ベランダからの雨漏りは、仕方がないと諦めていませんか?

 

ベランダとは、母屋の外に張りだした、屋根付きの部分のことを指します。いまや、ほとんどの住宅に設置されているベランダですが、「雨漏り」が発生する場合があることは、あまり知られていないように思います。

「雨が入り込むのだから、濡れたり、水が垂れたりするのは当たり前じゃないの?」

確かに、吹き込む雨によってベランダの床や壁は濡れます。雨がやんで、太陽の光が射せば、自然と乾燥もします。ベランダの雨漏りは、見えないところで状態が進行し、気づいた時には大規模な修理工事が必要となっているケースもあるのです。

ベランダを下から見上げた時、下階からは天井となる部分に雨染みが見られたら、雨漏りを起こしている可能性が高いといえます。

●ベランダの雨漏りが起こりやすい状態を知る

ベランダには、通常防水加工が施されています。耐久性のある塗料やシートが使われていますが、劣化現象を完全に防ぐことはできません。以下の項目に一つでも思い当たることがあれば、早急に専門業者へ点検を依頼されることをお勧めします。

・床や壁面にひび割れが見られる。

・床の塗料が剥がれている。

・水はけが悪く、乾きにくい。

・笠木(手すり部分などに見られる覆い・仕上げ材)に破損が見られる。

母屋の屋根とベランダの屋根が共通するものではなく、別に設置されている場合を含め、ベランダの屋根からの雨漏りにも注意が必要です。

●ベランダの雨漏りを放置した場合に起こりうる事故とは?

ベランダから水が落ちてくるのは仕方のないこと、と思っていると、ある日突然大きな事故につながる可能性があるのです。具体的にどのような事故が起こったかを、ご紹介します。

・ベランダ壁面の崩落

ベランダの笠木からの雨漏りによって、壁面内部が腐食して起こる事故です。ベランダの手すりに布団や手をかけたりするなどして負荷をかけた際に、耐えきれずに崩れてしまうのです。

・ベランダ屋根の崩落

ベランダの屋根が、母屋の屋根とは別に設置されている場合に起こりうる可能性のある事故です。ベランダ用の屋根は、母屋の屋根同様の素材が用いられている場合が殆どです。屋根のメンテナンスを行う際、同様の工事をされるのは当然と思いますが、手抜き工事や依頼の抜けなどが起こる場合もあります。

・ベランダそのものの崩落

防水加工面の劣化や排水溝周辺から雨水が浸入し、床全体を腐食させたことによって起こる事故です。ベランダを歩くと沈む感覚がある、外から見ると全体が歪んで見えるという場合には、腐食がかなり進行していると考えて良いでしょう。

ベランダに荷物などを沢山置いていて、雨漏りの原因に気づくのが遅れるといったケースもあります。定期的に掃除を行い、雨漏りの原因に気づくきっかけを作るよう心掛けましょう。

●ベランダに用いられる防水加工の種類

一言で防水加工といっても、ベランダはビルの屋上とは違い、スペースが非常に狭いことが特徴です。耐久性と防水性に優れた素材でも、大規模な機材を用いる工事は不向きとなります。

・アスファルト防水

液状のアスファルトと防水性の高いアスファルトシートを重ねて、防水層を形成します。溶接機材の持ち込みや溶接時の臭いなどの問題から、ベランダへの防水工事に用いられることはほとんどありません。

・シート防水

ゴムや塩化ビニルでできたシートを、下地に貼りつけるものです。

ゴムシート防水の場合、接着を行う際には、下地が平らであることが必要条件となります。工期が短くて済む、コストがかからないといった長所があります。反対に、シートそのものに厚みがないため、簡単に破損してしまうといった短所があります。

塩化ビニルシートの場合は、下地の調整は殆ど必要がありません。紫外線や熱に対して、優れた耐久性を持ち、トップコートを塗らなくても、歩行による衝撃などで破損することはないといわれています。

・塗膜(液体)防水

ウレタン防水とFRP防水が、主流です。ウレタン防水は、二層から三層の防水層を作る必要があります。仕上げにトップコートを塗布します。塗布後に防水層が何層あるのか確認することができないため、信頼できる業者への依頼が必要です。

FRPは、繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)の略称です。FRP工法には、ポリエステル樹脂やガラスマット、保護仕上げ材などが使用されます。防水層は、耐熱・耐食・耐候性に優れています。紫外線に弱いことから、長期間紫外線に晒されると、ひび割れなどが起こりやすくなる点のみ、注意が必要です。

多くのベランダには、シートや塗膜防水が用いられています。建築材との相性もありますので、点検は専門業者に依頼すると良いでしょう。

雨漏りなおし隊 徳島店には、大工・設備・塗装・板金・左官の職人が所属しています。お電話にてご相談させていただいた時点からの現場点検、見積もりの作成、工事説明までを、無料で実施しております。少しでも雨漏りが疑わしいと感じたら、お早目にご連絡ください。