIYはおすすめできない

トタン屋根は施工後にさまざまなデメリットが発生し、雨漏りなどのトラブルを招きやすいので早めに修理・交換することをおすすめします。
DIYでの修理は品質やケガのリスクなどの観点からおすすめできませんので、信頼できる業者に修理を依頼しましょう。

スレート屋根から雨漏り!原因や修理方法と業者選定まで解説!

スレート屋根の雨漏りの原因は、耐用年数に達しているか塗装のメンテナンスを怠ってしまっているからです。
あまり雨漏りの状況がひどい場合は、葺き替えもしくはカバー工法が必要です。
スレート屋根は耐久性があまり高くないため、比較的劣化しやすい屋根材といえます。
直射日光や雨風により表面が傷みやすく、劣化した状況で放置しておくと雨漏りや下地の腐食の原因になります。
そこでこの記事では、以下について詳しく解説します。

▼スレート屋根の性質と特徴
▼スレート屋根の雨漏りの原因と症状
▼スレート屋根の雨漏り修理方法
▼雨漏り修理業者の選び方

この記事を読むと、最も一般的に使用されている屋根材であるスレート屋根が、雨漏りした時に困らないよう、原因と修理方法や業者の選び方まで分かります。

1.スレート屋根の性質と特徴

雨漏りの本題に入る前に、スレート屋根とはどのような屋根材なのか簡単に解説します。
スレートとは、セメント成分に繊維質の材料を織り交ぜて作られた薄い板状の屋根のことです。
スレート以外に、カラーベストやコロニアルなどの商品名で呼ぶこともあります。

近年、新築住宅の屋根に最も多く使用されており一般的で屋根材メーカーが作るデザインやカラーバリエーションも豊富です。

また、スレートが普及しているのには、低コストで施工しやすいことも要因の一つです。

耐久性はそれほど高くはありませんが、優れた塗料の開発で遮熱効果のあるタイプもあります。

2.スレート屋根の雨漏りの原因と症状

スレートは耐久性があまり高くないため、ダメージを受けやすい屋根材といえます。
紫外線や雨風により表面が劣化する前に、塗装のメンテナンスをしなくては耐用年数まで持ちません。

放置しておくと雨漏りの原因になるのです。

▼スレート屋根が雨漏りする主な原因として
・釘孔の広がり
・塗膜の経年劣化でひび割れや反り
・棟板金の不具合
・谷板金の不具合
・スレート間の詰まり
・ケラバ部分の不具合
・施工不良
スレート屋根で雨漏りが発生した時の原因とその症状について詳しく解説します。

2-1釘孔の広がり

スレート屋根はスレートを重ねてある構造になっているため、固定には釘が使用されています。
釘はスレートの下にある防水シート(ルーフィング)と下地の板(野地板)まで貫通しているため釘孔が広がると雨水が下地まで侵入します。
釘は通常スレート屋根材の下に隠れているものなので直接雨水は当たりません。

しかし、経年劣化などの要因で釘が錆びたり緩みが出てきたりします。
雨水は釘孔から下地へと侵入し、その雨水は釘の位置で滞留します。
釘は防水シートを貫通して野地板まで打ち込まれているため、その釘孔から雨漏りを起こします。
やがて小屋裏に雨漏りが起こり、室内の雨漏りへと繋がっていきます。

他にも釘孔から雨水が侵入し、防水シートを通過して野地板に流れ、野地板の継ぎ目で雨漏りすることもあります。
どちらであってもスレート屋根の場合は、水が滞留する釘の構造と釘の劣化により雨漏りが発生しやすといえます。

2-2スレート屋根のひび割れと反り

スレート屋根は表面の塗装による塗膜で水を弾いています。
その塗膜が経年劣化で剥がれてくると、スレート屋根材そのものが水を含んでしまいます。
水を含んだスレート屋根材は、膨張し天気の良い日に乾燥して収縮を繰り返すのです。
膨張と乾燥を繰り返すことで、ひび割れや反りの原因になり、雨漏りが発生します。

また、ひび割れの原因として踏み割れがあります。
屋根の施工時やメンテナンスの塗装時、テレビアンテナや太陽光パネルの設置などで業者が屋根を歩きます。
その際に、軽微な目に見えない程のひびが入る場合があります。
何年か経過するとそのわずかなひび割れが、大きくなり雨漏りに繋がることもあるのです。
他の屋根材と比較すると耐久性は劣るので、耐用年数が近付けば葺き替えかカバー工法を検討することをおすすめします。
住宅の寿命を考えればその方が得策といえるでしょう。

2-3棟板金の不具合

スレート屋根の中には、切妻屋根や寄棟屋根があり頂上部分には棟板金があります。
屋根の頂上にあるため、雨風の影響を受けやすく損傷しやすい部分です。

棟板金は、近年ステンレス製のビス留めを使用しているところもありますが、ほとんどの古い住宅は釘で固定されています。
経年により釘に緩みが生じて、台風などで強風が吹けば飛ばされてしまうこともあります。
棟板金がしっかりと固定されていないと、隙間から雨漏りを起こしてしまうのです。
棟板金は金属製なので雨水が中に侵入することで錆が発生し穴が開いてしまうこともあります。

その穴も雨漏りの原因の一つです。
棟板金は大きな台風の後は、トラブルが発生していることもあるので屋根専門業者に点検を依頼することをおすすめします。

2-4谷板金の不具合

屋根形状が複雑な場合、屋根の傾斜がお互い下りになっている谷部分が存在します。
その谷部分には、谷板金という雨水を受ける大きな樋のような板金が設置されています。
屋根の谷板金は、雨水が集中するところなのでダメージが大きく傷みやすい場所なのです。

谷板金に穴が開いてしまったり、大雨で溢れてしまったりするトラブルがあります。
その場合、下地の防水シートが劣化していなければ良いのですが、損傷があると野地板に染み込み雨漏りが発生します。
また、ゴミが詰まりやすい部分でもあるので、雨水をせき止め谷板金から溢れて雨漏りを引き起こすこともあります。
谷板金も金属製なので錆に弱いため、ステンレス製に交換することがおすすめです。

2-5スレートの隙間の詰まり

スレート屋根は構造上、屋根材の下に雨水が入り込むことがあります。
そのために屋根材の隙間から雨水が排出される仕組みになっているのです。
その隙間が閉ざされてしまうと、屋根材の下に潜り込んだ雨水の出口がなくなります。
その結果、排出されない雨水が溜まってしまい、釘孔や防水シートが損傷している部分から雨漏りが起きるのです。
よくある事例として、塗装した後に雨漏りが発生する場合があります。
その原因は、スレート屋根材の本来雨水を排出する出口を塗料によって塞いでしまっていることがあるのです。
そのような事態にならないよう屋根の塗装をする場合は、雨漏りの知識が豊富な屋根の専門業者に依頼することをおすすめします。

2-6ケラバ部分の不具合

ケラバとは、屋根の軒先で外壁からはみ出した部分を指します。
ケラバには軒先の雨仕舞い部分に水切り板金が設置されています。

その水切りの中に、土埃や木の繊維などが固まって詰まっていることがあるのです。
詰まった土埃が原因でスムーズに雨水が流れずに溢れてしまい、防水シートから野地板まで到達します。
その状況が続くと常に野地板は湿った状態になり、いずれ腐食し穴が開き雨漏りを起こします。

屋根の軒先であるケラバ部分は、棟板金と同じように雨風の影響を受けやすい部分なので、雨漏りの原因にもなりやすいといえます。
屋根は形状により様々な場所に雨仕舞いの板金が設置されています。
雨仕舞い部分は、雨水の侵入の可能性が高く水に弱いところなので、雨漏りしていないか点検することが必要です。

2-7施工不良

スレート屋根の施工は、容易にできるため正確な知識を持たずに工事を請け負う業者もいます。
必要な水切り板金を省略してしまったり、屋根の勾配を全く考えていない業者もあり一見問題がないように見えても、実は雨漏りの原因となることが多いのです。

施工不良が起きやすい場所として、屋根と外壁の取り合い部分が挙げられます。
屋根業者と外壁業者が異なるため、継ぎ目である取り合い部分がおろそかな施工になっているのが原因です。
屋根の修理やリフォームを検討する際は、専門の屋根業者に相談することをおすすめします。

3.スレート屋根の雨漏り修理方法

スレート屋根の雨漏り修理には部分的な補修や塗装、 葺き替えやカバー工法があります。
それぞれの修理方法は特徴が異なるためしっかりと理解しておくことが大切です。
それぞれの修理方法について解説します。

3-1部分補修

スレート屋根の部分補修は、まだ葺き替えの時期に達していない場合、ひび割れや破損した部分を補修する方法です。
ひび割れの場合は、シリコンやシーリング材などで充填してひび割れを塞ぎ、破損している場合は破損部分を交換します。
スレート屋根は、下から順に貼っていく施工のため一部分のみを取り外すことができません。
交換部分を切り取って、新しいものを上から貼り付ける作業を行います。
スレート屋根の素材はひび割れが起きやすい屋根材なので、定期的に屋根の専門業者に点検してもらうことをおすすめします。

3-2屋根塗装

スレート屋根材は、原料がセメントでできているため屋根材そのものに防水性はありません。
塗装することで、塗膜の厚みが防水性能を持たせています。
塗装は経年劣化で徐々に塗膜が弱くなり、耐水性がなくなるため定期的な塗装工事が必要です。

塗料の種類によっても耐久性は様々ですが、おおよそ10年から15年程度が一般的です。
スレート屋根によくある軽微なひび割れなどは、屋根全体を塗装することで充填され雨漏りのリスクを下げます。
スレート屋根に塗装をする手順は、高圧洗浄機で古い塗装を剥がし、傷んだ部分があれば部分補修した後全体の塗装を行います。
スレート屋根は、塗装のメンテナンスが最も必要な屋根材なので、引き伸ばしにしていると雨漏りの原因になるので注意が必要です。

3-3葺き替え

葺き替えとは、既存のスレート屋根を撤去し下地も含めて新しいものに交換することです。
スレート屋根の耐用年数は、およそ20〜30年といわれています。
耐用年数が近づいていれば、塗装のみでは雨漏りのリスクに対応できません。
それ以上使い続けるのは難しく、劣化が激しい場合は葺き替えが必要でしょう。
また、下地の防水シートの耐用年数はおよそ20年で、野地板の耐用年数はおよそ30年といわれています。
それぞれの耐用年数を考えると30年が一つのボーダーラインになるでしょう。
築年数が30年以上の住宅の場合は、葺き替えも検討することをおすすめします。

屋根材料 耐用年数
スレート屋根材 20〜30年
防水シート(ルーフィング) 20年
野地板(下地材) 30年

3-4カバー工法

カバー工法とは、既存の屋根材の上から防水シートを敷き新しい屋根材を被せることです。
屋根のカバー工法で最も多いのは、スレート屋根の上からのカバー工法です。
スレート屋根は厚みがなく、フラットに近い形状なのでカバー工法に向いています。
カバー工法は、既存のスレート屋根を撤去する作業手間や処分費用も不要なのでコストも安くできます。
少しでもコストを抑えたい場合は、カバー工法はおすすめです。

カバー工法は、既存の屋根の上から防水シートであるルーフィングを敷いて、新しい屋根材を被せるので屋根材が2重になる分、雨漏りする確率も下がります。
しかし、築20〜30年の住宅の場合は下地の野地板の状況が心配です。
小屋裏などから野地板の状況が点検できるのであれば業者に見てもらいましょう。

他にもアスベストを使用したスレート屋根にもカバー工法がおすすめです。
2004年以前に建てられた住宅のスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベストの処理代金は高額になるため、スレート屋根はカバー工法を選択することが多いのです。

カバー工法は、雨漏りが発生している場合、下地である野地板が腐食している可能性があるので十分に検証した上で行うことが重要です。
下地に損傷があるとせっかく新しく屋根を新設してもしっかりと固定できません。
固定できなければ台風などの際、強風で屋根がめくれ上がる可能性もあります。
カバー工法は、下地が確認しにくいので雨漏りが続いていたり損傷が気になる場合は、葺き替える方が賢明かも知れません。
詳しく丁寧に点検をしてくれる屋根専門業者に相談しましょう。

4.雨漏り修理業者の選び方

雨漏りした場合どの業者に相談すれば良いのか分からないものです。

▼雨漏りを相談できる業者としては
・ハウスメーカー・工務店
・屋根工事業者・板金業者
・雨漏り修理業者
が挙げられます。

それぞれの特徴を抑え、どこが適しているのか選びましょう。

4-1ハウスメーカー・工務店

家を建てたハウスメーカーや工務店に相談することができます。
しかし、ハウスメーカーは下請けの屋根業者を使うため、中間マージンで費用が高くなってしまいます。
大手企業なので信頼性はありますが、必要以上の金額を支払うことになるのです。
元請けと修理業者の間で指示や確認不足がある可能性もあるので注意が必要です。
コストが高くなっても信頼性を優先する場合は良いでしょう。

4-2屋根工事業者・板金業者

屋根の工事は、屋根の専門業者や板金業者なら安心して工事が任せられます。
雨漏りの原因にもよりますが、雨漏りの多い部分である板金の補修などは、板金業者が行います。
スレート屋根から金属屋根へカバー工法を行う場合も板金業者が良いでしょう。

4-3雨漏り修理業者

雨漏り修理業者は、屋根の雨漏りに関してのプロなので、原因を明らかにして適切な修理方法を提案してくれます。
スレート屋根は雨漏りする原因がたくさんあります。
様々な調査から修理部分を明確にして、予算に応じた工事内容を説明してくれる業者が安心です。
信頼できる雨漏りの知識が豊富な業者に相談しましょう。

まとめ

スレート屋根で雨漏りを発見したら、まず原因の究明が必要です。
その原因が、正確でなければ適切な修理工事ができません。
雨漏りは、見えない部分で進行している可能性があるので、特に築年数の古い住宅はまずはしっかりと点検することをおすすめします。
雨漏りは、住宅の寿命を短くしてしまう最も危険なトラブルの一つです。
スレート屋根で雨漏りを発見したらできるだけ早く業者に相談しましょう。

瓦屋根が雨漏りした場合の原因と修理方法!費用相場も解説!

瓦屋根の雨漏りは、どこが原因か素人ではなかなか見つけにくいものです。
瓦屋根は、昔ながらの日本家屋によくある入母屋など複雑な形状の屋根にも多く使われています。
雨漏りを発見した時、屋根形状が複雑なため、なかなか根本的な原因が掴めないことがよくあります。
そこでこの記事では、以下について詳しく解説します。

▼瓦屋根の性質と特徴
▼瓦屋根の雨漏りの原因と症状
▼瓦屋根の雨漏り修理方法
▼瓦屋根の雨漏り修理費用相場

この記事を読むと、瓦屋根の雨漏りのよくある原因と適切な修理方法、費用の相場が分かります。

1.瓦屋根の性質と特徴

瓦屋根は昔から日本家屋に使われている和瓦が代表的で、粘土を使った焼き物の屋根材です。
また、陶器瓦には「釉薬瓦」と「無釉瓦」の2種類があります。
耐用年数も50年以上と長く、塗り替えの必要もありません。
瓦屋根は、直射日光や雨などにも強いため耐久性もあり、長期間使用できる特徴があります。
しかし、衝撃には弱くひびなどが入ると雨漏りを起こすので原因と対策を知っておくことが重要です。

2.瓦屋根の雨漏りの原因と症状

瓦屋根の雨漏りの原因は、どの場所に不具合が起こるのでしょうか。

▼雨漏りの原因
・瓦のズレやひび割れ
・漆喰の剥がれや欠損
・谷板金の劣化
・下屋根と外壁の雨押さえ板金
・棟瓦の歪み
・防水シートからの雨漏り
・雨樋の詰まり
・屋根土の浸食

よくある雨漏りの原因とその症状について、一つずつ解説します。

2-1瓦のズレやひび割れ

瓦屋根の雨漏りの原因としては、瓦のズレやひび割れによるものがあります。
台風による強風や地震の揺れが原因となり、瓦がずれてしまうことは珍しくありません。
下から見ただけでも瓦のずれが分かるという場合は、屋根の専門業者に相談しましょう。
大きな台風や地震の後には、点検することをおすすめします。

また様々な原因で、ひび割れが生じて雨漏りが起こるという場合もあります。
瓦は全ての屋根材の中でも特に耐久性が高いという特徴があるのですが、絶対に割れないというわけではありません。
強風で飛ばされてきた飛来物が衝突し、ひび割れすることもあります。
ひび割れも下から目視で発見するのは難しいので業者の定期的な点検が必要です。

2-2漆喰の剥がれや欠損

瓦屋根にとって漆喰の役割は瓦の隙間を埋める、または屋根材の固定を目的として使用されています。
漆喰は経年劣化で硬化していくという特徴があるのですが、徐々にひび割れが生じ、最終的には少しずつ崩れてきます。
そもそも瓦の隙間を埋める目的なので、その劣化を放置すると雨水が侵入し雨漏りが発生する恐れがあります。
漆喰は定期的に塗り替えることが必要です。
屋根点検の際は、漆喰の劣化も確認してもらうことが大切です。

2-3谷板金の劣化

最も雨漏りが多い場所は、屋根の谷部分にある谷樋板金です。
屋根の形状が谷になっていて、両方の屋根から雨水が流れてくるので増水する場所なのです。
豪雨の時などは、一気に雨水が谷へ集中するために水の量はとても増えます。
その分板金への負担も大きく、時にはオーバーフローしてしまい溢れてしまうこともあります。

溢れた雨水は、屋根下地に敷かれている防水シート(ルーフィング)でカバーできれば、室内まで雨漏りはしません。
しかし、防水シートが劣化していたり、破れていたりすると下地の野地板まで到達して室内へと侵入します。
谷樋板金は、豪雨の時が心配な場所なので、台風の際に雨漏りが発生したら一番に点検しなくてはいけない部分です。
入母屋屋根の建物や谷が存在する屋根形状であれば注意が必要です。

2-4下屋根と外壁の雨押さえ板金

雨押さえ板金は、1階の屋根(下屋根)と2階の外壁の取り合い部分に使われている板金です。
この雨押さえ板金も雨漏りの多い場所です。

外壁と下屋根の取り合いは、完全に密着させることが出来ないためわずかな隙間が出来てしまいます。
この隙間から雨水が入り込むと雨漏りの原因になります。
そのためにこの隙間部分に雨押さえ板金を入れるのです。
しかし劣化により、台風などの激しい雨風により吹き込みが強いと侵入してくる場合があります。

2-5棟瓦の歪み

瓦屋根では棟部分に棟瓦が積まれています。
棟は屋根が接合する部分の隙間を埋めることや屋根材の固定が目的です。
しかし屋根の頂上部分のため強風や揺れの影響を受けやすく、台風や地震の自然災害の後に歪みが生じてしまうことがあるのです。
こういった棟瓦のゆがみから雨水が侵入し雨漏りを起こすこともあります。

2-6防水シートからの雨漏り

防水シートとは、屋根材と下地の野地板の間に敷いてあるシートのことで、ルーフィングとも呼ばれています。
防水シートはアスファルトが主成分の化学製品で作られています。
屋根材や板金から漏れてしまった雨水を、野地板まで浸透しない役割をしています。
台風の時など強い雨風で、屋根材や板金のわずかな隙間から雨水が侵入することもあるので防水シートの役割は重要です。

その防水シートが劣化して破れていると雨漏りに繋がります。
防水シートの耐用年数は、30年以上の製品もありますが、通常は20年で防水機能は果たせなくなっているといわれています。
つまり、高耐久製品の防水シートを採用していない限り、築20年で防水シートからの雨漏りの可能性が出てくるということです。
防水シートの張り替えは、屋根の葺き替えやリフォームする際でないと全面を新しくすることができません。
屋根を葺き替える際には、その屋根材の耐用年数に合った防水シートを使用することをおすすめします。

2-7雨樋の詰まり

雨漏りの原因として、意外と見落としがちなのが雨樋の詰まりです。
雨樋に落ち葉やゴミ、砂などが堆積すると排水能力が落ちてしまい、溢れた水が外壁から壁の中に侵入することがあります。
雨樋のつまりを解消することで、雨漏りを防ぐことができます。
雨樋も屋根の点検の際に一緒に見ておくことが必要です。

2-8屋根土の浸食

築年数の経過した住宅の瓦屋根は、土の上に瓦を並べる土葺きの屋根が多くあります。
瓦の下に敷き詰められた屋根土は、長年の雨水により侵食され屋根の下地が露出していることがあります。
その露出した下地から雨漏りが起こってしまうのです。

これは通常表面的に屋根の点検を行なっただけでは気づくことが困難で、雨漏りをして初めて発見されることが多いです。
最近では土葺きの屋根は珍しく、ほとんどの瓦屋根は桟葺きが主流になっているのでこの雨漏りの原因は減少しています。

3.瓦屋根の雨漏り修理方法

瓦屋根を10年以上メンテナンスしていない場合は、防水シートや漆喰の劣化が進んでいる可能性があります。
瓦自体に損傷がなくても雨漏りの対策として、目に見えない箇所を点検していくことが必要です。

3-1部分補修

部分補修には様々な項目があります。
それぞれのどのような補修が必要なのか解説します。

3-1-1瓦の補修と交換

瓦が破損している場合は瓦のひび割れを補修したり、割れた瓦やズレ落ちた瓦を新しいものに交換するといった修理方法を行います。
瓦屋根の修理は、瓦一枚の補修交換から受け付けてくれる業者もいるので、損傷が軽いうちに修繕した方が費用も安くすみます。
小さな破損でも放置せずに業者に補修してもらいましょう。

3-1-2板金の交換

瓦屋根には、雨仕舞い部分に板金が使用されており、雨漏りの原因になることが多いのです。
外壁と下屋の取り合い部分の水切り板金や、屋根形状が谷になっている部分に使用されている谷板金などに、錆や穴が開いて損傷している場合には交換が必要です。

雨漏りの原因が板金と判明したら、耐久性の高い素材の板金に取り替えましょう。
雨仕舞いに必要な板金は、雨水が集中する場所に使用されています。
そのため劣化するスピードも早く、傷みやすく不具合が多いところでもあります。
築年数の古い建物によく使用されてきた、トタンや銅製の板金から、ガルバリウムやステンレスの製品に取り替えることをおすすめします。

3-1-3防水シート(ルーフィング)の交換

下葺き材である防水シートが劣化している場合にも雨漏りが発生します。
台風で豪雨の時など、瓦や谷板金などから多少の雨水が溢れることがあります。
瓦の下に雨水が侵入すると、防水シートが健全な状態でないと野地板まで浸透してしまうのです。
野地板を湿らすと腐食し、いずれは穴が開いて雨漏りが起こります。

防水シートの耐用年数はおよそ20年程度とされているので瓦自体に損傷がなくても交換が必要です。
防水シートについても耐久性の高い製品を使用することをおすすめします。
屋根材や板金に耐久性があっても防水シートに耐久性がなければ、耐用年数のバランスが悪い屋根になってしまいます。
建物を長持ちさせるためにも、防水シートの耐久性にこだわり、性能の高い製品を選びましょう。

3-2葺き替え

瓦自体が耐用年数を超え、限界に来ている場合は。いくら部分補修しても追いつきません。
下地材の野地板や防水シートも新設し新しい屋根材に葺き替えましょう。

費用はかかりますが、住宅の寿命を考えると補修で何度も費用を重ねるより、葺き替えを選択した方がトータルコストは安くなることもあります。
瓦屋根から軽量な金属屋根に葺き替えるのも良いでしょう。

3-3葺き直し

葺き直しとは、瓦はまだ長期で使用できる状態で、防水シートや板金が劣化し全体的に交換が必要な場合に行います。
台風などの被害で瓦のズレや漆喰の劣化がひどい場合などにも、一旦瓦を下ろして下地や板金を設置し棟瓦も積み直します。
葺き直しは、全体的な補修が必要な場合に使われる方法です。

4.瓦屋根の雨漏り修理費用相場

瓦屋根の雨漏り修理の費用は、雨漏りの規模や範囲、補修方法によって費用は変わってきます。
雨漏りの修理費用の相場を具体的に表記するのは難しいですが、目安の金額を記載しておきます。

4-1部分補修

部分的な修理の種類と費用相場を解説します。

4-1-1瓦の部分修理

修理内容 修理費用の相場(足場代は別途)
破損・ズレ・めくれ 5〜20万円
瓦の飛散 5〜30万円

補修する瓦や新しく差し替える瓦の数量や状況により価格は変動します。

棟は屋根の頭頂部にあるため雨風の影響を最も受ける場所です。
雨漏りの対策として何枚もの、のし瓦が積み上げられ漆喰もしっかりと充填されています。
棟が経年により沈み込んでいたり、強風や地震の揺れによりズレが起こります。
そのような状況で放置すると棟から雨漏りが発生するので積み直しが必要です。

4-1-2棟の修理

修理内容 修理費用の相場(足場代は別途)
棟の沈み込み修正 10〜30万円
棟の積み直し 10〜40万円

棟の状況によって価格は変動します。

瓦屋根の漆喰の役割は、瓦の隙間から雨水が入らないようにすることです。
その漆喰が剥がれていたり、欠損しているとその部分から雨漏りが発生します。
また、棟の漆喰は土葺きの場合に屋根土を侵食することがあります。
瓦屋根にとって漆喰補修は避けられないメンテナンスです。

4-1-3漆喰の補修

修理内容 修理費用の相場(足場代は別途)
漆喰が剥がれて屋根土が侵食した 15〜30万円
漆喰の塗り直し 30〜50万円

漆喰補修の範囲と量により価格は変動します。

屋根に付帯部分に雨樋や天窓があります。
雨漏りの原因として雨樋の劣化も考えられます。
屋根から流れてくる雨水を受け止め、流れないと溢れてしまい軒先から雨漏りを起こします。

また、雨樋に土や苔などの異物が詰まっていることもあり、水をせき止めてしまいます。
雨樋も屋根同様に耐用年数があるため、屋根のメンテナンスのタイミングで交換することをおすすめします。
また、天窓も雨漏りしやすい部分なので、屋根との取り合い部分の点検や補修が必要です。

4-1-4雨樋・天窓補修

修理内容 修理費用の相場(足場代は別途)
雨樋の部分交換・修理 10〜20万円
雨樋の全体交換 25〜60万円
天窓の雨漏り修理 5〜15万円
天窓の交換 30〜50万円

雨樋や天窓も交換数量や製品により価格は変動します。

4-2葺き替え・葺き直し

瓦屋根で雨漏りが、全体的に見られると判断すれば葺き替えを行います。
補修では追いつかない状況であれば、下地の野地板や防水シートは全て交換します。
瓦も新しく防災瓦に葺き替えます。

4-2-1葺き替え・葺き直し

瓦屋根の修理内容 修理費用の相場(足場代は別途)
葺き替え(防災瓦・下地交換) 150〜200万円
葺き直し(既存瓦・下地交換) 120〜180万円

葺き替えの場合は、新設する屋根材により価格は変動します。

まとめ

瓦屋根と雨漏りの関係について解説してきました。
一般的に雨漏りの原因で考えられるのは、屋根材や部材の経年劣化です。
様々な屋根材や各部材には、耐用年数が決まっているため必ず寿命が訪れます。
瓦屋根は、耐久性が高いとはいえ古くなると割れたり欠けたりして、雨水を侵入させることもあるのです。
雨漏りは住宅にとって最もダメージの大きいトラブルで、雨漏りによって内部の構造を腐食させたりシロアリの発生させる原因にもなります。
屋根のメンテナンスをしっかりしておくことが重要ですが、もしも雨漏りを発見したらすぐに信頼できる業者に診断してもらいましょう。

雨漏りの修理について総ざらい!突然のトラブルに対処する方法と知識

天気が悪くて外出も出来ない、家の中での時間を楽しもうとしていたらピチャッ ピチャッという耳慣れない音が聞こえる・・・

恐る恐る音の鳴っている方を見てみると・・・雨漏りして雫が落ちてきている!!

なんて事になったら誰でも慌ててしまいますよね。

 

大切な我が家を襲う雨漏りは、早急に修理しないと室内の天井や床、外壁や屋根をどんどん傷めてしまいます。そして、一見しただけではわからない建物の内部にも深刻な被害やダメージをもたらす場合もあります。

 

でも、いざ雨漏りを修理しようと思っても一体何から手をつけて良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか?

「雨漏りの箇所はどこ?」「そもそも雨漏りの原因は何?」

「修理はどの業者に頼んだら良いの?」「費用はどれくらいかかる?」

など不安や疑問でいっぱいになってしまいますよね。

 

そこで、今回は雨漏りの修理の方法や対策などについてご紹介していきます。

 

本記事の内容

  • 雨漏りが起きたら最初に行うこと
  • 雨漏りの原因とは?
  • 部位別の修理方法と費用相場
  • 雨漏りは保険の対象になる?
  • 雨漏りを未然に防ぐための対処方法

 

雨漏りが起きたら最初に行うこと

 

雨漏りを見つけた時に最初に行うことは、室内の保護です。

雨漏りによって水滴が落ちてくる箇所にブルーシートを敷きましょう

いきなりバケツで受け止めても良いのですが、天井から勢いを持って垂れてくる水滴はバケツで受け止めた時に意外と跳ねて飛び散ります

飛び散った水滴は床を傷めてしまうだけでなく、バケツの中の水換えを行う際や室内を移動するとき等に滑って転んでしまうリスクにも繋がりますのでブルーシートを敷いて「雨漏り対応地域」を可視化しておきましょう。

 

また、跳ねた水滴が壁にかかってしまう場合にもブルーシートは有効です。壁紙や下地の石膏ボードは水に弱いものが多く、濡れてしまうと張替えの原因にもなりますので、しっかりと保護しましょう。

家具や家財も同様です。移動できるものは雨が止むまで、または雨漏りを修理するまで避難させておいた方が良いでしょう。動かせないものはブルーシートなどで保護してください。

 

その後、雨漏りの状況を写真に残しておくととても効果的です。

被害の状況は口頭での説明だけではなかなか伝わりにくいものです。そんな時に、実際の被害状況の様子が確認出来るものがあると、その後の修理がスムーズに進みます。

修理後に本当に雨漏りが止まったかどうかを検討する材料にもなりますので、ぜひ撮影しておきましょう。

 

雨漏りの原因は?

そもそも雨漏りの原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

実際には、それぞれの建物の状態や状況によって、原因は様々ですので、これが全てではありませんが、代表的な原因箇所をご紹介していきます。

 

屋根

雨が直接当たる屋根は雨漏りの原因として一番イメージしやすいのではないでしょうか?

雨や風の影響を直接受けるので、原因となりやすい箇所です。

 

屋根からの雨漏りには、経年劣化が原因となるものと外的要因で破損した箇所からによるものがあります。

 

「棟(むね)」と呼ばれる屋根の頂点を覆う部材の止め釘などが経年により緩み、そこから雨が入ってくる場合や、屋根材が劣化して欠損するなどの場合が経年劣化によるものです。

 

強風や台風などで飛んできたものが屋根に当たって破損してしまう場合もあります。

 

窓・サッシ周辺部

窓は室内と屋外とを貫通する形で設置されているため、雨漏りの原因となりやすいです。

ドアや窓など、壁の代わりに建具を設置する箇所を「開口部」と言いますが、この開口部においてサッシと壁の取合い部分には防水のためにシーリングというゴム状の材料が充填されます。

 

※シーリングは「コーキング」と呼ばれる事もありますが、一般的に同じ物を指します

 

このシーリングが紫外線による劣化でひび割れし、雨漏りの原因となるのです。

耐用年数は5年〜10年程度となっており、劣化の状況は目視によって確認出来るので「ウチはまだ雨漏りしてないから大丈夫」と思っている方も一度確認してみてください。

何かが起こる前に対処するのが雨漏りには一番効果的です。

 

また、外壁と窓は原材料が違うため、熱や水などの影響の受け方も異なります。そのためひずみが生じやすく、外壁の割れの原因にもなります。窓を開け締めする際の衝撃も、各素材で吸収の仕方が異なりますから、どうしても劣化しやすい部分になってしまうのです。

 

ベランダ

ベランダも室内と屋外の両方に接する部分です。

物干しに使ったり、リラックススペースとして使ったりと日常生活の中で使用される事が多い箇所ですよね。

そのため、思い切った水勾配が取れずに水が溜まりやすくなってしまい、ベランダ床面の防水の劣化が進んでしまうのです。排水溝の詰まりによって工事時に想定していないルートへ水が流れて行ってしまうこともあります。

床面だけでなく、手すりの金属部からの侵入というパターンもあります。

 

外壁

外壁も屋根と同じく雨や風の影響をダイレクトに受ける箇所です。

また、外壁には色々な配管が通っていたり、メーター類などが取り付けられていたりする事がありますよね?こうした管や器具との取合いも雨漏りの原因となり得るのです。

 

外壁のパネル同士や器具類と壁材の取合い部にもシーリングが充填されますので、紫外線による劣化などによって水の通り道が出来てしまうことがあります。

 

原因調査は自分で出来る?出来ない?

 

雨漏りの原因について見てもらいましたが、実際に直面してしまった雨漏りの原因が一体どれなのかが分からなくては対処の仕方もわかりませんよね。

しかし、雨漏りの修理の中で原因特定が最も難しいポイントなのです。

雨漏りの原因調査にはどのような方法があるのでしょうか?

方法 内容 費用 所要時間
目視による調査 屋根や外壁を目視で確認し、ひび割れや欠損が無いか調査する 無料~3万円程度 1時間程度
散水調査 原因箇所と思われる部分に散水し、室内で雨漏りが再現されるか確認する 10万円~15万円程度
※別途水道代
半日~2日
サーモグラフィー 水の通り道は温度が下がることを利用し、建物内部の温度を調査する 20万円~30万円程度 半日~2日
発光液調査 紫外線ライトを照射すると発光する液体を流し、水の通り道を調査する 15万円~20万円程度 半日~2日

※高所での確認や作業では別途足場代や高所作業車の使用料が請求されます

雨漏りの調査は屋根の上に登る場合や専用の器具や道具を使うこともありますので、自分でやろうと思わず業者にお任せした方が良いかと思います。

専門の業者は見るポイントや原因特定に対するカンなど、経験による知識や技術をもっていますので、結果的に時間や工事費の節約にも繋がります。業者に依頼すると報告書を作成してくれるので、我が家の劣化具合が手元に資料として残るのも今後の対策に繋がるメリットの一つです。

 

部位別の修理方法と費用相場

 

原因が判明したらいよいよ雨漏りの修理です。

悩ましい雨漏りから解放されるまでもう一息ですね。

雨漏りの修理もDIYでやろうとせず、専門の業者に任せることをオススメします。

  • 止め付けのために打った釘が新たな水の入り口になる
  • 不必要なシーリングによって水の通り道が変わってしまいこれまでの調査が無駄になる
  • 高所からの落下・転落
  • 雨漏りが原因の漏電により感電してしまう

など重大なリスクに繋がる可能性もありますので、プロにしっかりと修理してもらうようにしてください。

 

屋根の修理

屋根の修理では、原因となるのが経年劣化や外部からの影響による破損であることが多いので、屋根全体に修理が及ぶケースが多いです。屋根材の下地となっている部分や防水材が欠損して雨漏りの原因となっている場合では、それらの交換を行う事になります。

棟部分の板金や瓦のみを交換する場合や、劣化や破損の具合によっては屋根全体を葺き替える必要も出てきます。

屋根の修理方法 費用相場
シーリング補修 5万円~15万円
棟板金のみの交換 5万円~20万円
棟部分の漆喰補修(瓦屋根の場合) 15万円~30万円
下地補修・張替え 10万円~30万円
屋根葺き替え 60万円~200万円
その他必要になる工事項目
足場代 1万円~20万円
室内天井張替え 5万円~20万円

 

窓廻りの修理

窓廻りの修理で主になるのはシーリングの打ち替えです。

劣化したシーリングを撤去し、新たに充填する作業で一日に複数箇所を施工する事が出来ますが、高所の場合は足場や作業車が必要になります。

また、被害が大きく室内壁の内部まで被害が及んでいるケースでは壁そのものの張替えが必要になってしまう場合もありますのでご注意ください。

窓廻りの修理方法 費用相場
シーリング補修 1mあたり700円~1200円
サッシ交換 10万円~30万円
室内壁張替え 15万円~30万円

 

ベランダの修理

ベランダの床面防水が剥がれてしまった、切れてしまったという場合は防水処理をやり直す必要があります。

手すり部分はシーリングの補修や、劣化や損傷が激しい場合は手すり自体の交換が必要になります。物がぶつかって手すりが変形してしまった場合などですね。

ベランダの修理方法 費用相場
シーリング補修 1mあたり700円~1200円
手すりの交換 5万円~10万円
床面防水改修 10万円~30万円

 

外壁の修理

外壁は目地や取り付けられているメーター類等の器具部分のシーリングの劣化が原因である場合が多いです。足場をかける必要がある場合では、一部分だけを打ち替えるのではなく、壁一面や外壁の四面全て改修してしまう場合もあります。紫外線による劣化は局所的ではなく壁全体に影響を及ぼすので、雨漏りが始まる前に対処してしまうという発想です。

外壁の修理方法 費用相場
シーリング補修 1mあたり700円~1200円
外壁破損補修(一部分) 5万円~20万円
外壁張り替え 100万円~200万円

※上記の各項目の費用欄に記載した金額はあくまでも目安であり、実際の被害の状況や程度 によって変化しますのでご留意ください。

工事を始める前には必ず見積書を出してもらって金額を確認してください。

 

雨漏りは保険の対象になる?

 

ご紹介してきた通り、雨漏りの修理は費用が高額になってしまう場合も少なくありません。

これは部材そのものを交換する必要が生じた場合や、防水自体のやり直しなど根本的な解決を図る必要があるケースが多く、更にそれに付随する外部足場代などが必要になってしまうためです。

しかし、費用が嵩むからと言って雨漏りを放置しておくわけにもいきません。

雨が降るたびに建物内部にダメージを加えてしまうことで、より大きな改修や修理をせざるを得なくなるケースもあるのです。

 

もしご自宅で火災保険に加入していれば、そんなピンチの状況を助けてくれる可能性があります。火災保険の内容にもよるので必ず審査が通るわけではありませんが、「風災」や「雪災」など自然災害に対応してくれる内容の保険であれば補償してくれる可能性があるので、この記事を機に一度保険証券を確認してみてください。

近年、雨漏りを火災保険で直せるという謳い文句で近づいてくる工事業者が増えていま  す。雨漏り修理への保険の適用においては「必ず」という事はありませんので、そういっ た強いワードで工事を持ちかけてくる業者の訪問などにはご注意ください

 

雨漏りを未然に防ぐための対処方法

ここまで雨漏りの修理についてお話してきましたが、雨漏りを未然に防ぐにはどうしたら良いのでしょうか?

台風などの自然災害による破損はなかなか防ぐのが難しいですが、経年劣化による損傷は定期的な点検とメンテナンスでリスクを軽減出来ます。

点検箇所 耐用年数 メンテナンス内容
屋根 10年 塗装の改修
外壁 10年 塗装の改修
窓廻り 5年~10年 シーリング、パッキン補修
ベランダ 10~15年 床面防水の改修

屋根や外壁は定期的な塗装の改修が効果的です。雨風や紫外線といった外部からの刺激を常に受けているため、劣化が進みやすく雨漏りの原因になりやすいです。

外壁材が水を吸ってしまうような状況では外壁材のひび割れの原因にもなりますので、塗膜を貼り直して防水性を高めましょう。

窓廻りは壁との取り合い部のシーリングや、窓枠についているパッキンの劣化から室内に水を呼び込んでしまうので損傷具合によって更新するのが良いでしょう。

ベランダの防水はトップコートと呼ばれる表面の塗膜を5年程度で更新すると長持ちします。ですが15年程度経過したらその下の防水層の改修も行いましょう。ベランダは物干しなどで使ったりするので、傷みやすい箇所でもあります。

トップコートの更新だけであれば費用も安く抑えられるはずです。

 

まとめ

今回の記事では、雨漏りが起こった時の修理の方法や対処法をご紹介してきました。

 

改めておさらいしてみましょう。

  • 雨漏りが発生してしまったら、まず室内の保護を行い、状況写真を撮影する
  • 雨漏りの原因は経年による劣化と外的な要因による破損とがある
  • 原因調査や修理は危険を伴うので専門の業者に任せる
  • 雨漏りの修理には火災保険が適用されるケースもある
  • 雨漏りを未然に防ぐためには定期的なメンテナンスが効果的である

雨漏りは建物自体にダメージを与えてしまうので、適切かつ迅速な修理が必要です。

この記事がその際の参考になれば幸いです。

 

 

屋根をリフォームする時のカバー工法について知りたい!メリット・デメリットをご紹介

住宅を構成する大事な要素である屋根。

屋根は常に雨や風、紫外線や温度の変化などに晒されています。材料や工法の進化により屋根の寿命も長くなってきましたが、それでもやはり経年による劣化は避けられません

 

屋根が傷んでしまうと雨漏りのリスクが高まり、屋根以外にも柱や梁など重要な構造材へと被害が及んでしまう可能性もあります。

我が家のリフォームを検討中の方は、屋根のメンテナンスについても検討してみてはいかがでしょうか?

 

今回は屋根の改修方法であるカバー工法についてご紹介して行きたいと思います。

 

本記事の内容

  • 屋根のカバー工法ってなに?・メリットとデメリットを紹介
  • カバー工法が出来ない屋根もある
  • 屋根材の種類と特徴
  • カバー工法の手順
  • 工事日数と費用はどれくらい?

 

屋根のカバー工法ってなに?

カバー工法とは屋根改修工事の方法の一種で、古い屋根の上から新しく屋根を張ってかぶせていく方法のことです。

今現在ついている屋根を撤去しないというのが最大の特徴です。

反対に、既存の屋根を撤去して新しい屋根に交換する工事を葺き替え(ふきかえ)工事と言います。

どちらの工法も防水性能を更新して、今後の生活に備えるという目的は同じです。

 

メリットとデメリットを紹介

屋根の改修工事において、カバー工法にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

また反対に、どのようなデメリットがあるのかもきちんと把握しておきましょう。

 

メリット

  • 工事費が抑えられる
  • 工事日数が短い
  • 近隣にかける迷惑を削減出来る
  • 断熱性が上がる
  • 構造材へのダメージを与えずに済む
  • 外観が綺麗になる

 

工事費が抑えられる

カバー工法では既存の屋根の撤去費用及び廃材処分費が生じないので、その分工事費用を節約出来るというメリットがあります。屋根の撤去には人件費はもちろんのこと、撤去した材料を地上に下ろす際の重機使用料や廃材の処分費用が発生します。

屋根を改修してもらう業者が荷降ろし用の重機を自社で保有している場合は、多少工事費を抑えることが出来るかもしれません。しかしリースによって重機を手配する場合や、重機を運用する会社に下請依頼する場合はその分の費用が上乗せされますので、最終的な工事費が膨らんできてしまいます。

一方でカバー工法は既存の屋根を撤去しないことが最大の特徴なので、撤去及び廃材の処分費用をまるまる節約出来るということになります。これは大きなメリットだと言えるのではないでしょうか。

 

工事日数が短い

工事期間中は作業関係が使用する車の出入りや日中の作業音が発生するなど、日常生活において気になるポイントが増え、なかなか落ち着かないものです。

前述の通り、カバー工法においては撤去工事分の工程が削減出来るため、全体の工期も短縮出来ることになります。

 

近隣にかける迷惑を削減できる

実際に工事作業が行われるのは自分の家の敷地内の話ですが、自分だけではなく近隣住民の皆様も自宅の周辺道路をお使いになられるはずです。工事車両の往来による走行音の発生や交通量の増加で、近隣の皆様にも少なからずご迷惑をおかけしてしまうことになります。

工程が少ない・工事日数が少ないという事は、そうしたご迷惑をおかけしてしまう期間を短く出来るということでもあるのです。

また、解体・撤去作業時はどうしてもホコリが舞ってしまいますし、一番大きな騒音が発生するのも解体工事なので、この工程が無いことで得られるメリットは近隣の皆様にとっても大きいと言えると思います。

 

断熱性が向上する

既存の屋根を撤去せずに屋根を張るという事は、「屋根が二重になる」ことを意味します。新しい屋根の分だけ厚みが増しますので、わずかばかりではありますが屋外の暑さや寒さの影響を受けにくくなり断熱効果を得る事が出来ます。

 

構造材へのダメージを与えずに済む

既存の屋根を撤去する際には、屋根の下地に少なからずダメージを与えてしまいます。当たり前のことですが、家を建てる際の工事では「あとで撤去するかもしれないから外しやすくしておこう」などという事は考えません。むしろしっかりと固定して取れないようにと施工するものです。なので、いざ解体・撤去しようとすると強固に留めつけられた屋根材を外す際には下地の構造材に負荷をかける事になってしまいます。

カバー工法では解体・撤去工事がありませんので、マイホームへの負荷を軽減できるのです。

 

外観が綺麗になる

屋根が綺麗になると家の外観がグッと変わります

また、既存の屋根とは違う色の建材を選ぶことでイメージチェンジにも繋がります。我が家への愛着が増し、日々の暮らしの充実感をこれまで以上に得ることが出来るでしょう。

 

デメリット

  • 屋根が重くなる
  • 古くて傷んだ屋根や下地がそのまま残る

 

屋根が重くなる

屋根を増し張りするので、二重の屋根の荷重がかかることになります。屋根が重いと揺れたときに頭が大きく動くので耐震性に悪影響を与える原因となります。こう聞くと工事に対して慎重になってしまいますよね。

ですが、カバー工法を行った結果増加する重量は防水シートと新設の屋根材によるもので、双方を合わせても1平方メートルあたり6kg程度です。

カバー工法による屋根の更新は、既存屋根がスレート屋根やアスファルトシングルと呼ばれる材料で施工された屋根になります。これらの屋根の重量は1平方メートルあたり20kg前後ですので、合わせると26kg。

これに対して日本家屋の代表である瓦屋根は㎡あたりの重量が60kgにも及びます。

瓦屋根の住宅はその重量を支えられるような設計になっていますので、単純に比較する事は出来ませんが、カバー工法による重量の増加は多くの場合心配は要りません。

不安が拭えない場合はリフォームを依頼する会社に相談してみましょう。

 

古くて傷んだ屋根や下地がそのまま残る

屋根を撤去しないということは大きなメリットである反面、既存の屋根を残すことのデメリットも生じます。既存の屋根下地をそのまま利用しますので、既に下地が劣化していた場合、「上張りは綺麗になったから今後20年は大丈夫だ」と思っていても、下地がどんどんダメになってしまうという事も起こり得るのです。築年数がかなり経っている場合の屋根改修では、全体の葺き替えを視野に入れたほうがよろしいかと思います。

メリットとデメリットを表にまとめましたのでご確認ください。

メリット デメリット
工事費が抑えられる 屋根が重くなる
工事日数が短い 古くなった下地は更新されない
近隣への迷惑が少なくなる
断熱性が向上する
構造材へのダメージが少ない
外観が綺麗になる

 

カバー工法が出来ない屋根もある

紹介してきた通り、多くのメリットがあり屋根のリフォームを検討する際の有力な選択肢となりそうなカバー工法ですが、既存の屋根によっては施工できない場合もあります。

 

瓦屋根

カバー工法を施工するにあたっての条件に屋根面が平坦であることが挙げられます。

工法の手順を紹介する時に改めて説明しますが、新設する屋根材の下に防水シートというシート状の材料を敷き込みます。瓦のように波打った形状の屋根には綺麗に敷くことが出来ないため、カバー工法による改修は難しくなってしまうのです。

また、デメリットのところでも触れましたが瓦屋根は重量が大きいです。既に大きな重量を持っているものに、カバー工法で新しく屋根をかけて更に重さを加えるのは負担が大きいので瓦屋根の改修ではカバー工法は選択されません。

 

劣化が激しい屋根

すでに雨漏りが発生したことがある、また、築年数が30年以上経過しているような住宅では屋根材だけでなく下地も劣化している可能性が高いです。特に雨漏りを経験している屋根は水に濡れてしまっていますので、劣化や腐食の進行が顕著になりやすいです。

こうした下地を残したまま上張りの屋根材だけ新調しても根本的な解決にはなりませんリフォームを行うということは、今後も継続してその家に住み続けるという意思があっての事だと思いますので問題点を抱えたままにはしておけませんよね。安心して暮らしていくためにも屋根を葺き替えて根本的な解決を図ったほうがよろしいかと考えます。

 

屋根材の種類と特徴

カバー工法のデメリットとして瓦屋根にはカバー工法が施工できないということを申し上げましたが、屋根材にはどの様な種類のものがあるのでしょうか?その特徴と一緒にご紹介します。

屋根材の種類 耐用年数 特徴
陶器瓦 30年~50年 耐用年数が長く、デザイン性も高い。

塗装の必要が無いため、基本的にはメンテナンスが要らない(点検は必要)。

耐火性能・防水性能に優れている。

その反面、工事費用が高く耐震性にやや劣る。

セメント瓦 30年~40年 塗装可能なため、色を選べる。

しかし、定期的な塗装補修が必要になる。紫外線や風雨による劣化も顕著で雨漏りの原因となりやすい。

現在ではほとんど使われていない。

スレート 20年~30年 価格が安く、軽量であるため耐震性に優れる。

作業性にも優れ、施工可能な業者が多い。

防水性は塗装によって確保されるので、定期的な塗装改修が必要。

「コロニアル」「カラーベスト」と呼ばれることもある。

トタン 15年~20年 工事費用が安い。作業性に優れる。

しかし耐用年数が短く、錆びやすい・断熱性能に乏しいなどのデメリットが目立つため、近年では住宅の屋根としてはあまり使われない。

ガルバリウム鋼板 25年~35年 軽量で耐震性に優れる。

金属部材としては錆びにくく、耐用年数も長い。

加工しやすいので下地の形状に合わせて施工が出来る。カバー工法に適している。

傷がつきやすいというデメリットもある。塗装改修も必要。

アスファルトシングル 10年~20年 アスファルトをガラス繊維に染み込ませ、表面に石材を吹き付けたシート状の屋根材。

扱いやすく複雑な形状にも対応可能。錆びることも割れることも無く、デザイン性にも優れますが強い風が吹くと飛んでしまう恐れがあります。

 

カバー工法の手順

次にカバー工法の施工時の手順をご紹介します。

実際の工事がどのように行われるかを把握しておくと、進捗の状況を理解することが出来るので是非おさえておいて下さい。

               1.足場の組み立て
               2.既存棟の取外し
               3.防水シート敷き込み
               4.隅部・端部から取り付け
               5.屋根本体の取り付け
               6.棟板金の取り付け
               7.足場解体

屋根の改修工事には足場が必要です。

なので、工事の最初と最後は外部足場の組み立てと解体になります。

既存の屋根は撤去しないのですが、棟と呼ばれる屋根の頂点部分の部材は取り外して屋根全体が平坦になるようにします。

棟部分の板金部材

 

棟の部材を取り外したら、いよいよ改修工事です。

平坦になった屋根に防水シートを敷き込んで防水性を確保します。ルーフィングシートとも呼ばれ、雨漏りに対する最終的なストッパーがこのシートになります。

防水シートを新しく敷き直す事が屋根の改修に最大の効果をもたらすといっても過言ではありません。

防水シートの敷き込みは端部を重ね合わせて行う

 

防水シートの敷き込みが終わったら、屋根の谷になっている箇所や端部から屋根材を取り付けていきます。最後に棟板金を新調して完成となります。

 

 

カバー工法の工期と費用はどれくらいかかる?

カバー工法のメリットとして、既存屋根の撤去がないため工事日数と工事費を少なく出来るというポイントがありました。カバー工法の工事期間と費用はどれくらいの数字になるのか、葺き替え工事と比較して見てみましょう。

カバー工法 葺き替え
工事日数 実働で7日前後 実働で10日前後
工  事  費 1㎡あたり12,000円程度

+足場代(20万円程度)

1㎡あたり17,000円程度

+足場代、処分費用

工事期間はカバー工法で7日前後、葺き替え工事で10日前後かかります。

これは作業を行う日数の事で、日曜日や雨の日は作業がストップします。実際の工事期間としてはカバー工法で10日程度、葺き替え工事で2週間程度になるかと思います。

 

費用は改修工事の作業費の他に外部足場代が発生します

屋根全体が作業範囲に及ぶので、外部足場は必ず必要になります。昇降や部材・工具の上げ下ろしにも使われますし、屋根端部の作業を屋根上から行うのはとても危険です。足場の費用というのは節約したくなってしまう項目ではあるのですが、安全な作業は工事の完成度にも関わりますので絶対に設置するようにしてください

葺き替え工事の場合は撤去作業と野地板という防水シートの下の部材も交換となりますので単価が高くなります。更に廃材の処分費用も必要になります。

 

まとめ

今回の記事では、屋根の改修方法であるカバー工法についてご紹介しました。

要点をまとめてみました。

  • カバー工法は葺き替え工事に比べて工事費や工事日数を抑えられる
  • 断熱性能や建物への負荷といった面でもメリットを得られる
  • 屋根の改修は出来るが、カバー工法では対処できない問題もある
  • カバー工法には施工できない屋根もある
  • 劣化や損傷が激しい屋根は葺き替え工事が必要

 

屋根は住宅においてとても重要な構成要素です。

常に外部からの刺激を受けているため、メンテナンスが必要な部位でもあります。

改修の方法を知ることで我が家との今後の向き合い方を検討する一助となれば幸いです。

屋根リフォームにかかる費用とは?工事別の費用や費用を抑えるコツまで解説

「屋根リフォームにかかる費用はどのぐらい?」

「費用を抑えるコツってあるのかな?」

屋根にトラブルがあった際に、リフォームを検討しますがどのぐらいの費用がかかるのか心配ですよね。

屋根リフォームは主に3種類あってそれぞれ費用が異なります。また使用する屋根材によっても費用が変わってくるでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

屋根リフォームは主に3種類

屋根リフォームの費用相場を工事別に紹介

屋根材ごとの費用相場を紹介

屋根リフォームが必要な目安や判断の仕方

屋根リフォームの費用を抑えるコツを4つ紹介

屋根リフォームでも建築確認申請が必要な場合がある

▼屋根リフォームを行う際の注意点

本記事を読むことで、屋根リフォームの費用相場を詳しく理解することが可能です。またリフォームが必要な目安や費用を抑えるコツまで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

1.屋根リフォームは主に3種類

屋根リフォームにはさまざまな工事があります。そこで以下では、屋根リフォームの代表的な3つの工事を紹介します。

 

1-1.屋根塗装工事

屋根塗装工事とは、既存の屋根材に新たな塗装材を施工することです。屋根塗装は外観の美しさを維持するだけでなく、屋根の劣化を防ぐ働きがあるので雨漏り防止にも繋がります。

しかし、屋根塗装は紫外線や雨風によって劣化してしまうので、メンテナンスが必要となるのです。

屋根塗装工事のリフォームを行うことで、屋根材の寿命を伸ばし雨漏り防止の効果が期待できます。また塗装には、遮熱や断熱に優れた塗料があるため、夏の暑さや冬の寒さから建物を守ることにも効果的です。

 

1-2.屋根重ね葺き工事

屋根重ね葺き工事とは、既存の屋根の上に新たな屋根を被せる工事のことです。既存の屋根を撤去する費用がかからないので、低コストかつ短期間でリフォームが行えます。

基本的に既存の屋根がスレートや軽量金属屋根あれば施工可能です。また新しく被せる屋根材も軽量なものを採用するのが一般的なので、スレートや軽量金属屋根が採用されるケースが多いです。

 

1-3.屋根葺き替え工事

屋根葺き替え工事とは、既存の屋根を撤去して新しい屋根材に葺き替える工事のことです。既存の屋根を撤去する必要があるので、重ね葺き工事に比べてコストが高くリフォーム期間も長くなります。

しかし、どんな屋根材も施工可能なので重ね葺き工事のように制限がありません。また屋根材の劣化が激しい場合や経年劣化による不具合の場合は新しい屋根材とすることができます。他にも下地となる野地板や防水シートの交換もリフォーム可能です。

 

2.屋根リフォームの費用相場を工事別に紹介

屋根リフォームは工事内容によって費用相場が異なります。特に葺き替え工事になると、費用も高額になります。以下に工事別の費用相場を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

2-1.屋根塗装工事の費用

屋根塗装工事にかかる費用相場は、約40万~60万円です。ただし、あくまで一般的な費用相場となるので、屋根の広さや劣化状況、使用する塗料によって異なります。

特に使用する塗料の違いによっては、大きく費用相場が異なります。そこで塗料ごとにかかる費用を表にまとめてみました。

塗料の種類 耐久年数 1缶当たりの費用
ウレタン 約3~5年 5,000~15,000円
シリコン 約5~7年 15,000~40,000円
フッ素 約7~10年 40,000~80,000円
無機 約10~15年 50,000~120,000円

一般的な2階建ての住宅であれば、塗料は2缶ほど使用します。そのため一番安いウレタン塗料を使用すると、塗料代で10,000円~30,000円かかります。一方でもっとも高額な無機塗料は、100,000円~240,000円です。ウレタン塗料に比べると10倍近く高額になります。

また塗料の費用は、耐久年数が短いほど安い傾向になります。ただし、耐久年数が短ければメンテナンスが必要な時期も短くなります。短期間で再塗装する必要があるのでかえって割高になるでしょう。

 

2-2.屋根重ね葺き工事の費用

屋根の重ね葺き工事にかかる費用相場は、約60万~250万円です。見積書では屋根の面積で表記されることが多いので、1㎡当たり8,000~10,000円くらいが相場と考えられます。

また屋根の重ね葺き工事も塗装工事と同様に、屋根面積や屋根材によって費用が異なります。たとえば、勾配が急な屋根ほど面積が大きくなるので、かかる費用も高額です。また新しい屋根材がガルバリウム鋼板の場合は、スレートに比べて高くなります。

 

2-3.屋根葺き替え工事の費用

屋根の葺き替え工事にかかる費用相場は、約70万~270万円です。屋根の葺き替え工事は既存の屋根材や新しく葺き替える屋根材によって異なります。以下に、葺き替えでよく行われる工事ごとに費用相場をまとめました。

既存の屋根材 葺き替える屋根材 費用相場
日本瓦 日本瓦 100〜266万円
日本瓦 金属屋根 80〜210万円
スレート 金属屋根 90〜200万円

屋根葺き替え工事の費用は、既存の瓦屋根から新しい瓦に葺き替える際の費用がもっとも高いです。瓦屋根は材料費や設置する手間が多いため、費用も高額になります。

一方で金属屋根に葺き替える場合は、瓦に比べて安くなるケースが多いので費用を抑えることができます。

 

3.屋根材ごとの費用相場を紹介

屋根のリフォームにかかる費用は、工事だけでなく設置する屋根材によっても異なります。屋根材の費用については以下にまとめました。

屋根材の種類 1㎡当たりの費用相場
スレート屋根 4,500~8,000円
ガルバリウム鋼板 6,000~9,000円
日本瓦 9,000~12,000円

もっとも費用が安い屋根材は、スレート屋根で1㎡4,500~8,000円です。スレート屋根は他の屋根に比べて軽量なので耐震性に優れています。ただし、厚みが軽い分割れやすいので耐久性に何があります。

一方でガルバリウム鋼板は、近年人気の高い屋根材です。亜鉛鉄板とアルミニウムで構成されているので、さびにくく耐久性にも優れています。

スレート屋根に比べて高額ですが、長く使用することが可能です。しかし、衝撃に弱いといったデメリットがあるので、へこみやすくなります。

最後に日本瓦ですが、屋根材の中でもっとも高額です。日本瓦は製造工程に、高温による焼成がされています。そのため強度が高いので衝撃に強い特徴があります。他の屋根材に比べて強度がある分、重量が重いので耐震性が低くなってしまいます。

 

4.屋根リフォームが必要な目安や判断の仕方

ここまで屋根リフォームにかかる費用相場を細かく紹介しました。屋根リフォームの費用は高額なので事前に用意しておくことが大切です。

しかし、いつまでに必要なのか気になりますよね。そこで以下では、屋根リフォームの目安や判断の仕方について解説します。

 

4-1.屋根塗装工事が必要な目安

屋根塗装工事が必要な時期は、屋根材や使用する塗料によって異なります。そこでまずは屋根材ごとに必要な塗装の時期を紹介します。

屋根材の種類 塗装の時期
スレート 7〜15年
ガルバリウム鋼板 10〜20年
日本瓦 20〜30年(葺き直し)

日本瓦やガルバリウム鋼板は、10~20年経過すると劣化が始まるので再塗装や葺き直しが必要です。

一方でスレートの場合は、7年経過した辺りから劣化が始まります。他の屋根材に比べて塗装や補修の時期が早まるので注意が必要です。

また2回以降の再塗装を行う場合は、前回使用した塗料によって異なります。たとえば、前回使用した塗料がシリコンの場合に耐用年数は約5~7年です。そのため屋根材に関係なく耐用年数を超えた辺りから再塗装が必要になります。

 

4-2.葺き替えか重ね葺きの仕方は耐用年数と屋根材の状態を確認

屋根の葺き替えか重ね葺きかの判断は、屋根材の耐用年数や屋根の状態によって変わります。以下に、屋根材の耐用年数をまとめました。

屋根材の種類 耐用年数
スレート 10〜35年
ガルバリウム鋼板 20〜40年
日本瓦 30〜60年

屋根材の耐用年数が超えるようであれば、葺き替え工事が必要です。また定期的なメンテナンスを怠ると劣化の進行が早くなるので耐用年数が短くなります。そのため、上記の年数よりも早いタイミングに必要となる場合があります。

ちなみに日本瓦は耐用年数が30〜60年となっていますが、下地が劣化する場合があるので20~30年ほどでリフォームを行うのが一般的です。

一方で耐用年数が超えておらず屋根の状態が良好な場合は、重ね葺きで済む場合があります。たとえば、重ね葺き工事が行えるスレート屋根は、20年を経過することで劣化が目立つようになります。

ですが定期的にメンテナンスを行っていれば下地まで影響している可能性が低いので、重ね葺き工事で済ませることが可能です。

そのため、屋根材の耐用年数が超えておらずに、下地まで交換する必要がない場合は重ね葺き工事で済ませられます。葺き替えか重ね葺きかの判断は、個人で行うのが難しいので業者に現地調査してもらうのがおすすめです。

 

5.屋根リフォームの費用を抑えるコツを4つ紹介

高額となる屋根リフォームですが費用を抑えるコツがあります。ここでは、費用を抑える4つの方法を紹介します。

 

5-1.複数の業者から相見積もりをとる

屋根リフォームの費用を抑えるためには、複数の業者から相見積もりをとる方法がおすすめです。相見積もりとは、同じリフォームの条件を複数の業者から見積もりをとることです。相見積もりをとることで、適切な費用相場を把握できます。

そのため、極端に高額な業者を選ばずに済むので適切な価格でリフォームが行えます。また相見積もりは、業者間の価格競争を起こせるので価格交渉を有利に進めることにも効果的です。

 

5-2.火災保険を活用する

自然災害が原因となる屋根のリフォームは、火災保険を活用できる場合があります。火災保険では、台風や強風などの被害を風災として保険の対象としています。そのため、屋根の破損が風災と認められると火災保険を活用することが可能です。

火災保険が受けられると、保険会社から損害保険金が支払われます。契約時に決めた保険金額によっては、修理費用の大部分を充てることができます。ただし、あくまで自然災害が原因となる修理が対象なので、経年劣化の場合は受けられません。

 

5-3.リフォーム補助金制度を活用する

屋根のリフォームは、目的や地域によって補助金制度を活用できる場合があります。たとえば、屋根の軽量化になるリフォームです。重量が重い瓦から軽いガルバリウム鋼板に葺き変える場合に、耐震性の向上となるので補助金制度を受けられます。

ただし、補助金制度は自治体によって条件が異なります。また補助金制度がない場合もあるので、活用したい方はお住いの自治体に確認しましょう。

 

5-4.定期的なメンテナンスを実施する

屋根リフォームの費用を抑えるためにもっとも効果的なのが、定期的なメンテナンスの実施です。屋根材は定期的なメンテナンスを行うことで、劣化の進行が遅くなります。劣化の進行が遅くなると、部分的な修理で済むケースが増えます。

一方でメンテナンスを怠った屋根材は劣化の進行が早いです。屋根材が劣化してしまうと下地まで影響するので、葺き替え工事が必要となってしまいます。

部分的な補修に比べて葺き替え工事の方が高額なので余分な費用をかけることになります。そのため定期的なメンテナンスを実施することで、屋根の寿命をできるだけ伸ばす工夫が大切です。

 

6.屋根リフォームでも建築確認申請が必要な場合がある

屋根リフォームを行う際は、建築確認申請が必要となる場合があります。建築基準法によると4号建築物に該当しない建築物を大規模修繕する場合は、確認申請が必要になると説明しています。

ちなみに4号建築物とは、2階建ての木造住宅で延べ面積が500㎡以下の建築物のことです。そのため、一般的な住宅は確認申請が必要ない場合が多いですが、アパートや共同住宅になると必要になるケースが多くなります。

また大規模修繕とは、主要構造部に行う過半の修繕が該当します。屋根は主要構造部となるので半分を超えるリフォームを行う場合は確認申請が必要です。

ただし、自治体によって主要構造部の認識が異なる場合があります。同じ工事内容であっても判断が異なる場合があるので、該当する場合は必ず自治体に事前相談しましょう。

 

7.屋根リフォームを行う際の注意点

屋根リフォームを行う際はいくつか注意点があります。特に古い建物はアスベストの含有量が多い屋根材が使用されているので、解体時に注意する必要があります。

また外壁や屋根のメンテナンスを行う際は一緒に工事することがおすすめです。以下に詳しく解説します。

 

7-1.屋根材にアスベストが含まれる場合は解体時に注意する

既存の屋根材にアスベストが含まれる場合は、取り扱いに注意する必要があります。アスベストとは、天然繊維のもので断熱性や防音性、耐久性が高く屋根材としてよく使用された歴史があります。

しかし、アスベストは健康被害があるとして現在ではほとんど使用されていません。ですが古い住宅には未だにアスベストを多く含んだ屋根材が残っています。特にセメント瓦の場合は、アスベストの混入の可能性が高いです。

アスベストが多く含まれた屋根材は、製品に含有された状態であれば危険とはなりません。そのため、今すぐにリフォームする必要があるわけではないのです。

アスベストが危険になるタイミングは屋根の解体時です。屋根を解体した際に粉塵として飛散してしまうため、近くにいる人は吸い込む恐れがあります。粉塵を吸い込んでしまうことで、最悪肺の病気になる恐れがあります。

このようにアスベストは、大変危険なので取り扱いに注意しなければなりません。業者選びの際は、アスベストの取り扱いに長けている業者を選びましょう。

 

7-2.屋根のリフォームは外壁と一緒に施工した方がお得

屋根をリフォームする際は、外壁と一緒に施工するのがおすすめです。外壁と一緒に施工することで、足場の費用を抑えられます。

屋根リフォームは、高所作業になるため足場を組む必要があります。また外壁リフォームも同じく高所作業となるので、足場が必要です。

リフォームを別々に行うと足場の費用が二度かかりますが、一緒に依頼することで、一度で済ませられます。トータルコストの面で考えると、屋根と外壁のリフォームを一緒に依頼することで、お得に施工できます。

まとめ

この記事では、屋根リフォームにかかる費用や費用を抑えるコツまで詳しくお伝えしました。

ここで改めて、本記事の内容をおさらいしてみましょう。

屋根リフォームの工事別の費用相場

 

・屋根塗装工事にかかる費用相場は約40万~60万円

・屋根重ね葺き工事にかかる費用相場は約60万~250万円

・屋根葺き替え工事にかかる費用相場は約70万~270万円

◎それぞれの屋根材の費用相場

 

・スレートの費用相場は1㎡当たり4,500~8,000円

・ガルバリウム鋼板の費用相場は1㎡当たり6,000~9,000円

・日本瓦の費用相場は1㎡当たり9,000~12,000円

◎屋根リフォームの費用を抑えるコツ

 

・複数の業者から相見積もりをとる

・火災保険を活用する

・リフォーム補助金制度を活用する

・定期的なメンテナンスを実施する

◎屋根リフォームを行う際の注意点

 

・屋根の解体時はアスベストに注意

・屋根のリフォームは外壁と一緒に施工した方がお得

 

屋根リフォームにかかる費用は、高額です。急に用意できる金額ではないので事前に準備しておく必要があります。また今回紹介した費用を抑えるコツを実践することで、リフォームの負担を軽減できるでしょう。

とゆの修理を検討する際のポイントとは?業者に依頼する場合の費用相場まで解説

「とゆの修理を検討する際のポイントってなんだろう?」

「修理を業者に頼むといくらかかるのかな?」

とゆに不具合が発生した際は、修理が必要です。しかし、不具合の原因によっては業者に頼まずに自ら修理することができます。

したがって、とゆの修理を検討する際はいくつかのポイントを知る必要があります。

そこでこの記事では、以下の内容を解説します。

▼とゆの修理方法は主に2つ

▼とゆの不具合を放置してはならない理由

▼とゆに不具合が起こる原因を6つ紹介

▼とゆの修理方法を検討する際のポイント

▼とゆを自分で修理する方法

▼とゆの修理にかかる費用相場を工事別に紹介

▼とゆを修理する際に押さえておきたいポイント

▼とゆの修理費用を抑えるコツを3つ紹介

本記事を読むことで、とゆの修理を検討する際のポイントを知ることが可能です。また自分でとゆを修理する方法や業者に依頼する場合の費用相場まで紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

1.とゆの修理方法は主に2つ

とゆの修理方法は、自分で修理する方法と業者に修理してもらう方法の2つです。たとえば、とゆの金具の緩みを直す程度であれば自分で修理可能です。

一方でひび割れが大きいことや高所作業が必要な場合は、素人では難しく業者に修理してもらう必要があります。このようにとゆを修理する際は、自分で行うのか業者に依頼するのか判断する必要があります。

 

2.とゆの不具合を放置してはならない理由

とゆの不具合を放置してしまうと、建物内部に雨水が侵入する可能性が高まるでしょう。とゆは、屋根に落ちた雨水を排水する役割があります。

しかし、とゆが劣化して本来の役割を果たせなくなると、雨水が外壁を伝って地面に落ちることになるのです。

外壁にはコーティングによって雨水の侵入を防いでいますが、経年劣化によっては小さなひび割れが生じます。小さなひび割れは雨水が侵入しやすくなるので、建物内部を腐食させてしまいます。

つまり、とゆの不具合を放置すると建物内部まで影響してしまうのです。そのためとゆの不具合が確認できたらすぐに修理する必要があります。

 

3.とゆに不具合が起こる原因を5つ紹介

とゆの修理を検討する前に、どのような理由で不具合が起こるのか原因を知る必要があります。以下では、主な原因を5つ紹介します。

 

3-1.ゴミの詰まり

とゆの不具合でよくある原因は、ゴミの詰まりです。とゆには、落ち葉やビニール袋などさまざまなゴミが集まります。特に縦のとゆと横のとゆを繋ぐ集水器は、ゴミが詰まりやすい箇所になります。

集水器にゴミがたまってしまうことで、雨水が正常に流れなくなってしまうでしょう。また雨水が溢れやすくなるので、軒裏や外壁のひび割れに入っていくなど二次災害に発展する可能性もあります。

 

3-2.とゆ自体の経年劣化

とゆも経年劣化によって不具合が生じてきます。ちなみにとゆの寿命は、20年~25年といわれているため、寿命を超える場合はさまざまな不具合が発生する可能性が高いです。

たとえば、経年劣化による不具合では金具がさびてとゆが外れることがあります。他にもとゆ自体が劣化しているので、複数の穴が空いてしまうなどが考えられます。経年劣化による不具合は、とゆ全体に劣化が進んでいるので一度に修理する必要があります。

 

3-3.支持金具のトラブル

支持金具のトラブルも、とゆの不具合が生じる原因です。とゆは、雨水が正常に流れるために計画的に傾斜をつけています。しかし、支持金具のトラブルによって傾斜が適切でなくなることで、雨水が正常に流れなくなるのです。

 

たとえば、とゆの傾斜の目安は10mで3~5㎝差が最適になります。ですが傾斜の目安よりも高さの差が小さくなることで、雨水が正常に流れずにとゆに溜まりやすくなります。また高さの差が大きくなれば、勢いがついてしまうので排水が間に合わずに雨水が溢れてしまうでしょう。雨水が正常に流れない場合は、支持金具の確認が必要です。

 

3-4.継ぎ手の接着不良

とゆは、一つの部材を何個も継ぎ手で接続しています。とゆを継ぎ手に接続する際に専用の接着剤を使用します。しかし乾燥時間が不十分だと接着不良となるのです。接着不良が起こってしまうと、うまく取り付けができないので水漏れに繋がってしまいます。

継ぎ手の接着不良の原因は、主に業者の施工不良です。特に複数の継ぎ手が同時に外れる場合は、業者の施工不良の可能性が高いです。

 

3-5.自然災害による被害

とゆは自然災害の被害によっても破損します。たとえば雪が多い地域では、屋根に積もった雪が落下する際にとゆを破損することがあります。

他にも台風による強風によって、支持金具にトラブルが起こるケースもあるでしょう。そのため自然災害が起こった場合は、とゆを破損していないか確認する必要があります。

 

4.とゆの修理方法を検討する際のポイント

ここまで、とゆの修理方法や不具合が起こる原因について解説しました。しかし、とゆの修理方法をどのように決めたらよいか悩んでしまいますよね。ここでは、とゆの修理を検討する際のポイントを紹介します。

 

4-1.ひび割れの大きさを確認

まずは、とゆのひび割れの大きさを確認することです。とゆのひび割れが小さい場合は、アルミテープを貼るだけで済むので自分で修理することができます。

しかし、ひび割れが大きい場合はコーキングや部分的な交換をする必要があります。コーキングガンやノコギリなど専門的な道具が必要となるので、素人が修理するのは困難です。そのためひび割れがある場合は、まずひび割れの大きさを確認しましょう。

 

4-2.破損が複数あるか確認

2つ目は、とゆの破損が複数あるのかを確認してください。とゆの破損が複数ある場合は、経年劣化による原因が考えられます。経年劣化が原因となると、とゆ全体が劣化している可能性が高いです。

また経年劣化が原因の場合は、ひび割れていない部分も破損しやすい状態です。たとえひび割れが起きていなくても、後々割れてしまうでしょう。そのため破損が複数ある場合は、業者に依頼して診断してもらう必要があります。

 

4-3.高所作業を必要とするか確認

最後は、高所作業を必要とするのか確認することです。たとえば、屋根の軒先に設置されているとゆが破損している場合に、高所作業が必要になります。

高所作業を行う際は、はしごをかける必要があるので大変危険な作業です。落下の恐れもあるのでできれば自分で修理するのではなく、業者に依頼することをおすすめします。

 

5.とゆを自分で修理する方法

ここでは、自分でとゆを修理する方法について紹介します。一般的の方でも修理できる方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

5-1.支持金具の緩みを修理

まずは、支持金具の緩みを修理する方法です。支持金具は専用のネジによって外壁に固定されています。そのためネジ穴に合ったドライバーを用意するだけで、緩みを直すことが可能です。

ただし、軒先に設置されている支持金具の緩みまで修理したい場合は、高所作業となるので注意が必要です。はしごに登って修理する場合は体勢が崩れやすいため、落下の危険性を考慮する必要があります。

軒先のとゆまで修理したい方は、電動ドライバーを用意しましょう。電動ドライバーであれば体勢が崩れにくいので、安定して作業が行えます。

 

5-2.ゴミの詰まりを取り除く

ゴミの詰まりが原因の場合は、取り除く必要があります。特に集水器に詰まることが多いので、はしごや脚立を立てて内部を確認します。

集水器の内部に落ち葉やゴミが詰まっている場合は手、で取り除きます。その後、バケツで水を流して正常に流れることを確認できれば完了です。

ただし、ゴミの詰まりの取り除きも高所作業になります。落下の危険性を考慮してヘルメットの着用や、脚立を支えてくれる人を用意して作業しましょう。

 

5-3.小さなひび割れ

小さなひび割れは、自分で修理することが可能です。小さなひび割れであれば、ホームセンターに売っているアルミテープを貼ることで、穴を塞ぐことができます。

アルミテープを貼る際は、とゆの表面をきれいに掃除してから貼りましょう。とゆの汚れを落とすことで、アルミテープがとゆと密着しやすくなります。またアルミテープを貼るときは、シワや隙間ができないように貼ることでしっかりと密着してくれます。

 

6.とゆの修理にかかる費用相場を工事別に紹介

ここまで紹介した3つの修理方法以外は、業者に依頼するのがおすすめです。しかし、業者に頼む際はどのぐらいの費用がかかるのか気になりますよね。

とゆの修理にかかる費用は、工事内容によってさまざまです。以下に、工事内容ごとに費用相場をまとめてみました。

工事内容 費用相場
とゆの交換(1m辺り) 3,000円~5,000円
とゆの継ぎ手の補修(1ヵ所) 5,000円~20,000円
とゆの支持金具の修理 10,000円~50,000円
とゆの修理及び交換(全体) 150,000円~600,000円
とゆの掃除 5,000円~20,000円

とゆの全体の修理を行う場合は、15~60万円と高額です。足場の設置も必要となるので、他の工事に比べて費用がかさみます。経年劣化による不具合が原因である場合は、高額な費用を覚悟する必要があるでしょう。

一方で一部の修理であれば、10万円以内に収めることができます。足場の設置も必要なくなるので、費用を抑えることができます。一部の修理は費用も安くできるので、自分で行うよりも業者に頼む方がよいかもしれません。

ただし、とゆの状態によっては広範囲の修理が必要になるケースがあります。たとえ全体の修理でなくても、工事範囲が広ければそれだけ費用はかかります。そのため予算を把握するためにも、業者に依頼して現地調査をしてもらった方が確実です。

 

7.とゆを修理する際に押さえておきたいポイント

とゆを修理する際は、いくつか押さえておきたいポイントがあります。以下に、主な2つのポンとを解説します。

 

7-1.とゆの修理は屋根修理業者に依頼する

屋根の修理を行える業者は、屋根修理業者に依頼するのがおすすめです。屋根修理業者とは、屋根やとゆの修理を専門にしている業者のことです。屋根やとゆの修理が主な業務のため、知識や経験が豊富にあります。

ちなみに、屋根業者と間違えないように注意してください。屋根業者は、屋根の設置を専門にしている業者です。そのためとゆの修理の経験が多いわけではありません。とゆの修理に関しては、屋根修理業者に依頼しましょう。

 

7-2.足場の費用も考える

とゆの修理工事は、足場の費用も考える必要があります。一般的な住宅は、平屋でもあっても地上から軒先まで2m以上の高さです。2m以上の高さは、労働安全衛生法令により高所作業と規定されているので、足場の組み立てが必要となります。

そのため、とゆの修理を行う際は修理費用だけでなく足場の費用まで必要になります。見積もりの際は必ず足場代も確認しておきましょう。

 

8.とゆの修理費用を抑えるコツを3つ紹介

とゆの修理は、部分的であれば安くおさまりますが全体的な工事になると高額な費用が必要です。そのため、修理費用の負担を少しでも抑えるためにも3つのコツを紹介します。

 

8-1.火災保険の対象になるか確認する

とゆの破損の原因が自然災害の場合に、火災保険が活用できる場合があります。火災保険が適用されると、保険会社が修理費を負担してくれるのです。

とゆの破損に対して対象となる火災保険の補償は、主に以下の2つです。

・火災や落雷、破裂・爆発による被害の補償

・風災や雹災、雪災による被害の補償

たとえば、台風による影響でとゆが破損した場合は、火災保険の対象です。他にも大雪による破損も対象になります。そのため、保険会社に申請することで火災保険の補償を受けることが可能です。

ただし、加入している保険会社や加入プランによって審査の条件が異なるので注意が必要です。保険会社によっては、修理費用や破損してからの期間に条件が設けられています。たとえ台風による被害であっても条件がクリアできなければ自然災害として認められません。

また加入している火災保険のプランによっては、修理費用を全額負担してもらえない場合があります。そのため、火災保険の申請をする前は事前に補償内容を把握しておくことで大切です。後々トラブルが発生しても慌てずに対応できるでしょう。

 

8-2.外壁や屋根のメンテナンスと同時に行う

とゆの修理は、外壁や屋根のメンテナンスと同時に行うのがおすすめです。外壁や屋根のメンテナンスと同時に行うことで、一度足場を組むだけで済みます。わざわざ別日に足場を組む必要がなくなるので、足場代を浮かせることが可能です。

また外壁や屋根のメンテナンスは10年前後に必要になります。とゆの寿命は20年~25年になるので、2回目のメンテナンスと一緒に行うのがおすすめです。

 

8-3.定期的にとゆを掃除する

定期的にとゆを掃除することも、修理費用を抑えることに繋がります。とゆは一度詰まりが発生してしまうと、負担がかかるので劣化の進行が早まります。そのため、定期的に掃除を行うことでとゆの寿命を長持ちさせることが可能です。

とゆが長持ちすることで、修理の頻度を少なくできます。また修理の必要箇所も少なくできるので、修理費用を抑えられます。

 

まとめ

この記事では、とゆの修理を検討する際のポイントや業者に依頼する場合の費用相場までお伝えしました。

ここで改めて、本記事の内容をおさらいしてみましょう。

とゆの修理方法を検討する際のポイント

 

・ひび割れの大きさを確認

・破損が複数あるか確認

・高所作業を必要とするか確認

◎自分でとゆを修理する方法

 

・支持金具の緩みを修理

・ゴミの詰まりを取り除く

・小さなひび割れ

工事別にかかる費用相場

 

・とゆの交換(1m辺り) …3,000円~5,000円
・とゆの継ぎ手の補修(1ヵ所) …5,000円~20,000円
・とゆの支持金具の修理 …10,000円~50,000円
・とゆの修理及び交換(全体) …150,000円~600,000円
・とゆの掃除 …5,000円~20,000円

◎とゆの修理費用を抑えるコツ

 

・火災保険の対象になるか確認する

・外壁や屋根のメンテナンスと同時に行う

・定期的にとゆを掃除する

とゆの修理費用は、工事内容によって大きく異なります。そのため、定期的なメンテナンスを行うことで、修理費用を抑えることができるでしょう。

 

 

 

雨樋の修理はどうすれば良い?方法や費用を解説!

台風や大雨・強風のあとに被害がないか、ぐるっと家の外観を見回して点検してみたら雨樋が壊れていた!
こんな時、あなたならどうしますか?

「雨樋くらい大丈夫だろう」と軽く捉えてしまうのはとても危険な考え方・・・
雨樋は安心・安全なマイホーム生活を過ごす上でとても大切な仕事をしています。

放置しておくと、家全体の老朽化や劣化を早めてしまいかねません!
できるだけ早く修理して家を守る事が肝心です。
でも、雨樋の修理ってどの業者さんに連絡すれば良いんだろう?
と頭を悩ませてしまう方も少なくないのでは無いでしょうか?

今回は雨から家を守る大事な雨樋についてその役割や種類も含めてご紹介していきます。

 

本記事の内容

  • 雨樋の役割
  • 雨樋の構成
  • 思わぬ隣人トラブル
  • 雨樋の修理方法と費用
  • 雨樋が壊れてしまう原因
  • 樋の種類と特徴
  • 修理はDIYで出来る?出来ない?
  • 業者トラブルを避ける方法
  • 保険について
  • まとめ

 

そもそも雨樋の役割って何?

雨樋は屋根を伝って流れてくる雨水を受け止めて、下水や地上に誘導する役目を持った設備です。

雨樋が無い状態だと、屋根からの雨水がそのまま外壁を流れていく事になります。
その雨水が流れていく過程でどこかの隙間から家の中に雨漏りとして侵入したり、水が流れる事で外壁自体にもダメージを与えたりと劣化を早めてしまいます。
また、雨樋で受け止められずに直接地面に落ちていく水は勢いを持っているので、落ちた地点の土をえぐり、建物の基礎や地盤に悪影響をもたらします。

晴れている時は役割を実感出来ないし、雨が降っている時でもあまり注視する事が少ない少し地味な設備かもしれませんが、「雨樋が壊れているくらい、たいした事ではない」と軽く見ていると、家全体に被害をもたらす重大な浸水リスクも見逃してしまう事に繋がりかねません。

たとえ未だ雨漏りをしていなくても、雨樋が壊れてしまっていたら早急に修理するようにしましょう。
雨漏り被害が拡大化してからでは、工事の内容がどんどん複雑化して修理費用も膨れ上がってしまいかねませんからね。

 

雨樋の構成

雨樋は様々なパーツが組み合わさって構成されています。
屋根から地面までの排水経路を雨樋によって形成し、住宅を守っているのです。

 

軒樋

屋根と平行に沿うように設置されているのが軒樋です。
軒樋は屋根から流れてくる雨水を受け止め、設けられた勾配によって、水を排水して行きます。金物によって水の重みに負けてしまわないように支持されています。

 

竪樋

竪樋は壁に這わせる形で屋根から地表方向に向かって取り付けられている部材です。竪樋を通ってきた水は地表に流す形で排水されたり、あらかじめ設置された排水路を通して、下水として処理されたりします。

 

集水器

軒樋と竪樋とを繋ぐ部材が集水器です。
軒樋によって、横方向から運ばれた水を集め、下方向へと向かう竪樋に接続します。壁面に金物によって固定され、樋の端部は排水路に繋げられるか、地表に水を流すようになっています。

これらの構成パーツを継ぎ手部材で接続して、家全体の排水を行っています。
雨樋の修理が必要になった際には、どの部材が破損してしまったのかを把握しておきましょう。
※思わぬ隣人トラブルの原因になることも

壊れていたり劣化した状態で、十分にその機能を果たしていない雨樋をそのまま放置してしまうと、正常に排水されない雨水が隣家の敷地に流れてしまう可能性もあります。
隣の家の雨水が自分の敷地に流れてきて、水浸しなんて事になったら誰でも嫌な気分になってしまいますよね。

不要な隣人トラブルを避ける意味でも、雨樋の不備を軽く見ずに早めの修理を心がけましょう。

 

雨樋が壊れてしまう原因

地味なようでしっかりと家を守ってくれる雨樋。壊れたままいつまでも放置しておくのは危険ですね。
ですが、そもそもどのような原因で機能を果たさなくなってしまうのでしょうか?

その原因例をご紹介します。

 

落ち葉やゴミが溜まって詰まる

雨樋は近くの木々からの落ち葉や、風によって飛ばされてきたビニール袋などのゴミが原因となって詰まる事が多いです。詰まってしまうと想定以上の水量や水圧を受け止めなくてはならず、破損に繋がります。

詰まりやすい箇所としては、屋根からの雨を集める集水器と水を落とす経路となる竪樋(たてどい)が挙げられます。集水器は箱型になっているため、飛んできたものを受け止めてしまい詰まってしまうのです。竪樋は集水器を通り過ぎたゴミが、円筒の内部でうまく流れていかずに詰まってしまいます。

定期的に掃除をしてゴミを取り除くのが有効ですが、集水器は高いところに取り付けられており、高所作業になりやすいので不安な人は業者に依頼しましょう。

 

風や雪による破損

台風などの強風によって支持金具が外れてしまったり、軒樋自体がひしゃげて壊れてしまうなど、荒天が原因で壊れてしまう事もあります。また、降り積もった雪の重みに耐えきれずに壊れてしまうこともあります。

こうした被害は1階よりも2階に現れやすいので、壊れてしまった時は高所から水が落ちてくることになってしまいます。

 

傾斜が正常ではなくなって排水しなくなる

屋根に沿うように設けられている軒樋は、平行に設置されているのではなく、排水を円滑に行うために、集水器に向かって緩やかに勾配がつけられています

その勾配を固定するために軒樋は金物によって、固定されているのですが、その金物が緩んだり外れてしまうと勾配が狂い、上手に排水出来なくなってしまうのです。
軒樋の途中に水が溜まると、その地点から水が溢れ出し、想定していなかった場所に水が落ちてしまいます。

 

経年劣化

雨樋は常に雨風や紫外線に晒されているため、どうしても経年によって劣化してしまいます。大体15年程度が劣化の目安と言われており、老朽化した雨樋は脆くなっていたり、苔やカビが発生しやすくなってしまいます。継ぎ目の接着が外れてしまうのも、施工不良で無ければ、経年が原因と考えられるでしょう。

また、こうした劣化は一部分ではなく、雨樋全体に共通して起こるので、これまで雨漏りしたことの無いような場所への浸水リスクを高めてしまいます。

 

雨樋の修理方法と費用

樋の破損や機能不全に陥る原因をご紹介しましたが、次は修理の方法についてです。
どのような作業が必要なのか、そして費用はどれくらいかかるのかを見ていきましょう。

 

内 容 費 用
雨樋清掃 30,000円程度
継手の補修・修理(一部) 5,000円~20,000程度
樋の交換・修理(一部) 10,000円~50,000円程度
雨樋全体の交換 150,000円~500,000円程度

いずれも目安でしかなく、実際は破損の状況や程度によって異なるので、工事前には必ず見積を出してもらって確認するようにしてください。

また、雨樋は高所での作業になることが多く、ハシゴや脚立などで対応できない場合は、高所作業車や外部足場が必要となります。特に全体を交換する場合では、足場はかかせないので、その分費用が高額になってしまうのです。

 

樋の種類と特徴

雨樋工事の費用は、使う樋の種類によっても変化します。
金属で作られたものや樹脂で作られたものなど様々な種類があるので、使用する樋によって材料費が異なるためです。

雨樋にはどのような材質のものがあるのか、ご紹介します。

材質 特徴
塩化ビニル樹脂 軽量で作業性も良く、コストも低いため多くの住宅で採用されています。ただし耐久性は高くなく、経年劣化が顕著に出やすいです。
その他の合成樹脂 塩化ビニル樹脂と特徴的には似ているが、表面に紫外線や劣化に対して耐久性が増すような加工がされています。価格も低めですが、塩化ビニル樹脂よりは少し高くなっています。
ガルバリウム鋼板 軽量で耐久性にも優れ、加工しやすいなど作業性の面でも扱いやすい材料です。金属材として広く普及しているため、それほど高額な材料では無いです。
ステンレス 錆びる事がなく、耐久性も高いです。ただ、ステンレス製の雨樋は流通が少ないため。価格面も高くなってしまいます。
神社などで使われる事が多いです。頑丈で長持ちしますが、値段が高いです。年数が経つと酸化して色が青緑に変化します。

 

また、材質だけでなく形状にも種類があります。
以下の表にまとめましたのでご覧ください。

形 状 特 徴
半円型 一般的な形状で流通も多く、価格も安めです
角 型 排水出来る量が多く、降水量が多い地域に使われます。

また、デザイン面から最近の新築でも採用される事が増えてきています。

その他 豪雪地帯などで雪かきをする際に雨樋を傷めないように採用されるなど、特殊で複雑な形状をしているものです。価格も高い物が多いです。

 

半円型 角 型

 

雨樋の修理は自分で出来る?出来ない?

費用を抑えるためや、業者を手配する手間が煩わしいから雨樋の修理をDIYで済ませられないか?とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、結論から言うとオススメしません。

理由としては

・高所作業になることが多く、転落による怪我などの危険があること
・勾配の設け方など、きちんと施工しないと排水がうまく行かない
・固定の方法がおかしいと外壁などの構造部にダメージを与える

などのリスクが考えられるからです。

もしDIYで修理した後に、「施工不良でまた壊れた」なんて事になったら材料も労力も無駄になってしまいますし、雨漏りの危険性にも晒されることになります。

壊れてしまった古い雨樋を取り外した時にビス穴などを埋める必要もありますし、軽い材質の物もあるとは言え、長い材料を取り回すのは予想以上の労働力を要します。
専門の業者にしっかりとした修理をしてもらうようにしてください。

 

業者トラブルを避けるために

業者に修理を依頼するにあたり、確認しておくべきポイントがあります。
せっかく工事を頼んだのに余計なトラブルに巻き込まれてしまったのでは、スッキリしませんよね。そんな無駄なトラブルを回避するためにもぜひ参考にしてください。

 

工事の範囲を確認する

工事作業を開始する前、もっと言うと見積りを作成してもらう時点でしっかりと工事の範囲を確認して下さい。

「この雨樋を掃除する」「この竪樋を交換する」など作業を具体的に把握しておくことがとても重要なのです。

「ここもやってくれると思っていたのに」

「いや、ここは今回の工事予定には入っていません」

というような認識のすれ違い言った言わないの問題が建築業界では発生しやすいのです。
なので、一番初めに対応の範囲を双方できちんと確認しておくようにしましょう。

工事予定外の部分を「ついでだからこっちもやって欲しい」と後から注文するのもトラブルの素ですので、やめた方が良いと思います。その際はきちんと追加工事の注文という形をとって下さい。

 

雨樋が機能するか確認する

雨樋の清掃や修理が終わったら、軒樋に水を流してみてください。
流された水が集水器や竪樋を通ってきちんと排水されて初めて修理が終わったという事になります。雨の日には工事を行わないので、仮に清掃などで手を抜かれてしまっても中々気づきにくいものです。業者に来てもらうことではなく、雨樋の機能が元に戻る事が工事の目的ですので、最後まで確認するようにしてください。

 

保険について

雨樋の修理を業者に依頼した場合にも工事による出費を抑える方法があります。それは火災保険の活用です。
火災保険には「風災補償」や「雪災補償」という項目があり、それらに該当する場合は修理費用が保険金で賄われます。雹(ひょう)による災害の場合も適用される事があります。

経年劣化や過失による破損の場合には保険は適用されませんが、雨樋は自然災害によって壊れる事が多い箇所ですので、ご自分の加入している火災保険が適用されるかどうかを確認してみてください。
せっかく加入している保険ですので、ここぞという時には上手に利用したいものですね。

ですが、この火災保険を活用した修理に関しても業者トラブルが潜んでいます。
火災保険による補償は100%適用されるわけではなく、保険会社による適用の審査があります。当然ですが、審査の結果によっては保険金が支払われないという事になります。

にも関わらず「火災保険を使えば自己負担無しで修理が出来ます」「他の人に依頼される前に今すぐ契約するなら手配が可能です」と保険金が支払われる前提で、契約を急かしてくる業者がいるようです。
「審査が通らなかったので工事をキャンセルしたい」と申し出ると解約金を要求してくるなど、巧妙な手口で金銭を要求してくるので、十分注意してください。

台風の後などに、訪問で修理を持ちかけてくる業者が居たら、冷静な目で見たほうが良いかと思います。

 

まとめ

雨から家を守ってくれる強い味方である雨樋について、ご紹介してきました。
今回の記事のまとめは以下の通りです。

  • 雨樋が機能しないと様々なリスクが生じる。修理はお早めに!
  • 雨樋の構成や排水が不調になる原因に関して知識を持っておくと修理がスムーズになる
  • 修理の方法や雨樋の種類によって費用は変わってくる
  • トラブルを回避するために工事範囲は双方で確認!保険を悪用したトラブルにも注意!

ちょっと地味に見えるけど、大切な役割を持つ設備である雨樋。
これを機に掃除や点検について、一考してみてはいかがでしょうか?