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2021年10月9日

屋根をリフォームする時のカバー工法について知りたい!メリット・デメリットをご紹介

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屋根をリフォームする時のカバー工法について知りたい!メリット・デメリットをご紹介

住宅を構成する大事な要素である屋根。

屋根は常に雨や風、紫外線や温度の変化などに晒されています。材料や工法の進化により屋根の寿命も長くなってきましたが、それでもやはり経年による劣化は避けられません

 

屋根が傷んでしまうと雨漏りのリスクが高まり、屋根以外にも柱や梁など重要な構造材へと被害が及んでしまう可能性もあります。

我が家のリフォームを検討中の方は、屋根のメンテナンスについても検討してみてはいかがでしょうか?

 

今回は屋根の改修方法であるカバー工法についてご紹介して行きたいと思います。

 

本記事の内容

  • 屋根のカバー工法ってなに?・メリットとデメリットを紹介
  • カバー工法が出来ない屋根もある
  • 屋根材の種類と特徴
  • カバー工法の手順
  • 工事日数と費用はどれくらい?

 

屋根のカバー工法ってなに?

カバー工法とは屋根改修工事の方法の一種で、古い屋根の上から新しく屋根を張ってかぶせていく方法のことです。

今現在ついている屋根を撤去しないというのが最大の特徴です。

反対に、既存の屋根を撤去して新しい屋根に交換する工事を葺き替え(ふきかえ)工事と言います。

どちらの工法も防水性能を更新して、今後の生活に備えるという目的は同じです。

 

メリットとデメリットを紹介

屋根の改修工事において、カバー工法にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

また反対に、どのようなデメリットがあるのかもきちんと把握しておきましょう。

 

メリット

  • 工事費が抑えられる
  • 工事日数が短い
  • 近隣にかける迷惑を削減出来る
  • 断熱性が上がる
  • 構造材へのダメージを与えずに済む
  • 外観が綺麗になる

 

工事費が抑えられる

カバー工法では既存の屋根の撤去費用及び廃材処分費が生じないので、その分工事費用を節約出来るというメリットがあります。屋根の撤去には人件費はもちろんのこと、撤去した材料を地上に下ろす際の重機使用料や廃材の処分費用が発生します。

屋根を改修してもらう業者が荷降ろし用の重機を自社で保有している場合は、多少工事費を抑えることが出来るかもしれません。しかしリースによって重機を手配する場合や、重機を運用する会社に下請依頼する場合はその分の費用が上乗せされますので、最終的な工事費が膨らんできてしまいます。

一方でカバー工法は既存の屋根を撤去しないことが最大の特徴なので、撤去及び廃材の処分費用をまるまる節約出来るということになります。これは大きなメリットだと言えるのではないでしょうか。

 

工事日数が短い

工事期間中は作業関係が使用する車の出入りや日中の作業音が発生するなど、日常生活において気になるポイントが増え、なかなか落ち着かないものです。

前述の通り、カバー工法においては撤去工事分の工程が削減出来るため、全体の工期も短縮出来ることになります。

 

近隣にかける迷惑を削減できる

実際に工事作業が行われるのは自分の家の敷地内の話ですが、自分だけではなく近隣住民の皆様も自宅の周辺道路をお使いになられるはずです。工事車両の往来による走行音の発生や交通量の増加で、近隣の皆様にも少なからずご迷惑をおかけしてしまうことになります。

工程が少ない・工事日数が少ないという事は、そうしたご迷惑をおかけしてしまう期間を短く出来るということでもあるのです。

また、解体・撤去作業時はどうしてもホコリが舞ってしまいますし、一番大きな騒音が発生するのも解体工事なので、この工程が無いことで得られるメリットは近隣の皆様にとっても大きいと言えると思います。

 

断熱性が向上する

既存の屋根を撤去せずに屋根を張るという事は、「屋根が二重になる」ことを意味します。新しい屋根の分だけ厚みが増しますので、わずかばかりではありますが屋外の暑さや寒さの影響を受けにくくなり断熱効果を得る事が出来ます。

 

構造材へのダメージを与えずに済む

既存の屋根を撤去する際には、屋根の下地に少なからずダメージを与えてしまいます。当たり前のことですが、家を建てる際の工事では「あとで撤去するかもしれないから外しやすくしておこう」などという事は考えません。むしろしっかりと固定して取れないようにと施工するものです。なので、いざ解体・撤去しようとすると強固に留めつけられた屋根材を外す際には下地の構造材に負荷をかける事になってしまいます。

カバー工法では解体・撤去工事がありませんので、マイホームへの負荷を軽減できるのです。

 

外観が綺麗になる

屋根が綺麗になると家の外観がグッと変わります

また、既存の屋根とは違う色の建材を選ぶことでイメージチェンジにも繋がります。我が家への愛着が増し、日々の暮らしの充実感をこれまで以上に得ることが出来るでしょう。

 

デメリット

  • 屋根が重くなる
  • 古くて傷んだ屋根や下地がそのまま残る

 

屋根が重くなる

屋根を増し張りするので、二重の屋根の荷重がかかることになります。屋根が重いと揺れたときに頭が大きく動くので耐震性に悪影響を与える原因となります。こう聞くと工事に対して慎重になってしまいますよね。

ですが、カバー工法を行った結果増加する重量は防水シートと新設の屋根材によるもので、双方を合わせても1平方メートルあたり6kg程度です。

カバー工法による屋根の更新は、既存屋根がスレート屋根やアスファルトシングルと呼ばれる材料で施工された屋根になります。これらの屋根の重量は1平方メートルあたり20kg前後ですので、合わせると26kg。

これに対して日本家屋の代表である瓦屋根は㎡あたりの重量が60kgにも及びます。

瓦屋根の住宅はその重量を支えられるような設計になっていますので、単純に比較する事は出来ませんが、カバー工法による重量の増加は多くの場合心配は要りません。

不安が拭えない場合はリフォームを依頼する会社に相談してみましょう。

 

古くて傷んだ屋根や下地がそのまま残る

屋根を撤去しないということは大きなメリットである反面、既存の屋根を残すことのデメリットも生じます。既存の屋根下地をそのまま利用しますので、既に下地が劣化していた場合、「上張りは綺麗になったから今後20年は大丈夫だ」と思っていても、下地がどんどんダメになってしまうという事も起こり得るのです。築年数がかなり経っている場合の屋根改修では、全体の葺き替えを視野に入れたほうがよろしいかと思います。

メリットとデメリットを表にまとめましたのでご確認ください。

メリット デメリット
工事費が抑えられる 屋根が重くなる
工事日数が短い 古くなった下地は更新されない
近隣への迷惑が少なくなる
断熱性が向上する
構造材へのダメージが少ない
外観が綺麗になる

 

カバー工法が出来ない屋根もある

紹介してきた通り、多くのメリットがあり屋根のリフォームを検討する際の有力な選択肢となりそうなカバー工法ですが、既存の屋根によっては施工できない場合もあります。

 

瓦屋根

カバー工法を施工するにあたっての条件に屋根面が平坦であることが挙げられます。

工法の手順を紹介する時に改めて説明しますが、新設する屋根材の下に防水シートというシート状の材料を敷き込みます。瓦のように波打った形状の屋根には綺麗に敷くことが出来ないため、カバー工法による改修は難しくなってしまうのです。

また、デメリットのところでも触れましたが瓦屋根は重量が大きいです。既に大きな重量を持っているものに、カバー工法で新しく屋根をかけて更に重さを加えるのは負担が大きいので瓦屋根の改修ではカバー工法は選択されません。

 

劣化が激しい屋根

すでに雨漏りが発生したことがある、また、築年数が30年以上経過しているような住宅では屋根材だけでなく下地も劣化している可能性が高いです。特に雨漏りを経験している屋根は水に濡れてしまっていますので、劣化や腐食の進行が顕著になりやすいです。

こうした下地を残したまま上張りの屋根材だけ新調しても根本的な解決にはなりませんリフォームを行うということは、今後も継続してその家に住み続けるという意思があっての事だと思いますので問題点を抱えたままにはしておけませんよね。安心して暮らしていくためにも屋根を葺き替えて根本的な解決を図ったほうがよろしいかと考えます。

 

屋根材の種類と特徴

カバー工法のデメリットとして瓦屋根にはカバー工法が施工できないということを申し上げましたが、屋根材にはどの様な種類のものがあるのでしょうか?その特徴と一緒にご紹介します。

屋根材の種類 耐用年数 特徴
陶器瓦 30年~50年 耐用年数が長く、デザイン性も高い。

塗装の必要が無いため、基本的にはメンテナンスが要らない(点検は必要)。

耐火性能・防水性能に優れている。

その反面、工事費用が高く耐震性にやや劣る。

セメント瓦 30年~40年 塗装可能なため、色を選べる。

しかし、定期的な塗装補修が必要になる。紫外線や風雨による劣化も顕著で雨漏りの原因となりやすい。

現在ではほとんど使われていない。

スレート 20年~30年 価格が安く、軽量であるため耐震性に優れる。

作業性にも優れ、施工可能な業者が多い。

防水性は塗装によって確保されるので、定期的な塗装改修が必要。

「コロニアル」「カラーベスト」と呼ばれることもある。

トタン 15年~20年 工事費用が安い。作業性に優れる。

しかし耐用年数が短く、錆びやすい・断熱性能に乏しいなどのデメリットが目立つため、近年では住宅の屋根としてはあまり使われない。

ガルバリウム鋼板 25年~35年 軽量で耐震性に優れる。

金属部材としては錆びにくく、耐用年数も長い。

加工しやすいので下地の形状に合わせて施工が出来る。カバー工法に適している。

傷がつきやすいというデメリットもある。塗装改修も必要。

アスファルトシングル 10年~20年 アスファルトをガラス繊維に染み込ませ、表面に石材を吹き付けたシート状の屋根材。

扱いやすく複雑な形状にも対応可能。錆びることも割れることも無く、デザイン性にも優れますが強い風が吹くと飛んでしまう恐れがあります。

 

カバー工法の手順

次にカバー工法の施工時の手順をご紹介します。

実際の工事がどのように行われるかを把握しておくと、進捗の状況を理解することが出来るので是非おさえておいて下さい。

               1.足場の組み立て
               2.既存棟の取外し
               3.防水シート敷き込み
               4.隅部・端部から取り付け
               5.屋根本体の取り付け
               6.棟板金の取り付け
               7.足場解体

屋根の改修工事には足場が必要です。

なので、工事の最初と最後は外部足場の組み立てと解体になります。

既存の屋根は撤去しないのですが、棟と呼ばれる屋根の頂点部分の部材は取り外して屋根全体が平坦になるようにします。

棟部分の板金部材

 

棟の部材を取り外したら、いよいよ改修工事です。

平坦になった屋根に防水シートを敷き込んで防水性を確保します。ルーフィングシートとも呼ばれ、雨漏りに対する最終的なストッパーがこのシートになります。

防水シートを新しく敷き直す事が屋根の改修に最大の効果をもたらすといっても過言ではありません。

防水シートの敷き込みは端部を重ね合わせて行う

 

防水シートの敷き込みが終わったら、屋根の谷になっている箇所や端部から屋根材を取り付けていきます。最後に棟板金を新調して完成となります。

 

 

カバー工法の工期と費用はどれくらいかかる?

カバー工法のメリットとして、既存屋根の撤去がないため工事日数と工事費を少なく出来るというポイントがありました。カバー工法の工事期間と費用はどれくらいの数字になるのか、葺き替え工事と比較して見てみましょう。

カバー工法 葺き替え
工事日数 実働で7日前後 実働で10日前後
工  事  費 1㎡あたり12,000円程度

+足場代(20万円程度)

1㎡あたり17,000円程度

+足場代、処分費用

工事期間はカバー工法で7日前後、葺き替え工事で10日前後かかります。

これは作業を行う日数の事で、日曜日や雨の日は作業がストップします。実際の工事期間としてはカバー工法で10日程度、葺き替え工事で2週間程度になるかと思います。

 

費用は改修工事の作業費の他に外部足場代が発生します

屋根全体が作業範囲に及ぶので、外部足場は必ず必要になります。昇降や部材・工具の上げ下ろしにも使われますし、屋根端部の作業を屋根上から行うのはとても危険です。足場の費用というのは節約したくなってしまう項目ではあるのですが、安全な作業は工事の完成度にも関わりますので絶対に設置するようにしてください

葺き替え工事の場合は撤去作業と野地板という防水シートの下の部材も交換となりますので単価が高くなります。更に廃材の処分費用も必要になります。

 

まとめ

今回の記事では、屋根の改修方法であるカバー工法についてご紹介しました。

要点をまとめてみました。

  • カバー工法は葺き替え工事に比べて工事費や工事日数を抑えられる
  • 断熱性能や建物への負荷といった面でもメリットを得られる
  • 屋根の改修は出来るが、カバー工法では対処できない問題もある
  • カバー工法には施工できない屋根もある
  • 劣化や損傷が激しい屋根は葺き替え工事が必要

 

屋根は住宅においてとても重要な構成要素です。

常に外部からの刺激を受けているため、メンテナンスが必要な部位でもあります。

改修の方法を知ることで我が家との今後の向き合い方を検討する一助となれば幸いです。