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屋根は外壁と違って毎日見れるものではありません。2階建て以上の場合、下の階の屋根は、上の階の部屋から見ることができますが、一番上の屋根は見れません。雨や雪、風で飛んできたものなどで、どのくらいダメージを受けているのか、経年劣化による色褪せがどんな感じなのかわかりません。
直接、目に見えないからこそ、「雨漏りがした」「瓦が落ちてきた」という不調が起きた時、はじめて修理しようと動くわけです。
また、屋根は建物の大事な部分です。大切な住宅全体を、雨や雪、風などの外的要因から守っています。屋根が壊れて大きな損傷を負うということは、住宅全体にわたって損傷を負うことにつながっていくのです。
そこでこの記事では、以下について詳しく解説します。
▼屋根の重要性
▼さまざまな屋根トラブル
▼屋根の種類について
▼屋根の修理【葺き替え編】
▼屋根の修理【塗り替え編】
屋根の修理が、いかに重要なことで、みなさん自身の住宅にはどのような修理が必要なのかを理解し、屋根の修理方法を選んでいけます。
手遅れのなるその前に、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
屋根は住宅の外観をよくみせてくれ、住宅をよりおしゃれに演出するといった働きもありますが、それよりもとても大切な役割を果たしています。
例えば、雨や雪の日の外出時、傘をさすことにより、わたしたちは濡れることもなく外出できます。それと同じで、屋根が傘のような役割をしてくれるので、外壁が雨風にさらされるのを軽減してくれ、室内への雨水や風による砂などの侵入を防いでくれます。
わたしたちが住んでいる住宅のほとんどが木造住宅です。雨水を防がなければ、天井に雨水がしみていき、室内にポタポタと落ちてきます。不快なのはもちろんのことですが、床にまでしみていき、それを繰り返していくと、天井や床が腐ってしまいます。最終的には土台へと被害が拡大し、住宅自体が倒壊してい恐れがあります。
また、太陽の日差しを遮ることで紫外線から室内や外壁を守ってくれます。屋根の種類によって効果の度合いが変化してきますが、屋根があることによって、遮熱や断熱効果が期待できます。これは、1年を通して室内で快適に過ごすためのエアコンや暖房の効きに影響してきます。屋根の断熱効果がしっかりあれば、屋根裏と外気の温度差を軽減して、屋根裏の結露を防ぐことができます。天井が腐っていくことや天井の断熱材がカビていくこと、屋根裏にある電気配線の漏電による火災を防ぐといった理由から屋根裏の結露を防ぐことが大切なのです。
このように、屋根が健康であれば、住宅そのものの健康につながっていくのです。自分自身が住んでいる屋根を見る機会は非常に少ないと思いますが、屋根の役割をしっかり理解していくことで、屋根のメンテナンスの重要性が少しずつ理解できます。
普段、見る機会が少ない屋根は、さまざまなトラブルに見舞われています。
【瓦】 | 【金属】 |
ひび割れ | サビが発生 |
苔が生える | 穴が空く |
色褪せる | 剥がれる |
【セメント】 | 凹みや傷がつく |
ひび割れ | 腐食していく |
塗膜が剥がれる | 【アスファルト】 |
苔が生える | 表面の砂が落ちる |
台風や豪雨などの天候によって屋根の不調を感じるケースやたまたま脚立に登る機会があって屋根をみたことで不調気がつくケースがあります。
瓦やセメントといった素材の屋根は、ひびが入ることあります。ひび割れが起こるとそのひび割れから漏水していき、雨漏りの原因となります。
屋根が黒っぽくなる、緑がかるなど苔が生えてくる原因は、生えた場所にある程度の水分があり、程よい日光があたる育成しやすい場所であることが考えられます。水分があるということは、屋根材にも水分がしみていることが考えられます。これもまた、漏水の原因になります。そして、住宅の見た目も悪くなっていきます。
色褪せや塗膜の剥がれについては、屋根の素材の風化を助長していきます。屋根素材の表面の水はけが悪化することで、さまざまなトラブルを誘発していきます。瓦やセメントの素材の場合は、苔の原因となり、漏水へつながります。金属の場合、サビへつながります。アスファルトの場合は、砂がポロポロと落ちてきやすくなります。
このように、屋根の素材によってさまざまなトラブルが発生するのです。
ここでは、一般的によく使われている屋根、9種類を厳選して紹介します。
【素材】 | 【種類】 | 【耐用年数】 |
瓦 | 日本瓦 | 約50〜100年程度 |
陶器瓦 | 約50年以上 | |
洋瓦 | 約10〜20年程度 | |
セメント | セメント瓦 | 約30年程度 |
スレート コロニアル | 約20年程度 | |
アスファルト | アスファルトシングル | 約20〜30年程度 |
金属 | トタン | 約10〜20年程度 |
ガルバリウム銅板 | 約30年程度 | |
銅板 | 約60年以上 |
この表をみてわかるように、日本瓦と陶器瓦、銅板といった種類の屋根の耐用年数がほかの屋根の種類からするととても長持ちする種類となっています。昔ならではのものとなりますが、屋根の耐用年数が長いということは、建物自体も長持ちすると同時にメンテナンスを軽減する要因となります。
しかし、今現在の日本住宅の屋根をみていくと、多種多様な素材と形があります。以前の屋根は、瓦かトタンと種類があまりなく、地域の気候によって形が変わるため、種類も形もそこまで周りと変わらない状態でした。それに比べると今という現代の住宅の屋根をみてみるとどうでしょう。昔ながらの住宅はセメント瓦や日本瓦、トタンが多く、20〜30年前に建てられた住宅からは、瓦の他にコロニアルやガルバリウム銅板の屋根が増えてきました。瓦でも洋風な住宅に合うように洋瓦というものに変化していき、自然災害である地震が多発している今、震災対策として、住宅の重心を下に持っていく低重心の構造で住宅が作られるようになると、機能や価格からみても重い日本瓦ではなく、軽いガルバリウム銅板を選択する方が増えていきました。
【種類】 | 【価額 ㎡あたり】 |
日本瓦 | 約13,000〜円 |
陶器瓦 | 約8,000円 |
洋瓦 | 〜12,000円 |
セメント瓦 | 約6,000〜8,000円 |
スレート コロニアル | 約5,000〜8,000円 |
アスファルトシングル | 約5,000〜6,000円※ |
トタン | 約5,000〜6,000円 |
ガルバリウム銅板 | 約6,000〜9,000円 |
銅板 | 約20,000〜円 |
※施工業者が少ないことから高額になる可能性あり。
日本瓦・陶器瓦・洋瓦のような瓦と呼ばれるものは他の種類より重量があるものになります。重量があるからといって耐震性が落ちるというよりは、昔の工法で建てられた住宅には瓦の重量の必要という場合もあるのです。住宅を建てるときの工法によって軽量の方が耐震性があるといわれることもあります。粘土を高温で焼いて作るので、手間がかかりますが、塗装をしなくてもよい、耐久性や防音性に優れており、結露しにくいものとなっています。価格としては、高めですがメンテナンス面からすると楽です。洋瓦のように洋風な住宅にとても合うものは、デザイン性に富んでいます。
セメント瓦も同じように重量があるものになっていますが、断熱性、防音性に優れています。日本瓦や陶器瓦、洋瓦と比べて違うといえば、素材がセメントなので塗装をして塗膜で保護する必要があるのと、耐用年数が短いことがあげられます。
スレートのコロニアルと呼ばれる屋根は、とてもコストパフォーマンスがいいです。しかし、2004年以降のコロニアルには、アスベストが含まれている可能性があります。アスベストとは、石綿といって自然の鉱物からできるものです。アスベストの繊維は非常に細く耐熱性、耐久性などに優れた安価な素材なのですが、長期的に人体に入ってしまうと健康被害が起こるため今では使用中止となっており、代替を用いて製造されています。流通量も増えたことにより多くの業者が施工可能となりました。安くて軽い屋根となっています。
アスファルトシングルという種類の屋根はガラスの繊維にアスファルトを染み込ませて作ったシート状のもので、表面には石の細かい粒が吹き付けられている屋根材です。シート状であるために、複雑な形の屋根などに施工しやすく、軽量なうえ、デザイン性もあります。金属ではないことからサビません。しかし、軽量なために風に吹き飛ばされるなどのトラブルがある可能性があります。その他に、表面の石粒が経年劣化のためにポロポロ落ちてくる、カビや苔が生えやすいといったトラブルの心配があります。費用を安く抑えながら、デザインを重視するといった住宅や建物には向いています。
昔ながらのお家や工場などの屋根でよく見かけるトタン。薄い鉄板に亜鉛でメッキ加工を施した屋根材です。耐用年数も短く、錆びてしまうためこまめに塗装しなければなりませんが、なにより施工費用が安いです。
金属屋根材のなかで最も使用頻度が高いといえるガルバリウム銅板。鉄板にガルバリウムとアルミとシリコンをメッキ加工したもので、鉄板なのにサビにくいという特徴をもっています。トタンの進化系のような屋根材です。断熱材が貼り付いているものとそうでないものがあり、断熱材を貼り付けたことで遮音性をアップさせてくれることになります。ガルバリウム銅板は屋根だけでなく、外壁材としても使用されています。
銅板というと、大仏様に使われているイメージがありますが、屋根材としても使われています。費用面からいくと非常に高い傾向にありますが、サビても耐用年数が短くならないということで、100年くらい持ちます。しかし、施工してくれる業者が少ないため、一般家庭への普及はあまりみられませんでした。和風住宅の玄関や門に使われるなどはありますが、全面的にというのは、やはり費用が高くなってしまうので難しいです。
このように、屋根の種類を把握し、それぞれの種類が持ち合わせているメリット・デメリットを理解したうえで、選んでいくと、目先の出費の大きさを選ぶのか、十数年後の出費を選ぶのかにつながります。要するに、メンテナンスがこまめにできる方は耐用年数が短いものを、メンテナンスがあまりできない苦手な方は耐用年数が長いものを選んでいくというのも住宅を長持ちさせていくポイントになります。
葺き替え工事とは、屋根の下地から表面までの屋根全体をそっくりそのまま新品へと変えていく工事となります。天井に雨漏りが確認でき、カビの臭いやカビが確認された場合、雨がやんだ翌日も湿気がこもっている場合などのトラブルがあるときは、葺き替えで屋根の修理をしなければなりません。また、屋根の現状により下地補修がどの程度必要なのか変わってくる部分もあります。
全面的に葺き替えしていく方法と部分的に葺き替えしていく方法、葺き替えとは異なりますがカバー工法という修理の方法もあります。費用面からすると、部分的修理やカバー工法で修理するやり方のほうが葺き替えよりも安く抑えられます。
葺き替えの費用 | ㎡あたり |
既存屋根の撤去代 | 約2,000〜5,000円 |
下地補修代 | 約2,000〜3,000円 |
防水シート代 | 約600〜1,000円 |
屋根材代 | 選んだ屋根材より変動 |
各種板金部品代 | 約1,200〜30,000円 |
足場代 | 約1,000円 |
屋根の塗り替えは、屋根の材質や状態によって下塗り剤の材料が変わってきます。基本的には高圧洗浄をかけ、サビや苔を取り除き、高圧洗浄で取り除けなかった部分は手作業で取り除いて下地(素地)調整をしていきます。このように、洗浄→下塗り→(中塗り)→上塗りと仕上げていきます。塗装も屋根の部分塗りで修理する方法もあります。
塗り替えの費用 | ㎡あたり |
足場代 | 約1,000円 |
高圧洗浄代 | 約150〜250円 |
下地(素地)調整代 | 約200〜2,000円※ |
縁切り・タスペーサー代 | 約500〜1,000円 |
下塗り代 | 別表参照 |
上塗り代 | 別表参照 |
【別表 下塗りと上塗りの単価】
下塗り | ㎡あたり |
シーラー | 約700円前後 |
錆止め | 約700円前後 |
上塗り | ㎡あたり |
シリコン系塗料 | 約3,000円前後 |
ウレタン系塗料 | 約2,000円前後 |
アクリル系塗料 | 約1,000円前後 |
フッ素・遮熱・断熱塗料 | 約5,000円前後 |
地元・大阪のお客様へ
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