外壁塗装の検査とは?検査でチェックするべき4つのポイントを解説

外壁塗装の検査とは?検査でチェックするべき4つのポイントを解説

外壁塗装の検査とは、高いクオリティで外壁塗装を完成させるために、塗り残しや色ムラなどのミスがないかどうかを調べることです。

外壁塗装の検査をしてもらうことで、最終的に塗装ミスのない状態で引き渡しを受けることができます。

ただし、依頼している業者が100%塗装ミスなしで塗装を完了できるとは言い切れません。

残念ながら業者でも見落としをしていたり、手抜き工事を隠蔽したり、ということがあり得るのです。

そのためご自身でも外壁塗装の検査時に、問題がないかどうかをチェックできるようになっておくことで、早い段階で塗装ミスや手抜き工事に気づくことができ、その場で対処してもらうことができます。

そこで本記事では、以下の内容について解説していきます。

▼本記事の内容

  • 外壁塗装の検査とは
  • 外壁塗装の検査は「中間検査」と「完了検査」の2つ
  • 外壁塗装の検査では4つのポイントをチェックしよう
  • 外壁塗装に不備があった場合の3つの対処法

この記事を読むことで、外壁塗装の検査について詳しくわかるだけでなく、ご自身でも最終チェックをしたり、不備があった際にも落ち着いて対処することができますよ。

ぜひ、最後までお読みください。

目次

外壁塗装の検査とは

外壁塗装の検査とは、冒頭でもお伝えしたとおり、高い品質で塗装を完了させるために「補修・塗装ミスがないかどうか」を調べることをいいます。

つまり「検査」は、外壁塗装において品質を保証するために非常に重要な作業と言えるでしょう。

塗装する職人も人間なので、塗装作業中に「100%不備を起こさない」とは言い切れません。

補修や塗装のミスを検査で発見し、質の高い塗装をして、お客さまに受け渡しするために、検査は必要なのです。

また業者によっては、自社スタッフで全工程を塗装するのが難しい場合もあり、下請け業者からスタッフを派遣してもらって塗装をしたり、塗装工事をすべて下請け業者に依頼したりすることもあります。

そのような場合に「検査」を行わないと、見えないところで手抜きの塗装が行われてしまう可能性があるのです。

したがって、満足できるクオリティの高い外壁塗装サービスを提供してもらうためには、外壁塗装の検査をしてもらうのは必須です。

ちなみに、基本的に施工管理者が検査を行います。

外壁塗装の検査は「中間検査」と「完了検査」の2つ

外壁塗装の検査は、全工程の中で2回行われます。

1回目は「中間検査」で、2回目は「完了検査」です。

この2つの検査内容がそれぞれ、どのようなものなのかを理解すれば、業者が2つの「検査」をしっかり行っているのかを見定めることができますよ!

中間検査は「下地処理」で不備が発生していないか確認をする作業

中間検査は外壁塗装の全工程のうち、以下の「3.下地処理」が終わったあとに、その工程に不備がないかどうかを確認する作業のことです。

▼外壁塗装の全工程

  1. 足場の設置
  2. 塗装前の外壁洗浄
  3. 下地処理
  4. 塗装前の養生
  5. 下塗り
  6. 中塗り
  7. 上塗り
  8. 手直し

さらに外壁塗装の各工程について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

どのような施工が行われるのか具体的にわかるだけでなく、各工程で「あなたがやるべきこと」についても解説しています。ぜひ、ご参考ください。

▶︎外壁塗装の流れ

そもそも「下地処理」では、

  • 鉄部分のサビを落とす
  • ひび割れの補修をする
  • カビ・コケなどの異物を取り除く
  • 外壁同士の間を埋める目地をシーリングする

という作業を行います。塗料を外壁にしっかり密着させ、保護効果を発揮させるために重要な工程です。

もし中間検査を行わない場合、たとえば外壁のカビ・コケなどの異物を取り除き忘れていても、気づかずにその上から塗装してしまう可能性があります。その結果、塗料が外壁に密着せず、すぐに剥がれやすくなってしまいます。

せっかく塗装したばかりなのに、塗料が剥がれて住宅の見た目が悪くなってしまうのは悲しいですよね。またそれだけでなく、外壁の保護機能も失われてしまい、デメリットばかりです。

一方で中間検査をすれば、下地処理をしっかり施しているかどうか、くまなく確認してもらうことができるので、そのような塗装後のトラブルを未然に防ぐことができます。

したがって中間検査は、塗装前の重要な工程である「下地処理」がすみずみまで施されているかを確認するために必要な確認作業なのです。

▼【補足】下塗り完了後に中間検査を行う業者も多い

実は下塗り完了後に中間検査を行う業者も多い傾向にあります。

なぜなら、下塗りも合わせて「下地処理」と考えている業者もいるからです。

塗装では「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗装をしますが、「下塗り」に限っては、「『中塗り・上塗り』で使う塗料が外壁にしっかり密着するために塗る」という役割があります。そのため、「下塗りも下地処理である」と考えている業者は、下塗りの後に中間検査を行います。

完了検査は外壁塗装の仕上がり確認をする作業

完了検査とはその名のとおり、外壁をすべて塗装し終わったあとに、ミスがないかどうかを確認する作業です。

最終的に塗り残しや色ムラがないかどうかを確認し、直しが必要な場合には、その場で手直しをします。

具体的には主に以下のような確認を、足場を解体する前に行います。

▼完了検査の主な内容

①ライン出しの確認

塗装した部分と塗装していない部分の塗り分けが真っ直ぐになっているかどうかを確認する。

②汚れや傷がないかどうか確認

お客さまが塗装を希望していない箇所に塗料が飛び散っていないかどうか、誤って外壁や住宅の一部に傷をつけてしまっていないか確認する。

③色ムラがないかどうかの確認

おなじ塗装面で、塗料の濃淡が違っていないかどうか確認する。

④塗り残しがないかどうかの確認

塗り忘れがないかどうかを確認する。

完了検査を怠ってしまうと、塗装ミスを見つけられず、結果的に塗料の外壁保護機能が十分に発揮されなくなってしまう可能性があります。

たとえば、室外機の裏に塗り残しがある場合、完了検査をしなければ見つけるのは難しいでしょう。その箇所だけ外壁保護機能が弱くなってしまい、外壁がひび割れたり、カビが生えたりします。そして、外壁から内部に雨水などが浸水し、住宅内部が腐食してしまうのです。

安くはない金額を支払って外壁塗装をしてもらうなら、そのような業者のミスによる塗装後のトラブルは絶対に避けたいですよね。

完了検査の場合は、基本的にお客さまも一緒に行う業者が多いため、ご自身でも不備がないかどうか目視でしっかりチェックをするようにしましょう。

外壁塗装の検査では4つのポイントをチェックしよう

外壁塗装では、基本的には業者が検査を行ってくれますが、ご自身でも塗装の不備がないか確認ができるようになっておくことをおすすめします。

もちろん、業者が抜かりなく検査をし、不備があれば手直しをして、100%問題がない状態で受け渡しまでできるのであれば、それに越したことはありません。しかし残念ながら、業者でも見落としをしていたり、手抜き工事を隠そうとしたり、ということがあり得るのです。

そこで外壁塗装の検査、特にお客さまの立ち合いが多い「完了検査」で外壁塗装の確認ができるよう、以下4つのチェックポイントをお伝えします。

色ムラがないかどうかチェックする

1つめのチェックポイントは、「色ムラがないかどうかチェックする」ことです。

外壁塗装において色ムラがあると、見た目が悪くなるだけでなく、外壁を保護する機能(防水・遮熱・紫外線予防)が失われてしまいます。

その結果、カビやコケが発生したり、外壁内部に浸水して住宅の構造部が腐食したり、壁面が傷んで剥がれ落ちやすくなってしまったり、というトラブルが発生してしまうのです。

そのようなトラブルを起こさないためにも、具体的に以下の内容を確認しましょう。

▼色ムラチェック項目

当てはまる場合は色ムラが発生しているので、業者に伝えるようにしましょう。

  • 下地の色が透けて見えないかどうか
  • 同じ塗装面で塗料の濃さが明らかに異なっていないかどうか

色ムラを確認するコツは、外壁を近くで見て確認するだけでなく、少し離れたところから眺めてみることです。そうすることで、塗料の濃さが違う箇所を発見しやすくなりますよ。

塗り残しがないかどうかチェックする

2つめのチェックポイントは、「塗り残しがないかどうかチェックする」ことです。

外壁塗装では塗り残しがあると、色ムラと同じように、住宅の見た目が悪くなるだけでなく、外壁の保護機能が失われてしまいます。

そうならないためにも、塗れていない箇所がないかをくまなくチェックしましょう。

特に、以下は塗り残しが多い箇所なので、しっかり確認することをおすすめします。

▼塗り残しが多い箇所

確認して塗られていないと判断できる場合は、業者に伝えるようにしましょう。

◆室外機の裏、ガスメーターの裏、軒下の裏

目につきにくい場所は塗り残しが多め。

◆給湯器やエアコンなどの配管裏の部分

本来であれば、給湯器やエアコンを一度撤去して、裏側まで塗ってもらうのがベスト。固定されていて塗装できないこともあるので、業者によっては「塗るのが難しい」と言われることもある。業者によって対応はバラバラ。塗り残しかどうか確認してみたほうがいい。

◆付帯部分(雨樋、ベランダの手すり、水切り)

見落としやすい箇所だが、塗り残しが多いのでしっかり確認する必要あり。

ちなみに先述のとおり、外壁塗装では「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りが基本で、中塗り後の上塗りは、一般的に同じ塗料を使いますが、業者によっては中塗りと上塗りの色を少しだけ変えて、中塗りと上塗りを区別する方法をとっています。

もし可能であれば、業者には「中塗りと上塗りの色を少しだけ変えて塗装してほしい」と依頼しておくと、検査のときに塗り残しチェックがスムーズになりますよ!

汚れや傷がないかどうかチェックする

3つめのチェックポイントは「汚れや傷がないかどうかをチェックする」ことです。

塗装を希望していない箇所に塗料が飛び散って汚れたり、外壁や周辺箇所に傷がついている場合、せっかく塗装工事で外観がきれいになったのに、見た目が悪くなってしまいます。

外壁や周辺箇所をすみずみまで調べて、汚れや傷を発見した際にはすぐに業者に直してもらうようにしましょう。

希望したとおりの色になっているかどうかチェックする

4つめのチェックポイントは「希望したとおりの色になっているかどうかチェックする」ことです。

業者のミスで、希望の色とは少し違う色が塗られてしまう、というケースもあるためです。

毎日生活をする大切な家が、もし自分が思い描いていた完成イメージと違う色になってしまったら悲しいですよね。

塗装工事が完了して引き渡しの段階でベストなカラーにしてもらうためにも、事前に打ち合わせで決めた色のカラーコード(※)を控えておいて、完了検査の段階で色を見比べて、正しい色で塗られているかチェックすることをおすすめします。

その結果もし、業者が使用する塗料の色を間違えてしまっている場合には、指摘して塗り直してもらうように伝えましょう。

ちなみに「色は間違っていないけれど、自分の理想の雰囲気と違っていたので塗り直してほしい」と依頼する場合は、基本的に追加料金がかかります。

そのため打ち合わせの段階で、家の写真を使って色をシミュレーションしておきましょう。

※カラーコード:色が識別できるように決められた、文字列。たとえば桜色なら「#fef4f4」など。

外壁塗装に不備があった場合の3つの対処法

外壁塗装の検査で、ご自身でも不備を見つけることをおすすめしましたが、もし実際に不備があった場合、「業者に対してどう対応するのがいいのかな…?」と不安になることもあるかもしれません。

そこで、外壁塗装に不備があった場合にどう対処すればいいのかを知っておきましょう。

対処法以下の3つです。

それでは詳しく見ていきましょう。

【完了検査中に不備を見つけた場合】業者に報告して手直ししてもらう

完了検査中に不備を見つけた場合は、その場で業者にすぐ報告をして手直しをしてもらうのがベストです。そうしないと、検査をし終わったあとに不備を指摘しても対応してもらえない可能性があるのです。

というのも、塗装業者は足場が組まれている状態であれば、すぐに手直しできますが、完了検査が終わって足場を解体してから不備が見つかった場合、また足場を組み直す必要が出てきてしまうため、それにかかる工数や人件費を考えると、検査後の補修は腰が重いのが多くの業者の本音でしょう。

次項で詳しくお伝えしますが、完了検査が終わったあとでも不備が見つかった場合には、「保証」としてすぐに対応してくれる業者もいますが、スムーズに補修してもらえるのは完了検査中である、ということを知っておきましょう。

ちなみに弊社では、完了検査後に万が一不備が見つかった場合には、塗装工事から10年以内であれば保証の一環として補修をさせていただきます。

【完了検査後に不備を見つけた場合】保証書やリフォーム瑕疵保険を利用して補修してもらう

完了検査をして数日や数ヶ月経ったあとに、不備が発生したり見つかったりした場合は、発行してもらった保証書の条件を確認し、条件を満たしていれば、補修の対応をしてもらうことができます。

たとえば、「外壁部分に塗膜の剥がれや膨れ、変色が発生した場合には、10年以内であれば無償で対応する」などです。

また、リフォーム瑕疵保険(※)に入っていれば、塗料の剥がれや防水機能の不具合がある場合に、保険会社から業者へ保険料が支払われるので、無料で塗装の補修をしてもらえます。

したがって完了検査後に不備が見つかった場合は、保証書や瑕疵保険の条件を確認して、「保証」として不備を直してもらうようにしましょう。

ちなみに、保証もリフォーム瑕疵保険もない業者の場合でも、検査完了後に不備があれば、無償で対応してくれる会社もあるので、そのような場合には、一度業者に問い合わせてみましょう。

※リフォーム瑕疵保険:工事に不備があった場合に修理費用を保証してもらえたり、業者が倒産しても修理費用を保証してもらえたりする保険のこと。

【不備の補修をしてもらえない場合】第三者機関へ相談をする

外壁塗装の検査の際に、明らかに不備があるのに取り合ってもらえなかったり、保証期間内なのに対応してくれなかったりするケースもあります。そういう場合には、第三者機関へ相談するのが良いでしょう。

そうすることで、今後どのような対応をするべきなのか、状況に合わせて的確なアドバイスをもらうことができます。不安な状況だからこそ、トラブルの対応を第三者にアドバイスしてもらえると、冷静に対応できるものです。

以下3つの第三者機関に相談をすることをおすすめします。

機関名

内容

公益財団法人住宅リフォーム紛争処理センター

国土交通大臣から「住宅紛争処理支援センター」の指定を受けて、紛争処理を支援する業務を行っている。住宅専門の相談窓口なので、より的確にアドバイスもらえる。

消費生活センター

消費生活全般に関する問い合わせができる。外壁塗装のトラブルについても、相談すれば業者への対応の仕方を教えてもらえる。

弁護士会(各地域ごとにある)

業者の対応が法律的に問題がないのか、どのような対応を取るべきか教えてもらえる。

外壁塗装の保証が充実した「りふぉーむカンパニー」にお任せください!

外壁塗装では、いくら完了検査で不備が見つからなくても、何年後かに不具合が発生しないとは言い切れません。さらに、プロでないと発見できないような不具合もあります。

弊社では最長10年間、外壁塗装の保証をさせていただいており、保証期間内には職人が定期的に点検にご訪問させていただきます。

プロの目線でしっかり点検を行った結果、不具合がある場合には無償で補修をすることが可能です。

このように外壁塗装工事をして終わりなのではなく、塗装工事が終わったあともお客さまに寄り添って外壁塗装のメンテナンスをいたします。

外壁塗装の技術はもちろんのこと、「塗装工事をしたあとも、メンテナンスをしてほしい!」という方は、ぜひ「りふぉーむカンパニー」にお任せください。

▶︎外壁塗装についてのお問合わせ・相談はこちら

まとめ

この記事では、外壁塗装の検査とはどのようなものなのか、自分で塗装のチェックをする方法や不備があった場合の対処法について、お伝えしてきました。

ここで改めて、本記事の内容をおさらいしてみましょう。

◆外壁塗装の検査とは、高い品質で塗装を完了させるために「補修・塗装ミスがないかどうか」を調べること

◆外壁塗装の検査は「中間検査」と「完了検査」の2つ

  • 中間検査:下地処理が終わったあとに、その工程に不備がないかどうかを確認する作業のこと
  • 完了検査:外壁をすべて塗装し終わったあとに、ミスがないかどうかを確認する作業のこと

◆外壁塗装の4つのセルフチェックポイント

  1. 色ムラがないかどうかチェックする
  2. 塗り残しがないかどうかチェックする
  3. 汚れや傷がないかどうかチェックする
  4. 希望したとおりの色になっているかどうかチェックする

◆外壁塗装に不備があった場合の3つの対処法

  • 【完了検査中に不備を見つけた場合】業者に報告して手直ししてもらう
  • 【完了検査後に不備を見つけた場合】保証書やリフォーム瑕疵保険を利用して補修してもらう
  • 【不備の補修をしてもらえない場合】第三者機関へ相談をする

本記事が外壁塗装をされる方のお役に立てれば幸いです。

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