屋根をリフォームするために知っておきたいこととは?

住宅において、環境による影響を最も受ける箇所は、屋根ではないでしょうか。住居の高さを超える木などの影に入らない限り、屋根は一日中日光や風に晒されています。

日光に含まれる紫外線は、私たちの身体だけでなく、住居にも影響を与えます。加えて、風雨にも晒されるため、私たちが考えているよりもずっと、屋根や外壁が受け続けるダメージは大きいのです。

強風で屋根材が飛ばされる、雨漏りするといった状態になる前に、点検と必要であればリフォームを行いましょう。屋根をリフォームするにあたって、知っておいた方が良いことがあります。

●屋根材別・耐用年数

屋根材は、家の個性の一つともいえるものです。瓦やトタンだけが、屋根材ではありません。一般的に良く用いられている屋根材の種類と、耐用年数、メンテナンスの時期をご紹介します。

素材/耐用年数目安/メンテナンス周期

・日本瓦/50~100年/20~30年

・セメント系瓦/30~40年/10~15年

・トタン屋根/10~20年/10~15年

・ガルバリウム鋼板/30~50年/20~30年

・スレート屋根(カラーベスト)/15~25年/7~8年

・アスファルトシングル/20~30年/20~30年

メンテナンス周期の長いものが殆どですが、中古物件の場合は、屋根のリフォームが行われていないケースもあります。リフォームの有無と経過年数に関しては、管理会社に問い合わせるか、専門業者へ点検を依頼されると良いでしょう。

●屋根材別・リフォームが必要となる症状

屋根材の耐用年数や、メンテナンスの周期はあくまでも目安です。環境によっては、メンテナンス時期が早まる、耐用年数が短くなるという場合もあります。リフォームを考える目安となる症状をぜひ知っておいてください。

・日本瓦

ズレや破損、滑落、固定している漆喰の剥がれや色あせが起こります。

・セメント瓦

ズレや破損、滑落、漆喰の剥がれや色あせが起こります。

・トタン屋根

錆、釘の抜け、浮き、塗料の剥がれ、色あせが起こります。

・ガルバリウム鋼板

錆、釘の抜け、浮き、塗料の剥がれ、色あせが起こります。

・スレート屋根

色あせや位置のズレ、欠損や吸水・膨張が起こります。

・アスファルトシングル

滑落、剥がれなどの他に、表面に貼りつけられている石や砂などが剥がれ、下地が見えるようになります。

●屋根材と屋根の形

屋根の形と屋根材には、実は相性があります。

一般的な住宅の屋根は「切妻」と呼ばれる、三角屋根をしています。切妻は二方の壁を覆う形となっていますが、これが四方を覆う形になると「寄棟」と呼ばれる屋根になります。母屋の形が正方形の場合は、四方を囲む屋根を「方形」と呼びます。デザイナーズハウスなどで、屋根が一面しかない造りとなっているものを「片流れ」と呼びます。

屋根材の適材適所は、勾配(角度)によって決まります。片流れは、勾配が急になることが多いため、瓦屋根には不向きです。一般的には、瓦屋根は4/10勾配以上、金属屋根は1/10勾配以上、スレート屋根は3/10勾配以上という基準が定められています。

●リフォームの種類

屋根のリフォームには、いくつかの種類があります。

・葺き替え

屋根材を全て撤去し、下地調整を行った後、新しい屋根材を設置する工法です。

・カバー工法(瓦以外)

現存の屋根材の上に、新しい屋根材を重ねて貼る工法です。

・締め直し(瓦のみ)

屋根材を全て撤去し、洗浄と下地調整を行った後、撤去した屋根材を戻す工法です。

・塗装(陶器瓦以外)

屋根材の表面に、防水性や断熱性を持つ塗料を塗布することで、屋根材の耐久性を高めます。色彩の変更により、印象を変える目的もあります。

●屋根のリフォーム工事の大まかな流れ

大まかな工事工程を知っておくと、見積もりの内容が適正なものかどうか、ご自身で判断していただく目安となります。高額なリフォームですから、悪徳業者に引っ掛からないための知識も必要です。

・葺き替えおよび締め直し工事

1.足場設置

2.既存屋根材の撤去

3.下地調整・補修、新規野地板の設置

4.下地防水シート(ルーフィング)の施工

5.既存屋根材(瓦のみ)および新規屋根材の設置

6.清掃・検査確認

7.足場解体

8.撤収

・直接下葺き材張りカバー工法

1.足場設置

2.下葺き材の張りつけ

3.新規屋根材の設置

4.清掃・検査確認

5.足場解体

6.撤収

・野地板増し張りカバー工法

1.足場設置

2.野地板(構造用合板)の張りつけ

3.下地防水シート(ルーフィング)の施工

4.新規屋根材の設置

5.清掃・検査確認

6.足場解体

7.撤収

屋根材によっては、アスベストを含む素材が使用されていることもあります。18年以上経過している住宅で、コロニアルやアーバニーといった商品をお使いであれば、葺き替えをお勧めいたします。

雨漏りなおし隊 徳島店には、大工・設備・塗装・板金・左官の職人が所属しています。複雑な構造の屋根であっても、100%自社にて工事をさせていただきます。快適な住環境を維持していただくためにも、専門業者である当社へ、無料でご利用いただける点検依頼をお願いいたします。