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和室の天井から雨漏りしているお客様からのご依頼です。原因を特定するための「散水検査」を実施し、サーモカメラと併用して原因を特定しました。
サーモカメラはあくまでも、雨漏りの原因特定するための補助的な道具なので散水検査の精度をより正確にするためのものと考えています。
散水検査の結果、和室天井の雨漏りは、上の階にあるベランダが原因でした。
今回ご提案させていただいた雨漏り修理の工事内容は、ベランダの防水工事です。
防水工事と言っても、たくさんの工事工法がありますが弊社ではウレタン塗膜防水をお勧めしています。その中でも、雨漏りしているお客様には「通気緩衝工法」という工法をお勧めします。
その理由は、雨漏りしているお家は壁や天井内、床下などに湿気が必ずあるため、その湿気が防水工事を施行した後で湿気の逃げ場がなくなり防水層に膨れや、ピンホールと言われる小さな穴が空いたりと不具合が起こる可能性が非常に高いからです。
では、「通気緩衝工法」は何がいいのか??
今回は、施行事例を踏まえてお伝えしていきたいと思います。
まずは工法の種類ですが、防水工事は大きく分けて、「通気緩衝工法」と「密着工法」に分けられます。
密着工法とはその名の通り、素地に対して直接的に防水材を塗り込み、密着させる工法です。
通気緩衝工法とは、通気緩衝シートを貼ることにより、防水層と素地の間に空気や湿気を逃す空間を作り、シートの上から防水層を作っていく工法です。
雨漏りしているお客様には強くお勧めしています。
それでは、工事工程を見ていきましょう!
コチラは大阪府吹田市にお住まいのT様宅のベランダです。表面の防水施工が施されていません。まずは下地処理を行います。
ベランダ床の伸縮目地をコーキング材で埋め戻していきます。埋め戻すことでシートを貼った時の段差を無くしたり、接着性を高める為です。
次に、プライマーと言われる防水材の接着性を高める接着剤を塗っていきます。
プライマーが乾くと通気緩衝シートを貼っていきます。裏紙を捲りながら、長さ・幅を採寸し、シートを適切な寸法にしてから貼ります。シート裏は迷路状のように空気の流れる道筋には粘着層が無く、空間が空いています。
シートを貼った後は、湿気を逃すステンレス製の脱気筒を取り付けます。500円玉サイズにシートを切りとり、その穴から湿気が逃げるようにします。この時のポイントは、水上と言って、ベランダの勾配が一番高い位置に取り付けます。理由は、湿気は低いところから高いところに逃げる為です。
そして、シートの周囲や端部はクロスと言われる補強布を貼り付けていきます。貼ることにより防水材が破断するのを防ぎます。
そして、ウレタン防水一層目を塗っていきます。一層目を塗ると、防水層が硬化する翌日以降にしか次の作業に進めない為、ウレタン防水は日数がかかります。
防水材を塗っていくときには、最後に自分の足の踏み場をどこで終えるかを考えて塗っていかないといけません。なので、場所によっては足場が必要だったりもします。
翌日にウレタン防水2層目を塗布していきます。2回に分けて塗ることで、防水層の厚みを確保し、より防水性を高めるのです。
写真では分かりずらいですが、1回目よりも平滑に仕上がり、しっかりと厚みを確保できているのがわかります。
最後に、トップコートと言って保護塗料を塗ります。このトップコートにも種類があり、色はもちろん、遮熱性のある塗料や耐久年数の長い塗料もあります。
施行完了がコチラの写真です。
防水工事は、防水性はもちろん美観性もすごく良いのでベランダがすごく明るくなります。
今回全ての工程をご説明させていただきましたが、一つ一つの工程を1日の乾燥養生期間を経て層を積み重ねるので日数はかかりますが、品質には絶対の自信がありますのでご提案させていただいた際にはご安心してお任せください!
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