■雨漏りの原因は屋根だけではありません

雨漏りと言うと屋根に穴があいた場合や瓦が外れたなどの原因があるとイメージされがちですが、実はそれだけではありません。
2階建ての戸建て住宅で、瓦がズレる場合や瓦と瓦を繋ぐ漆喰が剥がれるなどして雨が侵入して雨漏りするとすれば、通常は2階にある部屋へと水滴が滴ります。
ですが、1階のお部屋に水滴が滴る、1階の天井板に雨ジミができてしまうこともあるのです。
2階では雨漏りしていないのに、1階で雨漏りする原因は何かと言えば、ベランダに原因があるケースも少なくありません。
ベランダの床の防水塗装が劣化して、雨が侵入し、外壁などを伝って室内へと染み入ってくることがあります。
そのため、どこで雨漏りや雨ジミが生じるかは、お住まいのベランダの位置とも関係が深くなります。
設置位置がリビングの上あたりなら、リビングに雨漏りが生じますし、居間の真上や上側面にあるなら畳の部屋に水滴が落ちてきたりするのです。
雨の滴がまともに落ちてくれば、すぐにおかしいと感じますが、天井板に雨のシミらしきものができただけだと、まさか1階で雨漏りなんてと思ってしまい、長く放置されてしまうケースもあるので注意しなくてはなりません。
放置されるほど浸食が進んで、内部の柱や建具などを傷めてしまう原因になるからです。

■修繕や予防対策を

実際に雨漏りが発生しているときには、原因を突き止め、その箇所の修繕や修理が必要になります。
屋根のどこかに原因があるなら、瓦のズレを直す、漆喰の劣化を補修する、スレートのヒビなどを直すといった修理が必要です。
ベランダに原因がある場合、床のひび割れの補修や排水口の詰まりの解消、雨樋の補修などが求められます。
また、今は問題がない場合でも、将来の雨漏りを予防するためにベランダの防水塗装なども大切です。
防水塗装は一度施工したら終わりではなく、経年劣化していくので、定期的に再塗装が必要になります。
工法によって費用や施工期間、耐久性などが異なりますが、専門業者に相談すれば最適な提案や納得の工事が受けられます。

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