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ベランダやバルコニー、屋上はほとんど平らに見えますが、水が流れるように傾斜がつけられています。
この傾斜を建築用語では勾配(こうばい)といいます。
雨ざらしになるところは勾配がつけられ、排水口に向かって雨水が流れていきます。
排水口に流れていくのは雨水だけではありません。
落ち葉や枝などのゴミも雨水と一緒に流れていきます。
ちょっと油断しているとゴミが溜まり、水を堰き止めてしまいます。
水が流れにくくなれば劣化が進みやすくなったり、浸水や雨漏りを引き起こしてしまったりする可能性がありますので、普段からゴミが溜まっていないかチェックすることが大事です。
もし、排水不良を起こしてしまったら……
このようなときのために、本日はベランダやバルコニー、屋上で排水不良が起きてしまったときの解消方法を解説いたします。
排水不良の主な原因は水詰まりです。
程度にもよりますが、ご自身で対処可能ですので、まずはこちらの方法を試してみてください。
もし、状態が深刻で手に負えない場合は、無理せずに専門業者に頼りください。
水詰まりを起こすのは、排水口のところでゴミが溜まって水を堰き止めてしまっているからです。
排水口に溜まる落ち葉や枝などのゴミを取り除き、水が流れるかご確認ください。
掃除では手が汚れてしまうので、軍手をはめて怪我をしないように気をつけましょう。
手が届かないところはトングがあると便利です。
排水口のゴミを取り除いても水詰まりが解消されない場合は、排水管内が原因しているかもしれません。
排水管内の詰まりを手で取り除くのは限界があります。
このようなときはラバーカップが効果的です。
排水口にラバーカップを押し当てて、数回上下に動かして圧力をかけます。
素早く動かすのがポイントでして、詰まりが取り除かれると水が流れるようになります。
ラバーカップでも詰まりが解消されない場合は、ワイヤーブラシを配管内に挿入して、突き当たる部分(詰まりの原因箇所)で削り取るように引っ掻いたり、押し引きしたりして動かしてみてください。
ワイヤーブラシだけに偏らず、ラバーカップも交互に併用するといいでしょう。
この作業を繰り返していると詰まりの原因となっているものがだんだん動くようになり、詰まりが解消されることがあります。
ここまでやっても詰まりが解消されなければ専門業者にご相談ください。
詰まりを直すのに料金は発生しますが、そのまま放っておいて解決するものでもありません。
むしろ状況が悪化する可能性がありますので、その日のうちに詰まりが直らなければ、無理をせずに専門業者にお頼りください。
そもそも排水不良を起こす原因とはなんでしょうか?
排水不良を起こす原因を知っておくことが、今後の予防につながりますので、ぜひポイントを押さえておきましょう。
排水不良を起こす主な原因がこちらです。
・落ち葉
・砂埃や土、泥
・枝
・ビニール袋などのゴミ
排水管の管径は建物によってそれぞれ。
マンションの場合はある程度の住戸の排水をまとめて担っているため、太めの配管を設けていますが、住宅の場合は排水量が小さくなりますので、排水管の管径も細くなります。
配管の管径が細いほど大きなゴミが流れれば水詰まりを起こす確率が高くなります。
ですが、風にのってくる砂埃くらいならそう水詰まりを起こすことはありません。
むしろ床に溜まった砂埃が泥となって塊になることや植木鉢を置いている場合ならプランターから流れてくる土が水詰まりを起こす原因となります。
他にも落ち葉や枝も排水口を詰まらせてしまう大きな原因です。
通常、排水口には落ち葉などのゴミが配管内に流れないようにキャップを被せています。
このキャップをストレーナーキャップとも呼びますが、ここに落ち葉などゴミが溜まると隙間を塞いでしまいます。
ですが、排水口のところなら簡単に取り除けますので、そこまで深刻ではありません。
厄介なのは排水管内やマス内で詰まった場合です。
どちらも肉眼では確認できないところなので、水詰まりを直すには高圧洗浄機で無理やり詰まっているものを流すか、マスの点検口から確認して高圧洗浄もしくはワイヤーブラシで引っ掻き削り落とすなどの対応が必要です。
戸建住宅に設けられるベランダやバルコニーは、造り付け(骨組みと外壁材で構成される建物との一体構造)と既製品の2つがあり、造り付けの場合は、床にウレタンやFRPなどの防水がされています。
既製品はエクステリアメーカーが製造販売する製品。
柱や梁、デッキなど各パーツがすでに成形されており、それらを組み上げて設置します。
後付け施工なため雨漏りしにくく、防水を施す必要がありません。
造り付けと既製品では排水方法が異なり、このようになっています。
【造り付け】
排水口を設けて雨樋から地中に埋設してある雨水配管(または地面)に排水
【既製品(後付けベランダ・バルコニー】
排水口から雨樋に流れ、その後は同じように地中にある雨水配管や地面に排水
造り付けと屋上の防水構造は、駆体構造の違いはありますが、駆体そのものに防水層を設けるのが基本構造です。
【防水工法の種類】
・ウレタン防水
・FRP防水
・アスファルト防水
・シート防水
※住宅の場合:ウレタン防水、FRP防水、たまにシート防水
※集合住宅やビル:ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水
排水口は開口を設け、そこに排水までアクセスする配管を接続します。
この排水口はドレンとも呼んでいます。
防水施工されているところは、その防水性能が命です。
当然、水詰まりを起こすとなると長い時間水に触れることになって劣化を早めます。
ベランダやバルコニー、屋上の排水口は雨水配管につながります。
排水は通常、生活雑排水と汚水、雨水の3つで分けられます。
生活雑排水:お風呂、洗面所、洗濯機、台所などの排水
汚水:トイレ
雨水:ベランダ、バルコニー、屋上、パラペット
この3つの中で生活雑排水と汚水は地中に埋設する汚水管を通り、下水管や浄化槽で処理されます。
それらとは別に雨水は雨水配管で処理され、汚水管と分離させるのが通常です。
実のところ排水不良で水が流れないでは済まされないのが現実です。
症状は深刻でして、このような被害を招く恐れがあります。
・室内への浸水
・階下への漏水
・防水の劣化を早める
・雨漏り
ほぼ勾配がとられていないところで水詰まりを起こせば、瞬く間にプールのように水が溜まってしまいます。
そのまま放置すれば水位が次第に上がり、室内へと浸水してきてしまうでしょう。
屋内が浸水されてしまうと壁紙やフローリングなどの床材が汚れてしまい、内装にまで被害を受けてしまうかもしれません。
床に水が溜まった状態になると防水の劣化を早めることになります。
とくに早めに症状がでるのは排水口のところです。
排水口は床や壁を開口して設けているため、継ぎ目ができます。
このような継ぎ目は劣化症状がでやすく警戒しなければなりません。
水が内部まで浸透してこないのは防水が施されているからです。
しかし、排水不良を起こしていれば前述したように平常よりも劣化の進行を早めて水が染み込みやすくなります。
内部に浸透した水は階下へと流れて被害を拡大させます。
マンションの場合は自分以外の人に危害を加えてしまうため、近隣トラブルも招くかもしれません。
排水不良の行き着くところは雨漏りと言っても過言ではありません。
雨漏りは柱や梁など建物の駆体を濡らせて状態を著しく悪化させます。
なるべく雨漏りに発展する前に対処しておきたいのが望ましいです。
雨漏りの怖いところは二次被害を招くことです。
【雨漏りの二次被害】
・シロアリを寄せ付ける
・カビが発生して健康障害のリスク
・内装材や家具、家電の汚損、故障
・漏電やショートによる火災
被害が広がるほど修理費や工事日数の負担が大きくなります。
少しでも雨漏りの疑いが見られれば、そのままにせず専門業者にご相談ください。
雨漏りの散水検査の様子はこちらの「大阪府吹田市内本町O様邸 3階建1階天井から雨漏り 散水検査で原因追及」でご紹介しております!
もし雨漏りしてしまったときは被害を最小限に抑えるために応急処置をしましょう。
【雨漏りの応急処置方法】
1 床が濡れないようにブルーシートやレジャーシートを敷く
2 水が落ちてくるところにバケツを置いて水を受ける
3 バケツまわりには飛沫で濡れないようにタオルや新聞紙を敷く
4 壁が水が滲み出てくる場合は、カビないように雑巾でこまめに拭く
雨漏りの応急処置方法についてはこちらの「知っておくと安心!雨漏りの場所別原因と応急処置の方法」で詳しく解説しております。
応急処置はあくまでも被害を最小限に抑えるためのものです。
まっさきに行うことは専門業者に相談して本格的な処置をしてもらうことなので、雨漏りが起きてしまった場合は、すみやかに専門業者にご連絡ください。
当社は無料診断を行っております。お困りのことがございましたらお気軽にご相談ください!
排水不良を防ぐには、なによりもこまめに掃除してゴミを溜め込まないことです。
なにごとも日々の積み重ねですので、日頃から排水口あたりの様子を見て、定期的に掃除を行いください。
排水口にストレーナーキャップが被さっていない場合は、新たに被せておくと落ち葉など大きなゴミが流れていくのを防ぐことができます。
ストレーナーキャップはホームセンターやネットショップで販売されており、手軽に購入できます。
対応する管径と排水口形状がありますので、適応するものを購入しましょう。
プランターから流れる土は排水不良を起こす原因の一つです。
ベランダやバルコニーにプランターを置く場合は、不織布などが使われている土が流れにくいプランターに置き換えることで土の流出を予防できます。
防水は年数の経過で劣化してきます。
排水口の劣化も懸念されますので、定期的に点検と防水のメンテナンスも行いましょう。
【各防水工法のメンテナンス時期】
・ウレタン防水:5〜10年
・FRP防水:5〜10年
・シート防水:10〜15年
・アスファルト防水:15〜25年
もし防水メンテナンス時に排水不良が起きている場合は、一緒に直してもらいましょう。
ベランダやバルコニー、屋上で排水不良が起きている場合は、そのままにせずに早めに対処する、これが最も重要なポイントです。
放っておくと最悪は雨漏りを引き起こしてしまいますから、そのままにするメリットはまったくありません。
当社では無料診断を行っておりますので、どんな小さなことでも気になることがございましたらお気軽にご相談ください!
地元・大阪のお客様へ
3つのお約束
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ショールームでは、実際の施工事例写真や、屋根材・外壁材の見本、塗料の見本など、様々なものを手に取ってご覧いただけます。屋根、外壁のリフォームをご検討中の方は、どうぞお気軽にお越しくださいませ!